PTDとは?防ぎ得た外傷死(Preventable Trauma Death)の定義と歴史

PTDの定義と歴史のアイキャッチ:紺地に『そもそもPTDとは』とWHAT IS PTD?の文字
EVIDENCE HISTORY / TIMELINEPTD|救命を問い直す歴史をたどる1966—2025

左右にスクロールして、歴史の流れを読む →

  1. 1966外傷死亡を救急体制の問題へ

    米国の公的報告が、救護・搬送・病院体制の改善を提起

    [3]
  2. 1978–1983地域体制の比較と初療教育へ

    地域比較・導入後評価とATLSが、異なる役割で発展

    [4][5][6]
  3. 1995日本でもスコアと症例検証へ

    国内多施設でTRISSを用いた質評価が進む

    [2]
  4. 2000–2003全国調査・教育・登録が展開

    2000〜01年診療の全国調査と、JATEC・JTDBの展開

    [7][8][9][11]
  5. 2009–2014質改善と専門治療への接続へ

    WHOの質改善指針とJETECが、初療の先を問う

    [19][17]
  6. 2023–2025継続検証を施設の改善へ返す

    千葉の長期検証報告と、JTDBの施設還元の取り組み

    [13][20]

本文で扱う主要な転機を抜粋した模式図です。年の間隔は比例せず、右へ進むほど治療が優れることを示すものではありません。文献番号から出典へ移動できます。

PTDは、外傷で死亡したという結果から、救命の可能性をもう一度問い直す考え方である。どの損傷で亡くなったのか。診療や搬送の過程を変えれば救命できた可能性があったのか。その検証を、次の患者に届く改善へつなげる。PTD ZEROの名前に置いたこの問いは、外傷初期診療だけでなく、病院前救護、搬送先の選定、止血、専門治療、集中治療、そして地域の診療体制までを含んでいる。

本稿では、PTDの意味、海外で概念が育った歴史、日本への導入と普及、PTD率の読み方、JATECとの関係、死亡に関与した問題の内訳を原典から整理する。「昔は約4割、今は何割」という数字だけでは見えない、分母と判定方法の違いも扱う。

  • PTD
  • 外傷診療の質
  • JATEC
  • 外傷システム
  • 死亡症例検証

医療従事者向けの教育記事。診療の歴史と質評価を扱うもので、個々の症例の予後判定や治療方針を決めるための基準ではない。

目次

まず押さえる5つの要点

  1. PTDはPreventable Trauma Death、「防ぎ得た外傷死」。救命可能性と診療過程を振り返る質評価の概念であり、予測生存率が高かった死亡を、そのまますべてPTDと呼ぶわけではない。[1][2]
  2. 出発点は、救命の差を地域の診療体制から考えることにあった。1960年代の救急医療体制への問題提起と、1970年代以降の死亡症例・地域比較が背景にある。ATLSやJATECの誕生と、PTDという問いの誕生は同じ出来事ではない。[3][4]
  3. 日本では少なくとも1990年代半ばに、多施設での検証が進んでいた。2000~2001年の診療を対象とした全国調査、2002年のJATEC初版、2003年の本格コースとJTDBへと展開した。[2][7][8][9][11]
  4. PTD率の比較には、分母・判定法・観察期間をそろえる。死亡例中のPTD割合と、登録患者全体の死亡率は別の指標である。全国調査と一地域の検証をつないで、日本全体の改善率を計算することもできない。[1]
  5. 初期診療の標準化は重要であり、その先の治療につながって初めて救命へ届く。循環管理、止血までの時間、治療の優先順位、搬送先といった課題を、教育と体制の両面から扱う。[13][17]

対象と読み方

救急科、外科、集中治療、看護、救急隊など、外傷診療に関わる人を対象とする。PTDの定義と歴史を中心に、国内の重症外傷調査と交通外傷の地域検証を読む。各研究の対象年齢や対象外傷は異なるため、数値の適用範囲は表ごとに示す。

本稿は系統的レビューではない。初期の全報告を網羅して「PTDという語を世界で最初に使った人物」を特定するものでもない。歴史の節では、確認できた原著・公的資料から主要な転換点をたどる。手技や薬剤量の解説は個別記事に譲り、ここでは「どの診療過程を改善すべきか」という問いに集中する。

