Damage Control Surgery:いつ手術を切り上げ、いつ再建するか

ダメージコントロール手術:いつ切り上げ、いつ再建するか

ダメージコントロール手術(damage control surgery:DCS)は、出血と汚染の制御だけを行って初回手術を短く終え、集中治療で低体温・アシドーシス・凝固障害を立て直してから、再手術で再建と閉腹を行う段階的な戦略である。本稿は成人の腹部外傷を中心に、DCSへ切り替える条件、一時的閉腹と開腹管理(open abdomen)、腸管再建と筋膜閉鎖の時期、実施率の施設差と過剰適応の問題を、指針と主要研究の数値で整理し、国内の外傷診療体制で使うときの注意を示す。

  • ダメージコントロール手術
  • 致死的三徴
  • 開腹管理
  • 一時的閉腹
  • ダメージコントロール蘇生

医療従事者向け:本記事は教育および一般的な医学情報の提供を目的としています。個々の患者に対する診断・治療を代替するものではありません。

目次

まず押さえる要点

  1. 生理学的な破綻がそろう前に切り替える。WSES 2018は、持続する低血圧、アシドーシス(pH<7.2)、低体温(34℃未満)、凝固障害を、短縮開腹と開腹管理が必要になることの強い予測因子とした(Grade 2A)[1]。国内の34例の研究では、収縮期血圧90mmHg未満・base excess −7.5mmol/L未満・深部体温35.5℃未満の3指標をすべて満たした患者のDCS成功率は28.6%で、そうでない患者の75.0%より低く、著者らは3つがそろうのを待たないよう提案した[10]。ただし、切り替えの閾値として妥当性が確かめられた基準は少ない[7]。
  2. 短縮する生理学的な理由がなければ、初回で完結する選択肢を残す。腹部のDCS(damage control laparotomy:DCL)の実施率は12施設で33〜83%と大きく異なった[14]。DCLを減らす品質改善の前後比較では、DCL率が39%から23%に下がり、死亡(9%対10%)や臓器・体腔の感染などの合併症に有意差はなかった[13]。術者がどちらも妥当と考えた39例の無作為化パイロット試験は結論に至らなかったが、30日死亡は初回完結群で多く(33%対0%)、手術終了時に低血圧・輸血・昇圧薬が続く患者は対象外だった[16]。
  3. 再開腹は前回手術から24〜48時間以内を上限とし、改善しなければ早める。WSESは、改善しないほど、また循環が不安定なほど間隔を短くするとした(Grade 1C)[1]。鈍的外傷101例の単施設研究では、48時間以内と48時間超で一次筋膜閉鎖率と死亡に有意差はなく、著者らは時刻よりも生理学的回復を目安にするよう提案した[21]。
  4. 一時的閉腹では筋膜牽引を併用する陰圧閉鎖が提案されている。閉腹の計画は初回から立てる。WSESは筋膜の持続牽引を併用する陰圧閉鎖療法(NPWT)を優先する方法として提案し(Grade 2B)、筋膜・腹壁はできるだけ早く閉じるとした(Grade 1C)[1]。EAST 2022も筋膜牽引を条件付きで推奨した[2]。
  5. 腸管の吻合は、生理学的な回復と閉腹の見通しで決める。開腹管理中の腸管損傷204例では、筋膜閉鎖が5日目より後になると縫合不全が3%から12%に増え、左側結腸の吻合では45%だった[20]。WSES 2022は、高リスク患者の高リスクな結腸吻合には人工肛門を推奨する[4]。

対象と扱わない範囲

対象:緊急開腹を要する成人の腹部外傷(鈍的・穿通性。年齢の定義は研究ごとに異なる)。手術室でDCSへ切り替える判断から、ICUでの立て直し、再開腹、一時的閉腹と開腹管理、腸管の再建、筋膜閉鎖までを扱う。

扱わない範囲:

  • 小児と妊産婦。
  • 胸部・骨盤・四肢のダメージコントロール、REBOA、蘇生的開胸。骨盤は骨盤骨折出血:TAE・PPP・REBOAをどう組み合わせるかを参照。
  • 外傷以外(腹膜炎、腸管虚血など)の開腹管理。WSES 2018は非外傷も扱うが[1]、本稿は外傷に限る。
  • 輸血製剤の選択、トラネキサム酸、粘弾性検査の詳細(外傷性凝固障害(TIC)の記事で扱う)。臓器別の止血手技と、メッシュなどを用いる腹壁再建の手技。

1.DCS・DCL・DCR・開腹管理の違い

DCSは手術を段階に分ける戦略で、腹部で行うものをDCLと呼ぶ。止血と並行して行う蘇生はダメージコントロール蘇生(damage control resuscitation:DCR)と呼ばれ、EASTの指針は大量輸血プロトコル、血漿・血小板と赤血球の比率、遺伝子組換え活性型第VII因子、トラネキサム酸をその要素として扱っている[5]。

開腹管理(open abdomen:OA)は、WSACS 2013の定義では「開腹後に皮膚と筋膜を閉じないために一時的閉腹を要する状態」である[3]。DCLの後だけでなく、内科的治療で改善しない腹部コンパートメント症候群(ACS)の減圧開腹(Grade 2B)や、汚染源を確実に制御できない、あるいは腸管の血流を再評価する必要がある腸管損傷でも、腹部を開けておく指標になり得るとされる(Grade 2B)[1]。DCSを選んだことと、腹部を開けておくことは、別々に理由を説明できる判断である。

考え方の出発点としてよく引かれるのがRotondoらの1993年の報告である。3年半の間に、開腹と赤血球10単位を超える緊急輸血を要した失血性の穿通性腹部外傷46例で、初回に完結した22例とダメージコントロールの24例の生存率は58%と55%で同程度だった。主要血管損傷と2つ以上の臓器損傷を合併した最重症群に限ると、生存はダメージコントロールで13例中10例(77%)、初回完結で9例中1例(11%)だった(p<0.02)[8]。少数例の非無作為の比較であり、効果の大きさをそのまま現在に当てはめることはできない(本稿の解釈)。

