一時的血管内シャント(temporary intravascular shunt:TIVS)は、四肢の動脈損傷で、損傷した血管の両端に管を入れて末梢の血流を先に戻し、骨の固定や全身の立て直し、搬送のあいだの虚血を短くする処置である。最終的な血管再建の代わりにはならない。本稿は、手技を行う医師に向けて、適応と使わない場面、器具、血栓除去からシャントの固定までの段階ごとの確認点、抗凝固、開存率と留置時間、最終再建への移行、切断率を、指針と原著の数値で整理する。
医療従事者向け:本記事は教育および一般的な医学情報の提供を目的としています。個々の患者に対する診断・治療を代替するものではありません。
まず押さえる要点
- シャントは「血流を先に戻す」ための橋渡しである。英国整形外科学会の基準(BOAST、2026年6月)は、筋骨格系の外傷に伴う動脈損傷を安全な虚血時間のない緊急事態とし、血行再建を来院1時間以内に始め、一時的な血管シャントで早く血流を戻すことを推奨する[1]。米軍の指針(2025年)は、機能の残る救肢には3時間以内、出血性ショックでは1時間以内の血流再開が必要としている[2]。
- 主な適応は、ダメージコントロール、骨折の整復・固定を先に行う場合、搬送前の橋渡しである。7つのレベルI外傷センターの研究では、シャントの適応はダメージコントロールが63.4%、整形外科と血管の段階的修復が36.1%だった[3]。
- 近位の太い動脈で使う。遠位では開存しにくい。イラクの戦傷の報告では、開存率は近位の血管損傷で86%(22本)、遠位で12%(8本)だった[4]。下腿の脛骨動脈は1本でも残っていれば結紮でよいとする指針もある[2]。
- 手順の要は、近位・遠位の血栓除去、ヘパリン加生食、屈曲させない長さ、確実な固定である。シャントの血栓は民間の報告で4〜5.6%、逸脱は1.4%で[5][3]、逸脱は搬送中に起こりやすい[6][2]。
- 救肢への効果は観察研究の範囲で示されている。多施設レジストリ(PROOVIT)では、傾向スコアでそろえた対照のほうがシャント群より切断が多かった(オッズ比3.6、95%CI 1.2〜11.1)が、追跡期間の中央値は12日と9日で、早期の救肢しか見ていない[7]。比較群をもつ研究は少ない[8]。
対象と扱わない範囲
対象:成人の四肢(上腕・腋窩、大腿・膝窩)の動脈損傷と、それに伴う近位の静脈損傷に、手術室でシャントを置く場面。適応の判断、器具、手順、抗凝固、留置中の管理、最終再建への移行、成績を扱う。
扱わない範囲:
- 小児。本稿で引く研究には小児を含むものがある(例:4〜89歳[3])が、小児に限った根拠は扱わない。
- 頸部(頸動脈)と体幹(腸骨・腸間膜など)のシャント。腹部のダメージコントロールはDamage Control Surgery:いつ手術を切り上げ、いつ再建するかで扱う。
- 開放骨折のデブリードマン・固定・被覆の時期、救肢か切断かの判断は重度四肢外傷と皮弁再建:救命・血流・機能をつなぐ初期対応で扱う。筋膜切開の診断と手技は急性コンパートメント症候群:見逃さない診断・圧測定から下腿4-compartment fasciotomyまでで扱う。
- 血管内治療(ステントグラフトなど)、切断肢の再接着の手技、製品ごとの添付文書の数値。
読み方:TIVSの根拠は、無作為化試験がなく、症例集積とレジストリの観察研究である[8]。「本稿の解釈」と記した部分は原著の結果ではない。
1.シャントは何を短くし、何を解決しないか
シャントの利点は、最終的な血管修復が終わる前に末梢の血流を戻せることである。米軍の指針は、主な利点を早い血流の回復と、動脈の虚血と静脈のうっ血の害を和らげることとしている[2]。2017年の総説は、外傷の学会指針が虚血時間を6時間未満にするよう勧めているとしたが[6]、BOAST 2026は安全な虚血時間はないとし、来院から1時間以内の血行再建の開始を求める[1]。米軍の指針も、英国との共同研究などをもとに、機能の残る救肢には受傷肢の動脈血流を3時間以内、出血性ショックの患者では1時間以内に戻す必要があるとしている[2]。
一方、シャントは損傷血管を治すものではない。シャントの両端は結紮で固定するため、その部分は最終再建の前に切除する必要がある[2]。シャントを使った動脈23本のうち一次修復できたのは10本で、シャントによる血管の損傷とデブリードマンの必要が理由と考えられた、という報告もある[6]。総説の著者らは、結紮と比べればシャントの成績は優れるが、それを最終修復との比較に当てはめることはできないと述べている[6]。
2.適応と、使わない場面
適応
民間の外傷を扱った総説は、次の6つを適応に挙げる[6]。本稿は①〜④の四肢の場面を扱う。
- 広範な軟部組織損傷と動脈損傷を伴う開放骨折(Gustilo IIIC)
- 複雑な血管再建を行うあいだの灌流の維持
- 瀕死の患者のダメージコントロール
- 切断肢の再接着前の灌流
- 体幹の血管の制御
- 頸部Zone IIIの複雑な修復
指針骨折を伴う場合、BOASTは、再灌流の直後、最終的な血行再建の前に、骨格の整復と安定化をすばやく行うとしている[1]。シャントで血流を戻してから創外固定などで骨の長さと安定を得て、最後に血管を再建する順序である。ブラジルの血管外傷指針(2023年)も、ダメージコントロールの手技として、流れを保つ必要のある血管への一時的シャントを挙げている(推奨2C)[9]。