1.PTDとは何か

「死亡した」という結果に、救命できた可能性を問い直す

PTDはPreventable Trauma Deathの略で、日本語では「防ぎ得た外傷死」と呼ばれる。外傷死亡のうち、受傷状況、損傷の重症度、時間経過、搬送と診療内容を検証し、より適切な対応で救命できた可能性を評価する概念である。ただし、可能性の強さをどこで区切るか、どの情報で判定するかは研究間で一様ではない。Drakeらの方法論論文も、定義や判定手順の不統一を問題としている。[1]

読む側がまず確認したいのは、救命し得る損傷だったか、実際の過程に改善し得る点があったか、その改善が死亡の回避につながり得たか、という三つの問いである。これは本稿での整理であり、すべての研究が同一の判定票や同一のしきい値を使ったという意味ではない。

PTDの判定と、個人の過失認定は目的が異なる。この記事で扱うのは、診療の質を改善するための検証である。担当者が判断した時点で得られた情報、必要な人員や設備が使えたか、代替となる搬送先があったかまで確認しないと、次に何を変えるべきかが見えなくなる。

「明らかなPTD」と「PTDの可能性」を分ける

研究によっては、死亡をpreventable、potentially preventable、non-preventableに分類する。千葉県の検証では、PTDとPTDの可能性あり(p-PTD)を区別したうえで、両者の合計をPTD率として報告している。可能性を含む合計なのか、明確にPTDとされた症例だけなのかで、同じ「PTD率」という言葉の意味が変わる。[13]

「non-preventable」と判定された症例にも、診療過程を改善できる点が残っていることはあり得る。反対に、改善点が見つかったからといって、その変更で確実に救命できたとは限らない。死亡の回避可能性と、改善可能な診療過程は、重なりながらも別々に記録したい項目である。

TRISSのPsとPTDは、どこが違うのか

TRISSは、外傷の解剖学的重症度、生理学的重症度、年齢、受傷機転などを用いて予測生存率(probability of survival:Ps)を算出する方法である。Psが一定以上なのに死亡した「予測外死亡」は、診療経過を詳しく調べるきっかけになる。しかし、スコアは診療録の代わりにはならない。[2]

日本の初期の多施設研究では、解析対象3,125例中747例が死亡し、Ps>0.5の予測外死亡は189例だった。その症例検討でPTDとされたのは84例であり、残り105例は救命困難と判断された。つまり、この研究の予測外死亡189例をそのままPTD189例とは数えられない。[2]

より後年の八戸の単施設報告でも、2010~2014年の外傷死亡147例中、予測外死亡は17例、検証後のPTDは5例(全死亡の3.4%)だった。これは同院の対象集団と検証手順による結果であり、「当時の日本全国のPTD率は3.4%」という意味ではない。[12]

読み解き 予測モデルが適切に当てはまるという仮定で、Ps=0.8の患者が100人いれば、死亡が20人起こること自体はモデルと矛盾しない。この例は説明用の仮定である。Psの数値だけで個々の死を「防げた」と判断したり、Psが低いことを治療制限の根拠にしたりする使い方はできない。

2.PTDという考え方は、どう生まれたのか

1966年:外傷死亡を、救急医療体制全体の課題として捉える

米国のNational Academy of Sciences/National Research Councilは1966年、Accidental Death and Disability: The Neglected Disease of Modern Societyを公表した。外傷による死亡と障害を社会の大きな課題として取り上げ、救急医療体制の改善を求めた報告である。[3]

ここを「PTDという言葉が1966年に誕生した」と言い切るのは正確ではない。歴史上の意味は、傷が重かったという説明だけで終わらず、救護、搬送、病院の準備、教育を含む体制へ問いを広げた点にある。その後のPTD研究を理解するうえでの重要な背景となる。