2.DCSへ切り替える条件

致死的三徴の数値はどこから来たか

低体温・アシドーシス・凝固障害の「致死的三徴」の数値の根拠としてよく引かれるのが、Cosgriffらの1997年の研究である。24時間に赤血球10単位を超える大量輸血を受けた15歳超の外傷患者58例のうち、27例(47%)が、PTとPTTがともに正常対照の2倍となる生命を脅かす凝固障害を起こした。危険因子はpH<7.10(オッズ比12.3)、体温34℃未満(8.7)、ISS>25(7.7)、収縮期血圧70mmHg未満(5.8)で、凝固障害の頻度はISS>25と低血圧の組み合わせで39%、ISS>25と低体温で49%、ISS>25とpH<7.10で49%、4因子すべてで98%だった[9]。抄録に信頼区間の記載はなく、1990年代の輸血戦略での値である。

指針が挙げる予測因子

指針WSES 2018(等級は数字が推奨の強さで1が強い・2が弱い、英字が根拠の質でAが高い)は、外傷患者について次の2つを示した[1]。

  • 持続する低血圧、アシドーシス(pH<7.2)、低体温(34℃未満)、凝固障害は、短縮開腹と開腹管理が必要になることの強い予測因子である(Grade 2A)。
  • DCS、パッキングと計画的な再手術を要する損傷、著しい内臓・後腹膜の腫脹、肥満、閉腹を試みたときの膀胱内圧の上昇、腹壁の欠損、大量の蘇生輸液といったACSの危険因子は、開腹管理が必要になることの予測因子である(Grade 2B)。

国内の研究:3つがそろうのを待たない

研究結果Matsumotoらは、初期輸液後も循環が不安定で、重症の腹部・骨盤損傷にDCSを行った連続34例を後ろ向きに検討した。生存は19例(55.9%)だった。手術開始時の収縮期血圧は死亡群69.6±14.8mmHg、生存群93.2±22.9mmHg(p=0.006)、base excessは−11.5±5.3mmol/L対−5.5±4.9mmol/L(p=0.008)だった。手術開始時の収縮期血圧は救命できなかった全例で90mmHg未満、深部体温は死亡群の全例で35.5℃未満、base excessは死亡群の2例を除いて−7.5mmol/L未満だった。3指標をすべて満たした患者のDCS成功率(原文 success rate)は28.6%で、3指標すべてはそろわなかった患者の75.0%より低かった(p=0.014)。著者らは、1〜2項目を満たした段階でDCSを決断し、3つそろうのを待たないよう提案している[10]。

この研究はDCSを行った患者だけを対象とし、DCSを行わなかった患者との比較ではない。閾値も34例から導かれたもので、別の集団で検証されていない(本稿の解釈)。

適応の根拠はどこまであるか

Robertsらの系統的レビュー(11データベース、1950年〜2019年4月1日、市民の外傷患者のみ)は、コホート研究36件と横断調査3件から、DCSの適応として提案された59項目を抽出した。内容的妥当性の根拠があったのは10項目、構成概念妥当性は9項目、基準関連妥当性は6項目で、例として「赤血球10単位超を要し、腹部血管損傷と複数の腹部臓器損傷を伴う穿通性外傷」や「術中の低体温・アシドーシス・凝固障害」が挙がった。著者らは、DCSはその有効性に関する不確かさを踏まえ、確定的手術(初回完結)を選べない状況に限って使うべきだとしている[7]。

判断の目安(本稿の解釈):上の数値は予測因子であり、「超えたら切り替える」検証済みの点数表ではない。①生理学的状態とその推移(輸血の速さ、昇圧薬、体温、pH・base excess・乳酸、凝固)、②損傷の形(主要血管と複数臓器の損傷、到達しにくい損傷、パッキングが必要な出血)、③残る手技にかかる時間、④術後に続けられる治療(IVR、他部位の止血)を、麻酔科と外科が同じ時点で突き合わせる。進行する破綻を前に決断を遅らせないことと、安定した患者で理由なく短縮しないことの両方が求められる。

3.初回手術で終わらせること・残すこと

初回手術の目的は出血と汚染の制御である。WSES 2022(腸管損傷)によれば、DCSでは時間を優先して吻合を行わず、腸管の断端を自動縫合器や縫合で閉じることが多い。一方で、再開腹時に吻合部を観察できるとして、DCS中の一期吻合を支持する意見もある[4]。

一時的閉腹では腸管を守ることが優先される。WSES 2018は、腸管大気瘻と凍結腹(frozen abdomen)を防ぐ予防策として、早期の閉腹、腸管をプラスチックシート・大網・皮膚で覆うこと、合成メッシュや陰圧を腸管に直接当てないこと、吻合部を腸管の下に深く置くことを挙げた(Grade 1C)。凝固障害や出血の危険が高いときは、陰圧を下げて治療上の必要と出血の危険を釣り合わせるとしている(Grade 2B)[1]。

本稿の解釈引き継ぎには、制御した損傷、一時的処置(パッキングの部位と枚数、一時的シャント、断端を閉じた腸管の部位)、未完了の再建、腸管血流の懸念、次回手術の目的と予定時刻、予定より早く戻る条件を残す。短縮した理由が患者の生理学的状態なのか、夜間の人員・専門科・機器といった運用上の事情なのかも分けて記録すると、後の施設での振り返りに使える。これは指針が定める書式ではない。