搬送前の橋渡しとしては、米軍の指針が、前線の手術施設でシャントを置き、筋膜切開をためらわずに行ってから上位の施設へ後送する流れを示している[2]。国内でも、電動のこぎりによる浅大腿動脈の離断で院外心停止となった74歳の男性に、重篤な生理学的破綻のなかでシャントを入れて覚知後104分で血流を再開し、受傷8時間後に根治的な血行再建を行って独歩で転院した症例が報告されている[10]。
近年は、資源の有効利用(resource utilization)を目的に、シャントを置いて最終修復を遅らせる報告もある。1施設の穿通性の末梢動脈損傷228例(2018年5月〜2024年8月)では、即時修復118例と、資源の有効利用を目的にシャント後に修復を遅らせた47例を比べ、再手術を要する血管合併症(22%対13%、p=0.206)、コンパートメント症候群(8%対2%、p=0.332)、切断(3%対0%、p=0.726)に有意差はなく、この群のシャント留置時間の中央値は12.9時間(四分位範囲9.7〜17.7)だった[11]。シャントと最終修復の両方を外傷外科医が行う体制での結果で、著者らもその条件つきで安全としている[11]。
使わない、または別の方法を考える場面
- 遠位の細い動脈:遠位のシャントの開存は12%と低かった[4]。米軍の指針は、近位の太い血管のほうが3〜4時間の開存が高いとしながら、前腕・脛骨動脈でも有効に使われたとも述べる。そのうえで、脛骨動脈の3本のうち1本でも保たれていれば1〜2本は結紮してよく、足関節でドプラ信号があれば追加の検査も修復も要らないとし、橈骨・尺骨動脈もどちらか一方の結紮には通常耐えられるとしている[2]。
- 最終修復まで長く待つことが見込まれる場合:米軍の指針は、全身の抗凝固なしでの長時間の使用経験は限られ、12時間を超えるとシャント血栓の危険が著しく高まるとし、前線の手術施設(Role 2)で最終的な対応まで大きな遅れが見込まれるときは、患者の安定度と術者の経験に応じて、その場での修復・再建(適切な器材がある場合)か結紮を考えるとしている[2]。
- 本稿の解釈全身状態が安定し、修復できる術者がすぐに手を下ろせる単独の損傷:シャントを挟むことで吻合の手間は増える。短時間で最終修復まで進めるなら、シャントを入れない選択もある。
3.準備と器具
- シャント:最もよく使われてきたのはArgyleシャントで、次がPruitt-Inaharaシャントである[6]。7施設の研究ではArgyleが81.2%を占めた[3]。米軍の指針によると、直線型のArgyleは8・10・12・14 Frの筒状の容器入り、Javidは長く個包装で縁に隆起(ribbed edge)付き、Sundtは短い型(15 cm、直線)と長い型(30 cm、体外ループ)がある[2]。太い血管では胸腔ドレーンが使われ、主に体幹の大動脈損傷と静脈のシャントに用いられている[6][5]。
- 血栓除去:Fogartyバルーンカテーテル。米軍の指針は、生理食塩水を1 mLのツベルクリン用注射器で入れ、引き抜きながら血栓を除くとしている。量は2016年版が0.2〜0.75 mL[12]、2025年版はカテーテルのハブに記載された最大量まで[2]である。
- ヘパリン加生理食塩水:濃度は資料で異なる。米軍の指針は2016年版で1 Lあたり1,000単位[12]、2025年版で1 Lあたり10,000単位(1 mLあたり10単位)とし、ほかの配合も許容している[2]。Felicianoの総説は局所ヘパリン化として250 mLに12,500単位(1 mLあたり50単位)を各血管端に15〜20 mL注入する方法を挙げる[5]。
- 固定の糸:絹糸(Felicianoは2-0絹糸)[5][2]。
- 搬送する場合:シャントが抜けたときのためのターニケット[2]。
4.手順:段階ごとに何を確かめるか
以下は、米軍の指針[2]とFelicianoの総説[5]に書かれている範囲をまとめたもので、切開の位置や血管の展開の方法など、出典で確かめられない細部は書かない。資料どうしで細部が異なる点はそのまま示す。
段階1:出血を止め、近位・遠位を確保する
損傷部の近位と遠位で血管を確保し、損傷の範囲を見る。
本稿の解釈次へ進む前に、出血が制御されていること、両端の性状(離断か側壁損傷か、挫滅の範囲)、伴走する静脈と神経の損傷の有無を確かめる。シャントを固定した部分は最終再建の前に切除することになる[2]ので、固定の位置は損傷端の近くにとどめる。
段階2:近位・遠位の血栓を除く
米軍の指針は、シャントを置く前に近位と遠位の塞栓除去を行い、流入と流出を戻す前に少なくとも1回はFogartyカテーテルを通して外傷性の血栓を除くとしている[2]。Felicianoは、動脈では適切な径のカテーテルを近位と遠位に通すこと、大腿・膝窩動脈から入れたカテーテルは下腿で腓骨動脈に入りやすいことを落とし穴として挙げる[5]。確認(本稿の解釈):近位からの拍動性の流入と、遠位からの逆流。
段階3:ヘパリン加生食で両端を満たす
米軍の指針は、流入側と流出側の血管にヘパリン加生食を流すことを「局所抗凝固」と呼び、全身の抗凝固ができないときに勧めている[2]。全身の抗凝固は5節で扱う。