1979年:同じ外傷でも、治療を受ける地域で結果が違うのではないか

West、Trunkey、Limの1979年の報告は、Orange CountyとSan Franciscoで自動車事故後に院内死亡した症例を比較した。外傷患者を最寄りの受け入れ病院へ分散搬送する地域と、外傷センターへ集約する地域の比較である。検証対象はそれぞれ90例と92例だった。Orange Countyでは、非中枢神経系損傷による死亡の約3分の2、中枢神経系損傷による死亡の約3分の1が防ぎ得た可能性を指摘された一方、San Franciscoで該当したのは1例だった。[4]

この結果は、無作為化した介入試験ではない。患者背景や地域差を完全に除いた比較ではなく、「外傷センターという名称を付ければ同じ効果が出る」とは読めない。それでも、損傷の名前や担当医の技量だけでなく、重症患者をどこへ運び、どの準備を整えて迎えるかを死亡症例から検証した意義は大きい。

続くOrange Countyの1983年の報告は、1980年6月に導入された地域外傷システムの初年度を評価し、防ぎ得る死亡の減少を報告した。地域間比較から、体制変更後の評価へ進んだ例である。本稿では抄録までの確認であるため、詳細な前後の率を補って掲載することはしない。[5]

ATLS:初期診療の順序を、共有できる教育にする

ATLS(Advanced Trauma Life Support)の歴史には、整形外科医James Stynerと家族が1976年2月に遭遇した航空機事故がある。米国外科学会(ACS)の公式記録では、最初のコースは1978年、ACSによる導入は1980年1月である。生命に最も関わる問題から対応し、必要な治療を最終診断の完成まで待たせない、という初期診療の考え方が教育として整えられた。[6]

死亡症例の検証、外傷センターへの集約、初期診療教育は、それぞれ別の働きを持つ。検証は「どこで救命機会を失ったか」を示し、地域体制は「必要な治療を提供できる場所へ届ける」ことを支え、教育は「到着した患者への判断と処置をそろえる」。これらが組み合わさって、外傷診療の質を改善する道筋になった。

3.日本にはいつ来て、どう広がったのか

「2002年に初めて日本へ来た」わけではない

日本への導入を、JATEC初版の年だけで説明すると、それ以前の診療の質評価が抜け落ちる。Sakamotoらの2000年の原著には、日本で1995年からTRISSを用いた質評価に取り組んだとの記載がある。同論文は、1994年4月~1996年3月に首都圏の10施設へ入院した患者を解析している。[2]

確認できる資料から言えるのは、少なくとも1990年代半ばには、国内でもスコアと症例検討を組み合わせて防ぎ得る死亡を調べる多施設の活動が進んでいたということだ。PTDという言葉の国内初出や、特定の一人による「輸入」の年を、この資料だけで確定することはできない。

日本での展開:調査対象年と、出版・制度開始年を区別する
時期確認できる出来事何が加わったか
1990年代半ばTRISSと症例検討による多施設評価。2000年原著に1995年からの導入を記載。[2]予測外死亡を抽出し、経過を検証する方法
2000~2001年の診療救命救急センターを対象とした全国調査。報告年度と診療年は異なる。[7][8]個別施設を超えた問題の可視化
2002年10月JATEC初版刊行。2002年4~8月に指導者向けコース。[9]外傷初期診療の標準化と教育
2003年4月JATECの本格的なコース開始。[9]標準化した診療の全国的な学習機会
2003年6月JPTEC協議会設立。[10]病院前救護と病院初療の接続
2003年10月日本外傷学会と日本救急医学会によるJTDB設立。[11]症例を継続して登録し、診療を評価する基盤
2014年7月JETECの初版刊行。[17]初療後の専門的治療戦略とチーム診療
2025年の報告JTDBを用いた施設へのフィードバック体制構築を検討。[20]登録した情報を現場の改善へ戻す取り組み

言葉だけでなく、教育と記録の仕組みが広がった

JATECはJapan Advanced Trauma Evaluation and Care、JPTECはJapan Prehospital Trauma Evaluation and Care、JTDBはJapan Trauma Data Bankである。名称が似ていても、初期診療教育、病院前教育、症例登録という役割は異なる。

JATECの公式な18年間の記録では、2020年3月末までに試行を含む544コースが開かれ、17,266人の医師が受講した。これは普及を示す具体的な記録であり、2026年現在の累計ではない。[9] コースを通じて共有した言葉で診療し、症例を記録し、その経過を検証する。この循環を持てることが、PTDを単なる標語で終わらせないために重要になる。