4.ICUでの立て直し:DCRと並行して

WSES 2018は開腹管理中の集中治療について、DCRが基本であり転帰に影響し得ること(Grade 2A)、腹腔内圧の測定がIAH・ACSの危険がある重症患者に不可欠であること(Grade 1B)、生理学的な最適化が早期閉腹を左右すること(Grade 2A)、体液バランスを注意深く見ること(Grade 2A)、低体温を避けること(Grade 2A)を挙げた[1]。WSACS 2013はIAHを腹腔内圧12mmHg以上の持続・反復、ACSを20mmHgを超える持続的な上昇に新たな臓器障害・不全を伴う状態と定義している[3]。

DCRについて、EAST 2017のメタ解析では、大量輸血・DCRプロトコルの使用で死亡が少なく(オッズ比0.61、95%CI 0.43〜0.87)、血漿・赤血球比が高い群(同0.60、0.46〜0.77)、血小板・赤血球比が高い群(同0.44、0.28〜0.71)でも少なかった。EASTは、こうした患者を診療する病院で大量輸血・DCRプロトコルを用い、血漿・血小板の赤血球に対する比率を高く設定することを推奨し、それには初期の経験的な段階で赤血球・血漿・血小板を同量ずつ投与するのがよいとした。トラネキサム酸の院内での早期使用は条件付きで推奨し、遺伝子組換え活性型第VII因子は推奨の可否を示せないとした[5]。北米12施設の無作為化試験PROPPR(680例)では、1:1:1群と1:1:2群の24時間死亡は12.7%対17.0%(差−4.2%、95%CI −9.6〜1.1%)、30日死亡は22.4%対26.1%(差−3.7%、−10.2〜2.7%)で有意差はなく、止血の達成(86%対78%)と24時間以内の失血死(9.2%対14.6%)は1:1:1群で良好だった[11]。ACS TQIP(2014年)は、血漿と赤血球を1:1〜1:2の比で、赤血球6単位ごとに単一ドナーのアフェレーシス血小板1本または血小板プール1本を投与し、低体温・アシドーシス・低カルシウム血症の補正に注意するとした[6]。

本稿の解釈回復の目安は、輸血需要の減少、昇圧薬の減量、乳酸・base excessの改善、体温と凝固の正常化である。これらが改善しないときは「DCS後だから不安定」と片づけず、止血不十分、腸管虚血、ACS、他部位の出血を疑い、予定時刻より前に戻ることを検討する。麻酔・輸血の実際は外傷麻酔の実践も参照。

5.再開腹の時期

指針WSES 2018は、再開腹を初回およびその後の各手術から24〜48時間以内に行い、改善しないほど、また循環が不安定なほど間隔を短くするとした(Grade 1C)。蘇生の継続が必要な場合、汚染源が残る場合、吻合を先送りした場合、虚血腸管の予定second lookが必要な場合、ACSの懸念がある場合は、腹部を開けておくとしている(Grade 2B)[1]。

研究結果Jeongらは、地域の外傷センター1施設で鈍的外傷にDCLを行った160例(2012年1月〜2021年9月)のうち101例を、初回の再開腹が48時間以内(70例)と48時間超(31例)に分けて比べた。再開腹までの時間は39(29〜43)時間と59(55〜66)時間で、一次筋膜閉鎖率は91.4%対93.5%(p=1.00)、死亡は20.0%対19.4%(p=0.94)、ICU日数・人工呼吸日数にも有意差はなかった。著者らは、特定の時刻を定めるより生理学的な回復を重視して再開腹の時期を決めるよう提案している[21]。単施設の少数例で、除外された59例の内訳は抄録からは分からず、有意差がないことは両群が同等であることを意味しない。

6.一時的閉腹と筋膜閉鎖

一時的閉腹の方法

方法を比べた古典的な系統的レビュー(Boele van Hensbroekら、2007年12月までの検索)は、51論文・57の症例集積を統合した。筋膜閉鎖率が高かったのはartificial burr(面ファスナー状のシートで筋膜縁をつなぐ方法。Wittmann patchがこの型に当たる)90%、dynamic retention sutures 85%、陰圧閉鎖(VAC)60%で、死亡率はartificial burr 17%、VAC 18%、dynamic retention sutures 23%だった[19]。症例集積の統合で、患者背景をそろえた比較ではない。

  • 指針WSES 2018:筋膜の持続牽引を併用するNPWTを優先する一時的閉腹として提案(Grade 2B)。陰圧を使わない方法(Bogota bagなど)は、遅延筋膜閉鎖率が低く腸管瘻が多いことを受け入れたうえで、資源の乏しい環境で使える(Grade 2A)[1]。
  • 指針WSACS 2013:開腹創のある重症患者でNPWTを使う方法を推奨(GRADE 1C)[3]。
  • 指針EAST 2022:成人のDCL後の開腹管理を対象とした19研究の系統的レビューで、筋膜牽引は入院中の一次筋膜閉鎖の改善(抄録の表記は相対リスク0.32)とヘルニアの減少(同0.11)に関連し、腸管皮膚瘻や死亡を増やさなかった。筋膜牽引システムを通常管理より条件付きで推奨し、内臓の浮腫を減らす方法については推奨を出せないとした[2]。抄録には比較の向きと信頼区間の記載がない。

筋膜を閉じる条件と時期

WSES 2018は、蘇生の継続が不要になり、汚染源の制御が確定し、腸管の生存性に懸念がなく、追加の再開腹が不要で、ACSの懸念がないときに、早期の閉鎖を目指すとした(Grade 1B)。早期筋膜閉鎖は一般に初回手術から4〜7日以内と定義され、一次筋膜閉鎖が理想とされる(Grade 2A)。合成メッシュを筋膜の橋渡しとして用いることは、ほかに選択肢のない患者に限る(Grade 1B)[1]。WSACS 2013も、入院中の筋膜閉鎖を目指す意識的・手順化された取り組みを推奨した(GRADE 1D)[3]。