段階4:径と長さを決める
- 径:Felicianoは入る限り太いシャントを入れるとし、パパベリンと愛護的な拡張で太いものが入ることがあるとする[5]。太すぎれば内膜損傷、細すぎれば逸脱の原因になる[6]。
- 長さ:血管端の間隔より少なくとも4 cm長く切る[2][5]。Felicianoは中点を2-0絹糸で印をつけるとしている[5]。
- 形:現在は輪にせず直線で置くのが一般的である[6]。屈曲させると乱流が生じて血栓の危険が高まる[2]。
段階5:近位から入れて流れを確かめ、遠位に入れて固定する
Felicianoの方法では、シャントを動脈の近位端に1.5 cm入れ、端から1 cmの位置で2-0絹糸で血管壁をシャントに締めつける。拍動性の流れがシャントから出ることを確かめてから、同じ方法で遠位端に入れる[5]。総説は約2 cmの深さに入れるとしている[6]。米軍の指針は、結紮を各損傷端から1 cm以内に置き(最終修復の前にその先まで健常な部分へ切除する)、糸の端を全部使って計6本とし、血管どうしを軽く寄せて退縮を防ぎ、近位と遠位でシャントと血管を固定するとしている[2]。確認(本稿の解釈):両端の固定、シャントが屈曲していないこと、末梢の血流の回復。
段階6:静脈を見落とさない
米軍の指針は、伴走する静脈損傷もできればシャントすることを考え、大腿静脈ではシャントで静脈の流出を戻せたとしている[2]。Felicianoは、動脈にシャントを入れた同じ肢で膝窩・大腿・総大腿静脈を結紮すると、シャントの流れを損ないうると注意し、静脈のシャントに胸腔ドレーンを使う方法を挙げる[5]。膝窩・大腿静脈の結紮後は下腿の筋膜切開の必要が増えるとも述べている[5]。
段階7:骨の固定、筋膜切開、搬送の準備
- 骨の固定:再灌流の直後に整復・安定化し、そのあとで最終再建に進む[1]。整復や固定の操作でシャントが抜けたり屈曲したりしうるので、固定のあとに末梢の血流を確かめ直す(本稿の解釈)。
- 筋膜切開:BOASTは血行再建のあとに筋膜切開を必ず検討し、行わない場合は判断した上級医の名前とともに記録するとしている[1]。Felicianoは、虚血時間が長い、下腿・前腕の腫脹が強い、膝窩・大腿静脈の結紮を要した患者に予防的な筋膜切開を挙げる[5]。下肢血管損傷101例の後ろ向き研究では、予防的な筋膜切開と関連した唯一の臨床的特徴が動脈シャントの使用だった(オッズ比4.2、P=.028)[13]。予防的に切るか、監視して選択的に切るかの根拠と監視の方法は、急性コンパートメント症候群:見逃さない診断・圧測定から下腿4-compartment fasciotomyまでの9節にまとめた。
- 搬送:米軍の指針は、シャントを血管どうし・シャントと血管の両方で近位・遠位とも固定すること、搬送中の逸脱に備えてターニケットを用意すること、逸脱による大出血のとき搬送担当者が近位を制御できる手段を確保することを求めている[2]。
引き継ぎに残すこと(本稿の解釈):シャントを入れた血管と時刻、シャントの種類と径、静脈の処置(シャント・結紮・修復)、全身・局所の抗凝固の有無、筋膜切開の有無と判断者、末梢の血流を誰が何時間ごとに確かめるか、最終再建の予定時刻と担当者、シャントが詰まったときや抜けたときの連絡先。
5.抗凝固をどう扱うか
全身のヘパリン化がシャントの血栓を減らすかは分かっていない。系統的レビューは、シャント中の抗凝固は報告が少なく、使い方もそろっていないとしている[8]。Felicianoも、凝固障害のない患者でシャントの血栓を減らすための全身ヘパリン化の役割は、得られているデータからははっきりしないと述べる[5]。イラクの報告では全身のヘパリンを使わず、シャントの合併症はなかった[4]。
- 指針米軍(2025年):全身の抗凝固が理想的な方法だが、頭部外傷や非手術管理中の鈍的な実質臓器損傷など危険の高い合併損傷があればできないことがあり、その場合は局所の抗凝固を勧める。全身の抗凝固はヘパリン50単位/kgの静注と1時間後の1,000単位の追加で行い、戦傷では出血しやすいため反復投与は勧めない[2]。2025年版・2016年版とも、Argyle、Javid、Sundtのいずれも全身の抗凝固なしで同じように使えたとしている[2][12]。
- 指針ブラジル(2023年):四肢の血管修復の多くで、術中の全身抗凝固を支持する根拠はない。例外は虚血時間が長い場合で、細い血管の閉塞を含む(2C)[9]。
- Feliciano:複雑な修復では全身(100単位/kg)か局所のヘパリン化を行うとしている。対象はシャントでなく血管修復である[5]。
- 修復後:BOASTは出血の危険を評価したうえで術後の抗血小板薬1剤を検討するとし[1]、米軍の指針は動脈修復・間置グラフト・バイパスの術後にアスピリンを勧めている(合併損傷で禁忌となる場合を除く)[2]。
本稿の解釈ダメージコントロールでシャントを使う患者の多くは、凝固障害や頭部・体幹の損傷を抱えている。局所のヘパリン加生食を基本とし、全身投与は合併損傷と凝固の状態を見て個別に決め、決めた内容を引き継ぐ。凝固障害の評価は外傷性凝固障害(TIC)とは?なぜ脳・肺損傷で悪化するのかを参照。
6.開存率と留置時間