4.「日本のPTD率38.6%」は、何を調べた数字か

日本の外傷診療の歴史では、「防ぎ得た外傷死が約4割あった」という数字が繰り返し引用される。大きな問題提起となった調査である一方、現在の読者が数字を使う際には、当時の調査でどの死亡を対象とし、どの方法で抽出したかまで戻っておきたい。

2000年と2001年の診療を調べた全国調査

平成14年度の厚生労働科学研究報告では、2001年の診療について、病院到着時心肺停止などと不完全データを除いた死亡1,432例を解析した。Ps≧0.5の予測外死亡は719例(50.2%)。そこから「GCS 5以下の急性硬膜下血腫」または「80歳以上」を除いた修正予測外死亡は546例(38.1%)で、比較対象として2000年の38.6%が記載されている。[8]

この報告では、全例を個別のpeer reviewで判定することはできず、予測生存率と除外条件による方法を用いている。したがって、ここでの38.1%を、後述する多職種の事例検討によるPTD・p-PTDの合計と、同じ精度・同じ方法の値として扱うことはできない。

同時期の公的資料でも、掲載された集計値は同一ではない
出典対象の診療年掲載値と読み方
平成13年度研究概要[7]2000年到着時心肺停止を除く死亡1,719例中、予測外死亡836例(48.6%)、修正予測外死亡622例(36.2%)。
平成14年度報告本文[8]2000年を比較値として引用修正予測外死亡38.6%。前年度概要の36.2%と同じ数値ではない。
同報告の新規集計[8]2001年解析死亡1,432例中、修正予測外死亡546例(38.1%)。

出典上の注意:平成13年度概要は除外条件をGCS 5以下の重症頭部外傷・80歳以上と記載し、翌年度本文では急性硬膜下血腫が明記されている。集計対象・記載が異なるため、36.2%と38.6%の差を本稿で推測して埋めない。2000年から2001年の改善幅を計算するための表ではない。

これらの年齢・頭部外傷の除外条件は、当時の研究で用いた集計上の扱いである。現在の患者について、「80歳以上なら救命できない」「GCSが低ければ治療の対象にならない」と判断する基準ではない。

「外傷患者の4割が防げた死」ではない

死亡例を分母にした割合を、搬送された外傷患者全体の死亡確率のように伝えてはいけない。説明用の例として、外傷患者1,000人のうち100人が死亡し、その40人がPTDと判定された場合、死亡例中のPTD割合は40%、患者全体でのPTD発生割合は4%、全体の死亡率は10%となる。同じ集団でも、分母を変えれば数値は全く違う。

また、ある病院の死亡率が高い理由には、重症患者の集約もあり得る。単純な死亡率だけで施設を順位付けすると、難しい患者を受け入れている機能を評価し損ねる。PTD率にも症例構成と判定手順の影響があるため、数字の大小をそのまま施設の実力に置き換えない。

同じ地域で続けた検証:千葉県の交通外傷

経年変化を考えるうえで参考になるのが、千葉県で2009~2019年に続けられた交通事故死亡の検証である。対象は受傷から24時間以内に死亡し、救急隊接触時には生命徴候があった症例。院内死亡だけの調査ではない。PTDとp-PTDを合わせた割合は、次のように変化した。[13]

千葉県の同一事業における時期別PTD・p-PTD合計割合
期間報告された割合比較
2009~2011年23.7%前期
2012~2015年21.0%中期
2016~2019年13.4%後期。前期との差は−10.3パーセントポイント

後期対前期のオッズ比は0.499(95%信頼区間0.314~0.794、p=0.003、原著Figure 5)。一地域で改善が観察されたことを示すが、その全てを特定の教育コースや一つの介入の効果に帰する研究ではない。[13]

全期間では対象785例中、PTD 65例、p-PTD 86例、判定不能4例。原著の合計割合19.3%は、判定不能を除いた151/781と整合する(785例全例を分母にすると19.2%)。数値は原著の時期別報告値を用いた。本文には「リスク比」との記載もあるが、Figure 5はodds ratioと明記しているため、上ではオッズ比と表記した。[13]