研究結果AASTの前向き多施設研究(14施設、2年間)では、外傷で開腹管理を受けた成人572例のうち379例(66%)で、本来の筋膜のまま最初の一次閉鎖が得られ、全体の死亡は23%だった。48時間以上生存した患者の解析で、閉鎖できない独立因子は、再開腹の回数(調整オッズ比1.3、95%CI 1.2〜1.6)、腹腔内膿瘍・敗血症(2.4、1.2〜4.8)、血流感染(2.6、1.2〜5.7)、急性腎不全(2.3、1.2〜5.7)、腸管瘻(6.4、1.2〜32.8)、ISS>15(2.5、1.1〜5.9)だった[18]。関連であり、再開腹の回数を減らせば閉鎖が増えることを示したものではない。

本稿の解釈4〜7日は「その日まで開けておく」目安ではない。最初の再開腹で条件がそろえば閉鎖を検討し、反対に日数の目標だけで強い緊張をかけて閉じることも避ける。閉腹後の換気の悪化、乏尿、循環の悪化ではACSを含めて再評価する。

7.腸管の再建と合併症

指針WSES 2022(腸管損傷)は、DCS後の縫合不全の危険が、初回手術からの時間、輸血・強心薬の継続、組織の浮腫、腹腔内感染、筋膜閉鎖までの時間とともに増えるとした。結腸損傷の一期吻合は、生理学的状態、合併損傷、縫合不全が起きたときに耐えられるかで選んだ一部の患者では安全であり、高リスク患者の高リスクな結腸吻合には人工肛門を推奨している(いずれもGRADEの根拠の質は「中」)[4]。

研究結果WTAの多施設研究(2002〜2007年の外傷後開腹管理)では、腸管損傷204例の管理は、即時修復58例、即時吻合15例、遅延吻合96例、人工肛門10例、組み合わせ22例だった。腹腔内合併症は61例で、膿瘍35例(17%)、縫合不全15例(7%)、腸管皮膚瘻11例(5%)だった。縫合不全は閉鎖日が遅いほど多く(傾向のp=0.01)、5日目より後の閉鎖では3%から12%に増えた(p=0.02)。吻合部位別では小腸3%、右側結腸3%、横行結腸20%、左側結腸45%だった[20]。より新しい単施設研究(一時的閉腹を行った緊急開腹225例、2013〜2023年)では、新しい吻合にNPWTが当たったことは縫合不全と有意に関連せず、Physiological Emergency Surgery Acuity Score(オッズ比1.359、p=0.010)と筋膜閉鎖までの日数(同1.274、p<0.001)が独立した予測因子だった[22]。どちらも観察研究で、閉鎖が遅れたこと自体が原因か、重症であることの表れかは区別できない。

腸管大気瘻と栄養:WSES 2018は、瘻の管理を患者の状態・排液量・位置・解剖に合わせること(Grade 1C)、排液を隔離して創を区画に分けること(Grade 2A)、NPWTで排液の隔離と創治癒が可能になること(Grade 2A)、根治手術は患者が回復し創が完全に治ってからにすること(Grade 1C)を挙げた。栄養では、開腹管理の患者は高代謝で直ちに十分な栄養が必要(Grade 1C)、腸管が生きて機能していれば早期経腸栄養を始める(Grade 1C)、腸管が不連続(断端を閉じた状態)の場合、瘻より遠位に投与路がとれない高流量瘻、腸閉塞の徴候がある場合は経腸栄養を遅らせる(Grade 2C)とした[1]。

8.DCSは多すぎるか:実施率と過剰適応

DCLの実施率は施設で大きく違う。PROPPR試験に参加した12施設の緊急開腹329例では、213例(65%)がDCL、116例(35%)が初回完結で、施設間のDCL率は33〜83%だった(p=0.002)[14]。米国ペンシルベニア州の外傷レジストリ(2000〜2018年、22施設、開腹18,896例)では、DCLは3,549例(18.8%)で、期間中の推移は13.9〜22.8%、患者因子で調整後も施設ごとに11.1〜29.4%とばらつき、施設のDCL使用率と死亡の相関は小さかった[15]。

過剰なDCLへの懸念を示したのがHarvinらの研究群である。術前に輸血を受けて緊急開腹した237例(初回完結78例、DCL 144例、手術室死亡15例)の後ろ向き研究では、DCL群のほうが重症で輸血も多く、傾向スコアマッチング後もDCLは院内死亡の18%増加、イレウスの13%増加、腸管縫合不全の7%増加、筋膜離開の11%増加、表層SSIの19%増加と関連した[12]。抄録ではこれが絶対差か相対差か、信頼区間は分からず、測っていない重症度の差が残る可能性がある。続く品質改善の取り組みでは、DCL率が対照期(2011年1月〜2013年10月)の39%から介入期(2013年11月〜2015年10月)の23%に下がり(p<0.001)、終了後は17%になった。臓器・体腔の感染(16%対12%、p=0.15)、筋膜離開(6%対8%、p=0.20)、予定外の再開腹(11%対10%、p=0.58)、死亡(9%対10%、p=0.69)に有意差はなかった[13]。

研究結果同じグループの無作為化パイロット試験(DCL trial)は、2016年7月〜2019年5月に1施設で行われた。対象は、予定second look、汚染に対する予定再手術、術後CTやICU入室を急ぐ必要、輸血継続や低血圧を伴わない単独の代謝性アシドーシスなど、術者がどちらも妥当と考えたDCLの適応がある患者である。肝・後腹膜のガーゼパッキングやIVRが止血に必要な患者、ACS予防(筋膜を寄せられない、または筋膜閉鎖で最高気道内圧が10mmHgを超えて上がる)の患者、手術終了時に持続する低血圧・輸血の継続・持続的な昇圧薬がある患者は除外された。適格489例のうち39例が割り付けられた(DCL 18例、初回完結21例)。主要評価項目は30日以内の重大な腹部合併症(深部・臓器体腔SSI、腸管縫合不全、腸管皮膚瘻・大気瘻、筋膜離開、閉腹後の腹腔内合併症による予定外再手術)または死亡である[16]。