- 研究結果7つのレベルI外傷センター(2005〜2013年):血管損傷の患者7,385例のうちシャントを要した損傷は213件(2.7%、動脈94.8%)。部位は浅大腿動脈23.9%、膝窩動脈18.8%、上腕動脈13.2%。留置時間は6時間未満が61.4%、24時間未満が86.5%、48時間未満が95.9%で、シャントの血栓5.6%、逸脱1.4%、救肢率96.3%だった。最終修復まで生存したのは81.6%、全体の生存は79.6%で、シャントの合併症による死亡はなかった[3]。
- 研究結果EASTの前向き多施設研究(米国11施設、2017年1月〜2019年5月):15歳未満、膝窩・上腕動脈より遠位、静脈だけのシャント、シャント抜去前の死亡を除いた66例で、留置時間の中央値は198分(四分位範囲89〜622)、シャント関連の合併症(血栓、移動、末梢の虚血)は9%だった。ダメージコントロール目的の27例と、それ以外の39例で合併症は11.1%対7.7%(p=0.658)と有意差はなかった[14]。
- 研究結果民間のレベルI外傷センター1施設(1997〜2007年):血管損傷786例のうち67例(9%)に101本(動脈72本、静脈29本)を置き、シャントの血栓は5%だった[15]。
- 研究結果イラクの戦傷(2004年9月〜2005年8月):四肢血管損傷126例のうち前線で手術された53例の30例でシャントが入っていた。開存率は近位86%(22本)、遠位12%(8本)(p<0.05)。全身のヘパリンは使っていない[4]。
- 研究結果系統的レビュー(2000年1月〜2021年3月):留置時間の報告は少なく、シャントの血栓などの合併症と一貫して関連してはいなかった[8]。
- 指針米軍:開存は6時間まで、それより長い報告もある。12時間までの開存が示されている一方、12時間を超えると血栓の危険が著しく高まる[2]。
本稿の解釈「何時間まで置けるか」を決めた研究はない。7施設の研究では86.5%が24時間以内に抜かれており[3]、長く留置した患者の成績は、早く抜けた患者とは背景が違いうる。留置時間は、最終再建をいつ誰が行うかから逆算して決め、そのあいだ末梢の血流を定時に確かめる。遠位の拍動やドプラ信号が消えたら、シャントの血栓・屈曲・逸脱を疑う。
7.最終再建への移行
- 時期:全身状態が立て直され、骨が安定し、血管を再建できる術者がそろった時点。留置時間の目安(6節)を超えそうなら、予定を前倒しする(本稿の解釈)。
- 血管端:結紮した部分より先まで、健常な組織に達するまで切除する[2]。
- 再建の方法:BOASTは血行再建に動脈修復か間置グラフトを使い、バイパスは爆傷・銃創か解剖学的な再建ができない場合に限るとする[1]。米軍の指針は、損傷のない肢から採った大伏在静脈を反転して使うとし、浅大腿動脈では反転した大伏在静脈による間置グラフトを挙げている[2]。Felicianoは大伏在静脈を理想的な代用血管とし、人工血管(PTFE)では長く作りすぎて関節の近くで屈曲させることを落とし穴に挙げる[5]。
- 確認:Felicianoは、下肢の端々吻合・間置グラフト・解剖外バイパスは術中の完成造影で評価するとしている[5]。
- 術後:重症肢の評価に慣れた看護師・医師のいる場所で管理し、再建した外科チームが外来で追う[1]。
8.成績:救肢率と切断率
研究結果シャントの有無を比べた研究は少なく、系統的レビュー(21報告:民間14・軍7、1,280例・1,380本)で比較群をもつのは5件だった。後ろ向きコホート16件、前向き4件で、シャントは主に下肢にダメージコントロールとして使われ、シャントを使った肢は重症度が高いにもかかわらず、救肢率はシャントのない肢と同程度だった[8]。
- PROOVITレジストリ(2012年9月〜2018年11月、18歳以上):24施設のシャント78例は対照613例より重症だった(ISS 18.83±11.76対14.93±10.46、P=.002)。傾向スコアマッチングとロジスティック回帰を組み合わせた解析で、対照はシャント群より切断のオッズが高かった(オッズ比3.6、95%CI 1.2〜11.1、P=.026)。神経損傷と骨折の合併が切断と関連した。追跡期間の中央値はシャント群12日、対照9日[7]。
- 米軍の症例対照研究(2003年6月〜2007年12月):四肢の動脈損傷でシャントを使った64件と、受傷時期と部位をそろえた対照61件。全体の切断は26件(21%)で、傾向スコアで調整すると、シャントは切断の減少を示唆したが有意ではなかった(リスク比0.47、95%CI 0.18〜1.19、P=.11)。平均22か月の追跡で、3年の切断なし生存は78%対77%(P=.5)だった[16]。
- 単施設の前向きデータベース(2006〜2022年):シャント31例と対照22例で、血行再建までの時間は4.17±2.37時間対5.81±1.26時間(p=0.002)、大切断は1例対4例だった。多変量解析で、シャントの使用、高気圧酸素療法の必要、総虚血時間が救肢と独立に関連した[17]。
- 症例集積:救肢率96.3%(7施設)[3]、切断率18%・生存88%(1施設、体幹を含む)[15]。
本稿の解釈どの研究も、シャントを使うかどうかを術者が選んでいる。PROOVITの差は入院早期の救肢に限られ、長期の機能はわからない。有意差のない研究を「同等」と読むこともできない。シャントの利益は、虚血時間を短くできる状況(骨の固定が先に必要、全身状態が不安定、再建できる術者がすぐにいない)で最も大きいと考えるのが自然だが、それを直接比べた試験はない。