この研究は、全国の全外傷を扱った調査ではない。交通事故以外の外傷、24時間を超えてからの死亡、救急隊接触時に既に心肺停止だった症例は、この割合にそのまま含まれない。論文の公表は2023年だが、観察期間の終わりは2019年である。日本全体の「2023年現在のPTD率」と呼ぶこともできない。

JTDBでは外傷患者の死亡率も低下した。ただし、PTD率とは別の指標

Nagataらは、2004年1月~2013年3月のJTDBから、15歳以上・ISS≧3などの条件を満たす90,833例を解析した。病院到着前の心停止例や必要な情報が欠けた例などは除かれている。期間の最初と最後で、登録患者の院内死亡率は以下のように低下した。[15]

JTDBの院内死亡率:PTD判定を行った死亡例の割合ではない
解析集団2004年2013年分母
解析対象全体15.8%6.6%その年の解析対象患者
ISS≧1628.5%15.7%その年のISS≧16の解析対象患者
Ps≧0.58.4%3.1%その年のPs≧0.5の解析対象患者

2013年は3月までの登録期間。全国悉皆調査ではなく、参加施設や登録症例、欠測による除外の影響がある。原著本文の総数には表記の不一致があり、本稿は抄録とTable 3に一致する90,833例を採用した。[15]

Ps≧0.5の群の死亡率3.1%を、「日本のPTD率3.1%」と置き換えない。この指標の分母には生存した患者も入る。さらに、そこで死亡した一人ひとりについて、救命の可能性を症例検討で判定した結果でもない。

PTD率の低下と、外傷患者全体の死亡率の低下は、いずれも重要な改善の手掛かりになる。しかし測っている対象が異なる。両方を並べ、重症度、搬送・登録の変化、判定法を確認することで、単一の数字よりも診療の変化を理解しやすくなる。

「約4割から13.4%へ」は、日本全体の時系列にはならない

全国の救命救急センターを対象にスコアから抽出した2000年前後の値と、千葉県の特定条件の交通事故死亡を検証した2016~2019年の値では、地域も対象も判定法も違う。これを一本の折れ線にして「日本のPTDがこれだけ減った」と表現することは避ける。

本稿の文献照合で確認できたのは、全国登録データでの死亡率低下と、特定地域で継続したPTD検証における低下である。現在の日本全国について、統一した症例検証の方法で算出された最新のPTD率を、一つの数字として提示できる資料は確認できなかった。

6.PTDの主な原因は何か:割合をどう読むか

「出血で亡くなった」と「止血が遅れた」は違う情報

PTDの原因を知りたいとき、まず二つの問いを分けたい。一つは、出血、脳損傷、呼吸不全など、死亡に至った病態は何か。もう一つは、搬送先、初療の優先順位、輸血・止血への移行など、診療過程のどこに改善できる余地があったかである。

出血が死因でも、どのような医療をもってしても救命が極めて困難だった症例はある。逆に、最終的な死因が脳損傷でも、その前の低酸素や循環不全への対応が検証対象になり得る。死因名だけを見てPTDかどうかを決めることはできない。

国内の具体例:PTD・p-PTD 151例の診療過程

千葉県の2009~2019年の報告では、PTD・p-PTD 151例について、以下の問題が記録された。一つの症例に複数の問題があり得るため、割合の合計は100%にならない。割合は原著Figure 6の件数を151で割り、本稿で小数第1位に丸めた。[13]

PTD・p-PTD 151例に認めた問題〔複数計上〕
問題の分類件数151例に占める割合
初療室の循環管理・ショック対策5939.1%
初療室の治療戦略・優先順位5335.1%
病院前の搬送先選定4227.8%
初療室の止血術・TAEの遅延3321.9%
診断の遅れ・損傷の見逃し3120.5%
地域の救急医療体制2717.9%
初療室の気道・呼吸管理32.0%
病院前の救急隊活動10.7%

循環管理または止血術の問題があった症例は、重複を除いて70例(70/151=46.4%、原著は46%と表記)だった。59例と33例を足した92例ではない。TAEは経カテーテル動脈塞栓術を指す。[13]