初回完結群はISS(中央値34対29)と割り付け前の赤血球輸血(中央値8単位対6単位)が多かった。主要評価項目の相対リスクは初回完結群で1.71(95%CI 0.81〜3.63、p=0.159)、ISSと割り付け前輸血で調整すると1.54(0.71〜3.32、p=0.274)だった。差は主に30日死亡(初回完結33%対DCL 0%、p=0.010)によるもので、初回完結群の死亡7例のうち5例(71%)は緩和ケアへの移行に関連した。著者らは結果を結論に至らないものとし、より大きな多施設試験が必要とした。限界として、範囲が狭く小規模で目標例数に届かなかったこと、群間の背景の不均衡、盲検化がないことを挙げている[16]。

2026年の研究では、16歳以上の外傷開腹1,975例(2011〜2020年、生存が48時間以内の患者を除外)で、DCL率は29%から15%に下がったが、SSIは18.5%(179例)対17.5%(176例)で有意差はなかった(p=0.5)。著者らは、後期に重症度と穿通性外傷が増えたことが影響した可能性を挙げている[17]。

本稿の解釈これらの研究は「DCSは不要」を示したものではない。生理学的に破綻した患者は無作為化試験から除外され、観察研究では重症の患者ほどDCLが選ばれている。示されたのは、判断に迷う範囲の患者でDCLが多すぎる施設があり、手順を見直してもその範囲では合併症と死亡に有意な悪化が認められなかったことである(有意差がないことは同等の証明ではない)。実施率だけを質の指標にせず、短縮の理由と合併症を施設で追う必要がある。

指針の比較表

表はスマートフォンでは横にスクロールして読む。

指針(年)対象DCS・開腹管理に関わる主な推奨強さ・根拠注意点
WSES 開腹管理(2018)[1]外傷・非外傷の開腹管理低血圧・pH<7.2・34℃未満・凝固障害は強い予測因子。再開腹は24〜48時間以内。筋膜牽引を併用するNPWTを優先。できるだけ早く閉じる2A、1C、2B、1C(閉鎖の条件は1B)。文献検索は1980年1月〜2017年8月根拠の多くは観察研究(本稿の解釈)。非外傷も含む
EAST 開腹管理(2022)[2]成人のDCL後の開腹管理筋膜牽引システムを通常管理より使う条件付き推奨。19研究の系統的レビュー・メタ解析製品間の比較ではない(本稿の解釈)。浮腫を減らす方法は推奨なし
WSACS(2013)[3]重症患者のIAH・ACSIAHは12mmHg以上、ACSは20mmHg超+新たな臓器障害。NPWTを使う。入院中の筋膜閉鎖を目指すGRADE 1C、1D(修正デルファイ法)外傷に限らない
WSES 腸管損傷(2022)[4]鈍的・穿通性腸管損傷DCS後の縫合不全の危険因子。選んだ患者での結腸一期吻合。高リスクでは人工肛門GRADEの根拠の質「中」一期吻合の選択は生理学的状態・合併損傷・縫合不全への耐性による
EAST DCR(2017)[5]重症外傷性出血大量輸血・DCRプロトコル、高い血漿・血小板比、トラネキサム酸(条件付き)系統的レビュー・メタ解析遺伝子組換え活性型第VII因子は推奨の可否を示せない
ACS TQIP 大量輸血(2014)[6]外傷の大量輸血血漿:赤血球1:1〜1:2、赤血球6単位ごとに血小板1本(アフェレーシスまたはプール)、低体温・アシドーシス・低カルシウム血症の補正本稿の確認範囲では推奨の強さの表示なし国内の製剤単位とは対応しない
JATEC 改訂第6版(2021)[23][24]国内の外傷初期診療目次に「Damage control surgery(DCS)」「ダメージコントロール戦略」。改訂概要で大量輸血プロトコルの発動を強調本文未取得DCSの記載内容は未確認