9.よくある失敗と合併症
| 失敗・合併症 | 頻度・根拠 | 防ぐための確認 |
|---|---|---|
| シャントの血栓 | 5〜5.6%[15][3]。遠位のシャントで開存12%[4] | 近位・遠位の血栓除去、局所ヘパリン、屈曲させない、遠位の細い動脈では結紮も考える[2] |
| 逸脱・移動 | 1.4%[3]。主に搬送中[6] | 血管どうし・シャントと血管の両方を固定、ターニケットの用意[2] |
| 内膜損傷 | 太すぎるシャント[6] | 径を合わせる。固定部は最終再建前に切除[2] |
| 腓骨動脈への誤挿入 | 大腿・膝窩からのFogarty[5] | 通したカテーテルの行き先を意識する |
| 静脈の流出障害 | 同側の主要静脈の結紮[5] | 静脈のシャントや修復を考える[2] |
| コンパートメント症候群 | シャント例で予防的筋膜切開が多い[13] | 血行再建後に必ず検討し、しない場合は判断者を記録[1] |
| 長時間の留置 | 12時間超で血栓が著増[2] | 最終再建の時刻と担当を先に決める |
指針の比較表
表はスマートフォンでは横にスクロールして読む。
| 指針(発行・年) | 対象 | シャントに関わる内容 | 強さ・根拠 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| BOAST(英国整形外科学会、2026年6月)[1] | 筋骨格系の外傷に伴う動脈損傷 | 来院1時間以内に血行再建を開始。シャントを推奨。再灌流直後・最終再建前に骨を安定化。血行再建後は筋膜切開を必ず検討。術後の抗血小板薬1剤を検討 | 基準(等級なし) | 英国の診療体制が前提 |
| 米軍 Joint Trauma System(2025年4月)[2] | 戦傷の血管損傷 | ほぼすべての四肢血管損傷で考慮。血栓除去、局所抗凝固、径・長さ・固定、搬送時の備え、12時間超で血栓の危険。脛骨動脈1〜2本は結紮可 | 専門家の指針 | 戦傷・後送の体制が前提。反復のヘパリン投与は勧めない |
| ブラジル血管外傷指針(2023年)[9] | 外傷性血管損傷 | 流れを保つべき血管へのダメージコントロールとしてのシャント。四肢修復の多くで術中の全身抗凝固を支持する根拠はない | 2C | 四肢のシャントに特化した推奨は本稿の確認範囲にない |
| ESVS(欧州血管外科学会、2025年)[18] | 血管外傷 | 止血と再灌流、部位別の管理を扱う | ESVSの等級 | 抄録のみ確認。シャントの推奨は未照合 |
| JETEC 改訂第3版(日本外傷学会、2023年)[19] | 国内の外傷専門診療 | 目次に「四肢主要動脈損傷の治療戦略と戦術」「大血管損傷:ダメージコントロール戦略」 | 本文未取得 | 記載内容は未確認 |
根拠の比較表
| 出典(年) | デザイン | 対象 | 比較 | 主な結果 | 限界と意味 |
|---|---|---|---|---|---|
| Laverty(2022)[8] | 系統的レビュー(Level IV) | 21報告、1,280例・1,380本 | シャントあり対なし(5研究のみ) | 重症度は高いが救肢率は同程度。留置時間・抗凝固の報告は少ない | 観察研究の集積。標準化された報告がない |
| Polcz(2021)[7] | 多施設レジストリ、傾向スコア | 成人の四肢血管損傷691例 | シャント78例対613例 | 対照で切断が多い(OR 3.6、95%CI 1.2〜11.1) | 追跡の中央値12日・9日。早期の救肢のみ |
| Gifford(2009)[16] | 症例対照(軍) | 四肢の動脈損傷125件 | シャント64件対61件 | 切断のRR 0.47(95%CI 0.18〜1.19、P=.11)。3年切断なし生存78%対77% | 有意差なし。戦傷 |
| Inaba(2016)[3] | 多施設後ろ向き(Level V) | シャントを要した213件 | 比較群なし | 血栓5.6%、逸脱1.4%、救肢96.3%。留置24時間未満86.5% | 小児を含む。比較群なし |
| Tung(2021)[14] | 前向き多施設(EAST) | 15歳以上の66例(遠位・静脈のみ・抜去前の死亡を除外) | ダメージコントロール目的27例対39例 | 合併症11.1%対7.7%(p=0.658)。留置中央値198分 | 少数。有意差なしは同等の証明ではない |
| Rasmussen(2006)[4] | 後ろ向き(軍) | 前線で手術された四肢血管損傷のうちシャント30例 | 近位対遠位 | 開存86%対12%(p<0.05)。全身ヘパリンなしで合併症なし | 少数。遠位は8本 |
| Subramanian(2008)[15] | 単施設後ろ向き | 67例・101本(静脈29本) | 比較群なし | 血栓5%、切断18%、生存88% | 体幹を含む |
| Martinelli(2023)[17] | 単施設(前向きDB) | 四肢血管損傷53例 | シャント31例対22例 | 再建まで4.17対5.81時間。大切断1例対4例 | 少数。群分けは非無作為 |