この表は、全国のPTDの「死因構成比」ではなく、特定地域・条件下の症例検討で認めた診療過程の問題である。多重計上の内訳を、合計100%の円グラフにしない。

同じ研究でも、死因の割合は別の分母になる

同研究で示された死因は、PTD・p-PTDに限らない対象785例で、出血47%、脳損傷43%、呼吸不全8%、高位頸髄損傷7%、その他20%だった。こちらも複数選択である。「日本のPTDの47%が出血死」という引用は、この資料からはできない。[13]

出血という病態と、止血へ到達するまでの診療過程を二段階で見ると、改善策が具体的になる。出血の認識が遅れたのか。輸血の準備に時間がかかったのか。手術かIVRかの方針が決まらなかったのか。決まってから開始までに人員・場所の確保が必要だったのか。同じ「出血死」でも、対策を置く場所は変わる。

先行報告も、循環管理と止血への課題を示していた

千葉県の2011年単年の先行報告では、救急隊接触時に生命徴候があった死亡69例中、明確なPTDが9例、可能性ありが11例だった。この20例のうち、輸血を含む循環管理の不適切さや止血の遅延・未実施に関連した問題は15例(75%)、搬送先選定は5例、地域体制は4例で、複数の問題を認めた。[14]

2011年は前掲の11年間の対象期間に含まれる。二つの独立した集団として合算したり、「75%から46%へ改善した」と直接比較したりすることはできない。対象期間や分類の違いを保ったまま、繰り返し認められた課題を読む。

初療を越えて見ると、感染や血栓塞栓症も対象になる

米国Harris Countyの2014年の外傷死亡1,848例を対象にした研究では、病院前のpreventable/potentially preventable死亡89例の55.1%が出血に関係していた。一方、初回入院後に死亡した集団で同分類となった287例では、敗血症117例と肺血栓塞栓症31例が報告されている。[16]

これも日本の24時間以内の交通事故死亡とは対象・判定が異なる。示唆は、「PTD対策は最初の数十分だけで完結しない」という点にある。救命の過程を長く追えば、入院管理、合併症予防、退院後の連携も検証すべき範囲に入ってくる。逆に、24時間以内死亡の調査だけで、後期死亡を含む課題の全体像を語ることはできない。

7.JATECとPTD:初期診療の標準化が変えたもの

JATECは、最初の判断と対応を共有するための土台

JATECが担うのは、生命を脅かす生理学的異常を捉え、初期評価と処置の優先順位を共有することである。日本外傷学会のJETECの説明でも、JATECはPTDの回避を目的とした初期診療の指針として位置付けられている。[17]

その意義は、気道、呼吸、循環という項目を知っていることだけではない。患者の状態を同じ言葉で伝え、今すぐ介入すべき問題を共有し、経過に応じて再評価するための共通の土台を持つことにある。特に多職種・複数診療科が関わる場面では、優先順位がそろっていないと、それぞれが作業を進めても治療全体が前へ進まない。

ただし、この説明はJATECの全手順を再現したものではない。本稿は最新版テキストの章ごとの照合を行っておらず、具体的な処置手順や推奨の変更点を確定する記事ではない。

「JATECの普及後に死亡率が低下した」と「JATECが低下させた」の間

HondoらはJTDBの47,095例を、2004~2006年、2007~2008年、2009~2011年に分けて解析した。後期の院内死亡は前期に対し、調整オッズ比0.68(95%信頼区間0.61~0.76)と低かった。論文の題名も、外傷教育が低下に寄与した可能性という表現を採っている。[18]

この研究は、JATEC受講者と非受講者に患者を無作為に割り付けた試験ではない。時代とともに輸血、画像診断、止血手段、搬送、病院体制、登録施設も変わり得る。したがって、「JATECだけで死亡を32%減らした」と表現することはできない。0.68は調整した死亡オッズの比であり、個別の教育介入による死亡リスクの減少率ではない。

同研究は、重症例や専門的な治療を要する集団に残る課題も指摘している。初療の質がそろうことは大きな前進だが、それだけで全ての重症外傷の救命が解決するわけではない。[18]