根拠の比較表

出典(年)デザイン対象介入・比較主な結果限界と診療への意味
Rotondo(1993)[8]症例の比較(3年半)開腹と赤血球10単位超の緊急輸血を要した穿通性腹部外傷46例ダメージコントロール24例対初回完結22例生存55%対58%。最重症群で10/13(77%)対1/9(11%)、p<0.02少数・非無作為。DCSの考え方の出発点
Cosgriff(1997)[9]観察研究24時間に赤血球10単位超の外傷58例生命を脅かす凝固障害の危険因子47%に発生。pH<7.10(OR 12.3)、34℃未満(8.7)、ISS>25(7.7)、収縮期血圧<70(5.8)。4因子で98%CIの記載なし(抄録)。当時の輸血戦略での値
Matsumoto(2010)[10]後ろ向き(国内)DCSを行った不安定な腹部・骨盤損傷34例生存群対死亡群3指標すべてを満たすと成功28.6%、すべてはそろわないと75.0%(p=0.014)DCSをしなかった患者を含まない。閾値は未検証
Roberts(2021)[7]系統的レビューコホート36件・横断調査3件DCS適応の信頼性・妥当性59項目のうち基準関連妥当性の根拠は6項目効果を比べたレビューではない
PROPPR(2015)[11]多施設RCT(12施設)大量輸血が予測された680例1:1:1対1:1:224時間死亡12.7%対17.0%(差−4.2%、95%CI −9.6〜1.1%)。30日22.4%対26.1%。失血死9.2%対14.6%主要評価項目で有意差なし。止血の達成は1:1:1で多い
Watson(2017)[14]RCT参加者の解析12施設の緊急開腹329例DCL対初回完結DCL 65%。施設間33〜83%施設の方針の差が大きい
Hatchimonji(2023)[15]州レジストリ22施設の開腹18,896例DCL率の推移と施設差DCL 18.8%。調整後も施設間11.1〜29.4%施設のDCL率と死亡の相関は小さい
Harvin(2016)[12]後ろ向き・傾向スコア術前輸血のある緊急開腹237例DCL対初回完結マッチング後、DCLで院内死亡18%・筋膜離開11%などの増加絶対差か相対差か不明(抄録)。未測定の交絡
Harvin(2017)[13]品質改善の前後比較緊急外傷開腹対照期対介入期DCL 39%→23%。死亡9%対10%(p=0.69)時期の違いによる交絡。有意差なしは同等の証明ではない
Harvin(2021)[16]単施設パイロットRCT術者がどちらも妥当と考えた39例初回完結21例対DCL 18例30日の重大腹部合併症または死亡:調整RR 1.54(95%CI 0.71〜3.32)。30日死亡33%対0%目標例数に届かず、背景が不均衡、非盲検。不安定例は除外
Martinez Ugarte(2026)[17]後ろ向き・期間比較16歳以上の外傷開腹1,975例DCL減少期対低値維持期DCL 29%→15%。SSI 18.5%対17.5%(p=0.5)後期に重症度・穿通性外傷が増加
DuBose(2013)[18]前向き観察(14施設)外傷で開腹管理の成人572例一次筋膜閉鎖の予測因子一次閉鎖66%。腸管瘻で閉鎖できない調整OR 6.4(1.2〜32.8)。死亡23%一時的閉腹の方法別の結果は抄録にない
Boele van Hensbroek(2009)[19]系統的レビュー51論文・57症例集積一時的閉腹の方法筋膜閉鎖:artificial burr 90%、dynamic retention sutures 85%、VAC 60%症例集積の統合。背景をそろえた比較ではない
Burlew(2011)[20]多施設(WTA)開腹管理中の腸管損傷204例管理法、閉鎖日縫合不全7%。5日目より後の閉鎖で3%→12%。左側結腸45%観察研究。閉鎖の遅れは重症度を反映し得る
Jeong(2024)[21]単施設鈍的外傷のDCL 101例48時間以内対48時間超の再開腹一次筋膜閉鎖91.4%対93.5%。死亡20.0%対19.4%少数。有意差なしは同等の証明ではない

評価時点について:本稿で示した死亡の数値のうち、評価時点が明示されているのはPROPPR(24時間・30日)とDCL trial(30日)で、Harvin 2016は院内死亡を評価している。そのほかの研究の多くは、抄録で死亡・合併症の評価期間が明記されていない。表の数値を長期転帰の比較として扱わない。

日本で実施するとき

国内の指針

  • JATEC:『改訂第6版 外傷初期診療ガイドラインJATEC』(日本外傷学会・日本救急医学会監修、2021年2月)の目次には、第6章「腹部外傷」の「Ⅴ 治療方針(開腹術の適応/Damage control surgery(DCS)/非手術療法(NOM))」と、第3章の「参考②:蘇生を目的とする手術(ダメージコントロール戦略/大動脈遮断法/蘇生的開胸術(RT))」がある[23]。本文は取得できず、切り替えの基準や閉腹の記載は未確認である。
  • 改訂の概要:日本外傷診療研究機構の公開資料は、「循環が明らかに破綻している場合は初期輸液による循環の反応をみるまでもなく、蘇生的な止血術と大量輸血プロトコルを発動することを強調した」としている[24]。
  • 日本外傷学会の外傷専門診療ガイドライン(JETEC)の該当箇所は未確認。本稿の検索では、DCSや開腹管理に特化した国内学会の独立した指針は見つからなかった。

国内の研究

国内の数値としては、2節で紹介したMatsumotoらの34例の研究がある[10]。日本外傷データバンク(JTDB)を用いてDCSの適応を点数化した報告(DECIDE score)が日本腹部救急医学会雑誌に掲載されているが[26]、抄録・本文を取得できず、項目と精度は未確認である。JTDBなどによる国内のDCL実施率、開腹管理の筋膜閉鎖率、腸管瘻の頻度の全国データも、今回の検索では確認できなかった。

陰圧閉鎖療法の保険上の扱い

医科診療報酬点数表(令和8年版)には「J003-3 局所陰圧閉鎖処置(腹部開放創)(1日につき)」があり、1,650点である。通知は「腹部開放創用局所陰圧閉鎖キットを用いた場合に限り、10日を限度として算定する」とし、処置開始日を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること、J003 局所陰圧閉鎖処置(入院)とは併せて算定できないことを定めている[25]。いずれも二次資料(今日の臨床サポートの掲載)で確認したもので、告示・通知の原文、キットの材料価格は未確認である。10日は算定の上限であり、開腹管理を続けてよい期間を示すものではない(本稿の解釈)。自施設の医事部門と確認したい。

施設の体制

本稿の解釈次の項目は指針の条文ではなく、本稿が提案する施設での確認事項である(出典を示したものを除く)。

  • 大量輸血プロトコルを、夜間・休日を含めて誰が発動し、どの製剤がどの時間で届くかを文書にする。国内の製剤単位は海外の「単位」と一致しない。
  • DCSに切り替える判断を外科と麻酔科が共有する場面と、そのとき見る項目(2節の①〜④)を決めておく。
  • ICUでの立て直しの担当、予定再開腹の時刻と、早く戻る条件を決める。手術室・IVR・輸血部が24時間対応できない場合は、転院の基準と経路を事前に確認する。
  • 腹部開放創用の陰圧閉鎖キットと筋膜牽引の手段を常備するか、ない場合の代替を決める。
  • DCLの件数だけでなく、短縮の理由(生理学的か運用上か)、筋膜閉鎖の日数、腸管瘻・縫合不全を記録して振り返る。品質改善の取り組みでDCL率が変わった報告がある[13]。