| Strobl(2026)[11] | 単施設後ろ向き | 穿通性の末梢動脈損傷228例 | 即時修復118例対資源の都合でシャント後修復47例 | 血管合併症22%対13%、切断3%対0%(いずれも有意差なし) | 外傷外科医が両方を行う体制に限る |
| Rao(2024)[13] | 単施設後ろ向き | 下肢血管損傷101例 | 予防的対選択的筋膜切開 | 予防的筋膜切開はシャント使用と関連(OR 4.2) | シャントの効果を見た研究ではない |
評価時点について:Polczの切断は入院早期(追跡の中央値12日・9日)、Giffordは平均22か月の追跡と3年の切断なし生存である。Inaba、Subramanian、Martinelli、Stroblの救肢・切断の評価時点は、抄録からは分からない。
日本で実施するとき
国内の指針
- 未確認JATEC:日本外傷診療研究機構が公開する外傷初期診療ガイドライン改訂第6版の改訂概要には、四肢、血管損傷、シャント、ターニケット、筋膜切開の語は見当たらなかった[20]。本文の四肢外傷の記載は取得できず未確認である。
- 未確認JETEC:『改訂第3版 外傷専門診療ガイドラインJETEC』(2023年6月)の目次には、「四肢外傷」の章の「四肢主要動脈損傷の治療戦略と戦術」と、「大血管損傷」の章の「ダメージコントロール戦略」がある[19]。本文は取得できず、シャントの記載は未確認である。
- 未確認日本外傷学会「銃創・爆傷患者診療指針」(Ver.1、2018年):書誌は確認したが、本文のPDFは取得できず、四肢血管損傷とシャントの記載は未確認である[21]。
国内の報告
- 四肢の主幹動脈損傷5例にシャントを使った報告では、シャントの挿入に要した時間は血管の展開を含め平均22分、一時的な血流再開は受傷後平均257分、最終修復は平均383分で、シャントにより平均104分短縮できたとした。全肢が温存され、筋膜切開は2例だった[22]。
- 膝窩動脈損傷の24肢の検討では、救急外来から手術室入室までを短くする院内の手順「code limb ischemia」を2023年に導入した前後で、入室までの平均時間が70.5分(19例、切断2例)から41.2分(5例、切断なし)になった[23]。
- 前腕の不全切断で、膵管チューブをシャントとして使った症例報告がある[24]。
いずれも少数例の報告で、国内のシャントの使用頻度、留置時間、救肢率を多施設で示したデータは、本稿の検索では見つからなかった(未確認)。
器材と保険
- 未確認国内で入手できる血管シャント製品(頸動脈内膜剥離術用のシャントなど)の承認上の使用目的に、外傷の四肢動脈への一時的留置が含まれるかは確認できなかった。チューブ類を流用する場合の位置づけも含め、添付文書と院内の医療機器管理部門で確かめる必要がある。
- 未確認医科診療報酬点数表の手術の部には、K606 血管露出術、K607 血管結紮術、K608 動脈塞栓除去術、K610 動脈形成術・吻合術、K614 血管移植術・バイパス移植術などがある(項目名は二次資料の令和6年度の一覧で確認)[25]。一時的シャントの留置そのものに当たる項目、最終再建と同日でない場合の算定、点数、シャントの材料の扱いは未確認である。
施設で決めておくこと(本稿の解釈)
- 夜間・休日にシャントを入れる医師(外傷外科、救急科、血管外科、整形外科、形成外科)と、最終再建を行う医師を決め、両者が同じ予定表を見る。BOASTは、動脈損傷が確定したら整形外科と、血管外科か形成外科の上級医の関与を必須としている[1]。
- シャント、Fogartyカテーテル、ヘパリン加生食の組成を手術室の決まった場所にそろえ、手順を統一する。
- 自施設で再建ができない場合に、シャントを置いて転送する施設と連絡手順を決め、搬送中の逸脱への備え(ターニケット、近位の制御)を伝える。
- シャントの時刻、留置時間、抗凝固、筋膜切開、最終再建、切断を記録し、施設で振り返る。
まだ分からないこと
- シャントの効果の大きさ。無作為化試験はなく、比較群をもつ研究は少ない[8]。最も大きいレジストリでも早期の救肢しか評価していない[7]。
- 安全な留置時間。留置時間の報告は少なく、血栓との関連は一貫していない[8]。12時間という目安は戦傷の経験にもとづく[2]。
- 全身抗凝固の要否と量。報告が少なく、使い方がそろっていない[8][5]。
- 予防的筋膜切開を全例に行うか。シャント例で予防的切開が多いが[13]、比較試験はない。
- 国内の実態。使用頻度、担当する診療科、成績の全国データは確認できなかった。
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文献
- British Orthopaedic Association. BOAST: Diagnosis and management of arterial injuries associated with musculoskeletal trauma. June 2026. https://www.boa.ac.uk/asset/7E8D1CA3%2D7448%2D47C7%2D84980C6D3E7E96B0/(2026年9月26日閲覧).
- Vuoncino M, Gifford S, Causey W, Rasmussen T, Propper B, Sampson J, et al. Joint Trauma System Clinical Practice Guideline: Vascular Injury (CPG ID: 46). 09 Apr 2025(2016年8月12日版を改訂). https://jts.health.mil/assets/docs/cpgs/Vascular_Injury_09_Apr_2025_ID46_v1.2.pdf(2026年9月26日閲覧).
- Inaba K, Aksoy H, Seamon MJ, Marks JA, Duchesne J, Schroll R, et al. Multicenter evaluation of temporary intravascular shunt use in vascular trauma. J Trauma Acute Care Surg. 2016;80(3):359-365. doi:10.1097/TA.0000000000000949. PMID: 26713968.
- Rasmussen TE, Clouse WD, Jenkins DH, Peck MA, Eliason JL, Smith DL. The use of temporary vascular shunts as a damage control adjunct in the management of wartime vascular injury. J Trauma. 2006;61(1):8-15. doi:10.1097/01.ta.0000220668.84405.17. PMID: 16832244.
- Feliciano DV. Pitfalls in the management of peripheral vascular injuries. Trauma Surg Acute Care Open. 2017;2(1):e000110. doi:10.1136/tsaco-2017-000110. PMID: 29766105. PMCID: PMC5877918.
- Abou Ali AN, Salem KM, Alarcon LH, Bauza G, Pikoulis E, Chaer RA, Avgerinos ED. Vascular shunts in civilian trauma. Front Surg. 2017;4:39. doi:10.3389/fsurg.2017.00039. PMID: 28775985. PMCID: PMC5517780.
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- Laverty RB, Treffalls RN, Kauvar DS. Systematic review of temporary intravascular shunt use in military and civilian extremity trauma. J Trauma Acute Care Surg. 2022;92(1):232-238. doi:10.1097/TA.0000000000003399. PMID: 34538830.
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- Rao AS, Scalea TM, Feliciano DV, Harfouche MN. More harm than good: it is time to reconsider prophylactic fasciotomy in lower-extremity vascular injury. Am Surg. 2025;91(7):1108-1112(オンライン公開2024年4月8日). doi:10.1177/00031348241244629. PMID: 38590003.
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- Martinelli O, Miceli F, Cuozzo S, Irace FG, Avenia S, Iannone I, et al. Temporary intravascular shunts and limb salvage in civilian vascular trauma. Front Surg. 2023;10:1302976. doi:10.3389/fsurg.2023.1302976. PMID: 38074286.
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- 日本外傷学会 監修, 日本外傷学会外傷専門診療ガイドライン改訂第3版編集委員会 編. 改訂第3版 外傷専門診療ガイドラインJETEC. へるす出版; 2023年6月. ISBN 978-4-86719-068-5. 書誌・目次:https://www.herusu-shuppan.co.jp/068-2/(2026年9月26日閲覧、本文未取得).
- 日本外傷診療研究機構. JATEC コースに関連する改訂の概要(外傷初期診療ガイドライン改訂第6版). https://www.jtcr-jatec.org/JATEC6th_kaiteigaiyo.pdf(2026年9月26日閲覧).
- 日本外傷学会 東京オリンピック・パラリンピック特別委員会. 銃創・爆傷患者診療指針〔Ver.1〕. 日本外傷学会雑誌. 2018;32(3):Ver1-1-Ver1-63. doi:10.11382/jjast.32.Ver1-1(書誌のみ確認).
- 畑下智, 川上亮一, 江尻荘一, 紺野愼一, 伊藤雅之, 佐藤俊介, 増子遼介, 水野洋佑. 四肢の主幹動脈損傷に対する temporary intravascular shunt を用いた治療戦略. 日本マイクロサージャリー学会会誌. 2019;32(1):18-24. doi:10.11270/jjsrm.32.18.
- 伊澤雄太, 二村謙太郎, 西田匡宏. 膝窩動脈損傷治療からみる”code limb ischemia”による手術室入室時間短縮効果. 日本外傷学会雑誌. 2026;40(1):7-11. doi:10.11382/jjast.40.1_03.
- 水藤元武, 北澤健. 膵管チューブを temporary intravascular shunt として用いて救肢しえた,前腕不全切断の治療経験. 日本マイクロサージャリー学会会誌. 2019;32(3):146-150. doi:10.11270/jjsrm.32.146.
- しろぼんねっと. 医科診療報酬点数表 第2章 第10部 手術(項目一覧、令和6年度). https://shirobon.net/medicalfee/latest/ika/r06_ika/r06i_ch2/r06i2_pa10/(2026年9月26日閲覧、二次資料).