臓器ごとの手術の判断(肝、膵・十二指腸、腸管)と、日本外傷学会臓器損傷分類2008による損傷の記載は、関連記事で扱う。

まだ分からないこと

  • 判断に迷う患者でDCLと初回完結のどちらがよいか。パイロット試験は結論に至らず、著者らはより大きな多施設試験が必要としている[16]。
  • 切り替えの基準の妥当性。提案された適応の多くは信頼性・妥当性が確かめられていない[7]。国内のDECIDE scoreの内容も未確認である[26]。
  • 再開腹の最適な時期。24〜48時間以内という指針の推奨は根拠の質が低く(Grade 1C)、48時間の前後を比べた研究も単施設の少数例である[1][21]。
  • 一時的閉腹の方法の比較。方法の比較は主に症例集積と観察研究の統合で[19]、EASTも浮腫を減らす方法には推奨を出せなかった[2]。
  • 国内の実態。DCL実施率、開腹管理の成績、陰圧閉鎖キットの使用状況の全国データは確認できなかった。

動画でも学ぶ:DCS・開放腹管理の症例動画 / 外傷開腹の公開サンプル。外部教材の紹介です。提供元・閲覧条件・確認範囲は動画ライブラリーに記載しています。

2026年10月3日:動画案内を追加。上記の著者確認は動画全編の確認を意味しません。

文献

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  2. Mahoney EJ, Bugaev N, Appelbaum RD, et al. Management of the open abdomen: A systematic review with meta-analysis and practice management guideline from the Eastern Association for the Surgery of Trauma. J Trauma Acute Care Surg. 2022;93(3):e110-e118. doi:10.1097/TA.0000000000003683. PMID: 35546420.
  3. Kirkpatrick AW, Roberts DJ, De Waele J, et al. Intra-abdominal hypertension and the abdominal compartment syndrome: updated consensus definitions and clinical practice guidelines from the World Society of the Abdominal Compartment Syndrome. Intensive Care Med. 2013;39(7):1190-1206. doi:10.1007/s00134-013-2906-z. PMID: 23673399.
  4. Smyth L, Bendinelli C, Lee N, et al. WSES guidelines on blunt and penetrating bowel injury: diagnosis, investigations, and treatment. World J Emerg Surg. 2022;17:13. doi:10.1186/s13017-022-00418-y. PMID: 35246190.
  5. Cannon JW, Khan MA, Raja AS, et al. Damage control resuscitation in patients with severe traumatic hemorrhage: A practice management guideline from the Eastern Association for the Surgery of Trauma. J Trauma Acute Care Surg. 2017;82(3):605-617. doi:10.1097/TA.0000000000001333. PMID: 28225743.
  6. American College of Surgeons Trauma Quality Improvement Program. ACS TQIP Massive Transfusion in Trauma Guidelines. 2014年10月. https://www.facs.org/media/zcjdtrd1/transfusion_guildelines.pdf(2026年9月24日閲覧).
  7. Roberts DJ, Bobrovitz N, et al.; Indications for Trauma Damage Control Surgery International Study Group. Evidence for use of damage control surgery and damage control interventions in civilian trauma patients: a systematic review. World J Emerg Surg. 2021;16:10. doi:10.1186/s13017-021-00352-5. PMID: 33706763.
  8. Rotondo MF, Schwab CW, McGonigal MD, et al. ‘Damage control’: an approach for improved survival in exsanguinating penetrating abdominal injury. J Trauma. 1993;35(3):375-383. doi:10.1097/00005373-199309000-00008. PMID: 8371295.
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  17. Martinez Ugarte S, Fajemisin MO, Guy-Frank CJ, et al. Are fewer damage control laparotomies associated with a decrease in the rate and severity of surgical site infections? Surg Infect (Larchmt). 2026;27(6):430-438(オンライン公開2026年2月). doi:10.1177/10962964261419732. PMID: 41622668.
  18. DuBose JJ, Scalea TM, Holcomb JB, et al. Open abdominal management after damage-control laparotomy for trauma: a prospective observational American Association for the Surgery of Trauma multicenter study. J Trauma Acute Care Surg. 2013;74(1):113-122. doi:10.1097/TA.0b013e31827891ce. PMID: 23271085.
  19. Boele van Hensbroek P, Wind J, Dijkgraaf MGW, et al. Temporary closure of the open abdomen: a systematic review on delayed primary fascial closure in patients with an open abdomen. World J Surg. 2009;33(2):199-207. doi:10.1007/s00268-008-9867-3. PMID: 19089494. 正誤表(第5著者名の訂正):doi:10.1007/s00268-011-1375-1.
  20. Burlew CC, Moore EE, Cuschieri J, et al. Sew it up! A Western Trauma Association multi-institutional study of enteric injury management in the postinjury open abdomen. J Trauma. 2011;70(2):273-277. doi:10.1097/TA.0b013e3182050eb7. PMID: 21307721.
  21. Jeong E, Park YC, Jang H, et al. Timing of re-laparotomy in blunt trauma patients with damage-control laparotomy. J Surg Res. 2024;296:376-382. doi:10.1016/j.jss.2023.11.052. PMID: 38309219.
  22. Duncan AJ, Bartholomew R, Hopper WA, et al. Anastomotic outcomes after damage control laparotomy with temporary abdominal closure. J Surg Res. 2026;323:71-76. doi:10.1016/j.jss.2026.04.001. PMID: 42092274.
  23. 日本外傷学会・日本救急医学会 監修, 日本外傷学会外傷初期診療ガイドライン改訂第6版編集委員会 編. 改訂第6版 外傷初期診療ガイドラインJATEC. へるす出版; 2021年2月. ISBN 978-4-86719-014-2. 書誌・目次:https://www.herusu-shuppan.co.jp/014-2/(2026年9月24日閲覧、本文未取得).
  24. 日本外傷診療研究機構. JATEC コースに関連する改訂の概要(外傷初期診療ガイドライン改訂第6版). https://www.jtcr-jatec.org/JATEC6th_kaiteigaiyo.pdf(2026年9月24日閲覧).
  25. 医科診療報酬点数表(令和8年版)J003-3 局所陰圧閉鎖処置(腹部開放創)と通知. 今日の臨床サポート掲載. 掲載ページ(2026年9月24日閲覧、二次資料).
  26. 村田希吉, 関谷宏祐, 大友康裕, ほか. Damage Control Surgeryの新しい適応基準(英文題:Damage Control Indication Detecting score (DECIDE score) from Japan Trauma Data Bank). 日本腹部救急医学会雑誌. 2016;36(6):1023-1026. doi:10.11231/jaem.36.1023(書誌のみ確認).

医学的内容の最終確認日・確認範囲

文献ごとの確認範囲を開く(最終確認日:2026年9月25日)

医学的内容の最終確認日:2026年9月25日(著者確認)。文献照合日:2026年9月24日(文献検索も同日)。今回の照合では一般のウェブ検索が使えなかったため、文献の探索はCrossrefとJ-STAGEの検索API、OpenAlexの個別レコード、指針の引用文献からたどった(OpenAlexの検索APIとSemantic Scholarは接続の制限で使えなかった)。PubMed本体、PMC、NCBI E-utilitiesには接続できなかったため、PubMedの抄録とPMCの本文はNCBIのBioC APIで取得した。本文は要約した形でしか読めなかったため、推奨文と数値は短い原文の断片で照合した。数値・用量・適用条件を含む医学的内容は、2026年9月25日に著者(医師)が確認した。

  • 全文(本文の該当箇所)を確認:[1] WSES 2018(推奨文、文献検索期間、早期筋膜閉鎖の定義)、[3] WSACS 2013(定義と開腹管理の推奨)、[4] WSES 2022(DCSと吻合に関する記述)、[16] DCL trial(出版社の全文:対象・除外基準、主要評価項目の定義、死亡の内訳、限界)、[6] ACS TQIP 2014(学会公開PDFの推奨部分)。
  • 抄録のみ確認(PubMedの抄録をNCBI BioCで取得):[2] [5] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [15] [17] [18] [19] [20] [21] [22]。本文の数値は抄録にある範囲に限った。
  • 抄録のみ確認(その他の経路):[14](執筆時はNCBI BioC、Semantic Scholar、出版社ページが取得できず、OpenAlex(文献データベース)が公開する抄録の単語データで語の並びを確かめ、例数と実施率の範囲に限って記載した。公開前の検証でPubMedの抄録原文をNCBI PubTator3で取得し、記載した数値が一致することを確かめた)。
  • 書誌・公式情報のみ確認:[23] 出版社の書誌と目次(本文未取得)、[24] 日本外傷診療研究機構の改訂概要PDF、[25] 点数表と通知(二次資料)、[26] J-STAGEとOpenAlexの書誌(抄録は取得できず)。
  • 訂正・撤回:[10] を除く各文献でOpenAlexの撤回フラグを確認し、撤回は見つからなかった。[19] には第5著者名を訂正する正誤表があり、数値の訂正ではないことを確認した。Crossrefの更新情報は接続の制限のため確認できていない。
  • 未取得:欧州の外傷性大出血・凝固障害の指針 第6版(Rossaint 2023)のDCSに関する推奨(本文の該当箇所まで取得できなかったため、初回公開版の記述を削除した)、JATEC改訂第6版・JETECの本文、告示・通知の原文と材料価格、DECIDE scoreの内容、国内の全国データ。

更新履歴

更新履歴を開く(全4件・最新:2026年9月26日)
  • 2026年9月26日(表記):確認範囲の記載を読者向けの表現に改め、関連記事と分野の一覧へのリンクを加えた(医学的内容は変えていない)。
  • 2026年9月25日(著者確認):著者(医師)が数値・用量・適用条件を含む医学的内容を確認した。確認日の表記を更新した。
  • 2026年9月24日(改訂):原著と指針の照合にもとづき全面改訂した。冒頭に、DCSへ切り替える条件と結論を含む要点5項目と、対象と扱わない範囲を置いた。致死的三徴の数値の由来(Cosgriff 1997)、WSES 2018の予測因子・再開腹・一時的閉腹・閉腹・栄養・腸管大気瘻の推奨と等級、国内研究(Matsumoto 2010)、適応の妥当性の系統的レビュー、DCRの指針とPROPPR、一時的閉腹の方法別の成績、AAST多施設研究の筋膜閉鎖率、閉鎖日と縫合不全、DCL実施率の施設差と過剰適応の研究(Harvin 2016・2017、Watson 2017、Hatchimonji 2023)、DCL trialの対象・除外・結果・限界、指針と根拠の比較表、「日本で実施するとき」(JATEC、陰圧閉鎖療法の点数と通知、施設体制)、文献ごとの確認範囲を加え、文献を8件から26件に増やした。欧州指針第6版の推奨の記述は、本文の該当箇所を照合できなかったため削除した。理由:冒頭に結論と適用条件の箇条がなく、国内の指針・体制、検索範囲、更新履歴、主要研究の数値と限界の記載が不足していたため。
  • 2026年9月15日(初回公開):「Damage Control Surgery:いつ手術を切り上げ、いつ再建するか」として公開(文献確認日は2026年9月14日、文献8件)。

本記事は医療従事者への教育および一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の患者に対する診断・治療を代替するものではありません。実際の診療では、各施設のプロトコルおよび最新の診療ガイドラインをご確認ください。
利益相反:本記事に関連して開示すべき利益相反はありません。

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この記事を書いた人

外科医・救急科専門医。外傷外科、Acute Care Surgery、救急・集中治療領域の診療と研究に従事しています。外傷性凝固障害、出血性ショック、止血蘇生、大量輸血、腹部外傷を中心に、臨床で使えるエビデンスを解説します。

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