医学的内容の最終確認日・確認範囲
文献ごとの確認範囲を開く(最終確認日:2026年9月26日)
医学的内容の最終確認日:2026年9月26日(著者確認)。文献照合日:2026年9月26日(日本時間。検索と取得は2026年9月25〜26日)。一般のウェブ検索は使わず、PubTator3・Crossref・Semantic Scholar・J-STAGEの検索APIで文献を探し、PubMedの抄録はNCBIのBioC APIとPubTator3、PMCの本文はNCBIのBioC API、指針は発行元の公開PDFで取得した。資料の多くは要約した形で読み、数値と推奨文は短い原文の断片で照合した。数値・用量・適用条件を含む医学的内容は、2026年9月26日に著者(医師)が確認した。
- 全文(該当箇所)を確認:[1](学会の公開PDF。基準1・8〜18と背景)、[2](公開PDF。シャント、抗凝固、搬送、四肢の部位別の記述、虚血時間)、[12](公開PDF。シャントと抗凝固の記述。2025年版との違いの確認に使用)、[6](PMC本文。適応、径・挿入の深さ、留置時間、開存、合併症、一次修復の割合)、[5](PMC本文。シャントの径・長さ・固定、ヘパリン、Fogarty、静脈、筋膜切開、代用血管、完成造影)、[9](PMC本文。シャントと抗凝固に関する推奨文と等級)。
- 抄録のみ確認:[8] [7] [3] [14] [4] [15] [16] [17] [11] [13] [18](PubMedの抄録。[14]はPubMedの抄録ページ)、[22] [23] [10] [24](J-STAGEの抄録)。本文中の数値は抄録にある範囲に限った。[18]はシャントに関する個々の推奨を照合していない。[16]の群別の切断数は抄録に記載がなく扱っていない。
- 書誌・目次・公式資料のみ:[20](公開PDF。四肢・血管損傷・シャントなどの語がないことを確認)、[19](出版社の書誌と目次)、[21](J-STAGEの書誌。PDFは取得できず)、[25](二次資料の項目一覧)。
- 未取得:ESVS 2025の本文、JATEC・JETEC・銃創・爆傷患者診療指針の本文、EAST(2012年)の穿通性下肢動脈損傷の指針の本文、国内のシャント製品の添付文書と承認情報、診療報酬の告示・通知と材料価格。AASTの前向き研究(筋膜切開)は本稿では再照合せず、急性コンパートメント症候群の記事に委ねた。
- 訂正・撤回:Crossrefの登録情報で、[3][4][6][8][9][11][13][14][15][17][18]に訂正・撤回の登録がないことを確認した。それ以外の文献は個別には確認できていない(Crossrefの取得が制限された)。
更新履歴
更新履歴を開く(全3件・最新:2026年9月26日)
- 2026年9月26日(著者確認):著者(医師)が数値・用量・適用条件を含む医学的内容を確認した。確認日の表記を更新した。あわせて、確認範囲の記載を読者向けの表現に改め、関連記事と分野の一覧へのリンクを加えた(医学的内容は変えていない)。
- 2026年9月26日(改訂):指針・原著との照合にもとづき全面改訂した。主な変更は次のとおり。(1)旧版の文献2件の書誌の誤り(総説の筆頭著者、系統的レビューの著者と年)を正し、DOI・PMIDのリンクを付けた。(2)適応を総説の6項目とBOAST 2026の順序(再灌流→骨の安定化→最終再建)で示し、遠位の動脈や長い待機が見込まれる場合など、使わない・別の方法を考える場面を加えた。(3)手順を、血栓除去、ヘパリン加生食、径と長さ、挿入と固定、静脈、骨の固定・筋膜切開・搬送の段階ごとの確認点に書き直し、資料どうしの違い(挿入の深さ、ヘパリン加生食の濃度)をそのまま示した。(4)抗凝固の扱い(米軍指針の条件と用量、ブラジル指針、術後の抗血小板薬)、開存率と留置時間(近位86%・遠位12%、留置24時間未満86.5%、12時間超の危険など)、最終再建への移行、救肢率・切断率(PROOVITのオッズ比と追跡期間の限界など)を加えた。(5)指針と根拠の比較表、よくある失敗と合併症の表、「日本で実施するとき」(JATEC・JETEC・学会指針の確認範囲、国内の報告、器材と保険の未確認事項、施設で決めること)を加えた。(6)重度四肢外傷・急性コンパートメント症候群・DCSの記事と記述をそろえ、詳細はリンクで渡した。文献は2件から25件にした。理由:旧版は本文が短く、主要研究の数値・限界、手順の確認点、国内の情報がなく、文献の書誌に誤りがあったため。
- 2026年9月26日(初回公開):外傷手技シリーズとして新規作成。適応(Gustilo IIIC、ダメージコントロール、複雑な修復中の灌流、再接着、転送)、手技の骨格、骨固定との順序、合併症を短くまとめ、総説と系統的レビューの2文献を示した。
本記事は医療従事者への教育および一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の患者に対する診断・治療を代替するものではありません。実際の診療では、各施設のプロトコルおよび最新の診療ガイドラインをご確認ください。
利益相反:本記事に関連して開示すべき利益相反はありません。


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