JATECから、止血・専門治療・集中治療へ

JETEC(Japan Expert Trauma Evaluation and Care)は、JATECに続く専門的な治療戦略とチーム診療を扱うものとして、2012年から検討が進められ、2014年に初版が刊行された。初期診療から根本的治療へつなぐという問題意識が、公式説明にも示されている。[17]

本稿の解釈 出血性ショックを認識しても、止血できる担当者・場所・手段が確保できなければ、認識したことだけでは出血は止まらない。PTDの検証では、「正しく診断したか」に加えて「必要な治療へ、患者が耐えられる時間内につなげられたか」を問う必要がある。

初療の教育と地域・院内体制を接続して考える〔本稿による整理〕
段階検証したい問い
病院前重症度と必要な治療を踏まえ、搬送先・搬送手段を選べたか。
初期診療生命を脅かす異常を認識し、評価と必要な処置を並行して進めたか。
治療戦略手術・IVR・転院などの方針を、誰がいつ決定したか。
治療の実行決定後に、人員、輸血、手術室、機器のどこで待ち時間が生じたか。
集中治療・経過観察残った問題、治療反応、合併症を再評価し、次の介入へつなげたか。

教育の課題と体制の課題を分けて記録すると、対策も選びやすい。判断の共有が不十分なら教育・訓練を考える。判断は適切でも実行まで滞ったなら、呼び出し基準、配置、資源の確保、転院経路を見直す。同じ「対応の遅れ」という言葉だけでまとめないことが、改善策の具体化につながる。

8.死亡症例検証を、次の患者の改善につなげる

PTD率を出して終わらない

WHOのGuidelines for Trauma Quality Improvement Programmesは、問題を見つけ、是正し、その効果を評価する外傷診療の質改善を扱っている。数を集めることと、集めた情報が診療を変えることの間には、もう一段階の作業がある。[19]

国内でも、2025年の日本外傷学会の報告は、JTDB解析結果を各施設へフィードバックして診療の質を高めるという目的が十分には達成されていないとし、体制構築に向けた取り組みを紹介している。症例が登録され、論文が出ることと、当該施設の翌月の行動が変わることは、自動的にはつながらない。[20]

検証のために、時刻と判断をつなぎ直す

実際に改善へつなげる際には、死因の一覧だけでなく、判断と行動の時系列が役立つ。以下は正式なPTD認定票ではなく、検証で話し合う内容を本稿で整理したものである。

  1. 対象を決める。院内死亡か地域の全死亡か、何日後まで追うか、転院先での転帰を含めるかを先に決める。
  2. 経過を再構成する。受傷、通報、接触、病院選定、来院、異常の認識、治療方針の決定、治療開始を、利用できる記録から並べる。
  3. 当時の情報と、後から判明した情報を分ける。後日のCT・手術・解剖所見を、当初から分かっていた情報のように扱わない。
  4. 救命可能性と改善点を別々に記録する。見つかった問題が死亡にどう関与し得たか、不確かな部分はどこかを明示する。
  5. 対策を、担当と期限のある行動にする。「注意する」だけで終わらせず、判断基準、連絡経路、教育、設備や配置など、変えるものを決める。
  6. 変えた後を評価する。同じ問題の再発、必要な治療までの過程、転帰を、対象と定義を保って追う。

例えば「止血が遅れた」という結論だけでは、どこを直すかが決まらない。必要性の認識が遅れた場合と、手術を決めた後の準備に時間がかかった場合では、対策は異なる。後者に診断の講義を増やしても、同じ待ち時間が残る可能性がある。問題の名前を付けるだけでなく、時間が失われた過程へ戻ることに意味がある。

検証そのものにも、見落としと偏りがある

PTDの判定には、記録の欠落、評価者間の違い、後から結果を知っていることによる偏りが入り得る。自施設の死亡だけを見ると、搬送されなかった患者や転院後の死亡は見えない。予測外死亡だけを入口にすると、モデルが捉えにくい救命機会を拾えない可能性もある。

千葉県の長期検証でも、解剖や画像そのものの確認が全例で可能だったわけではなく、得られた情報の限界がある。[13] 判定不能を無理に救命不能へ入れず、情報が足りないこと自体を残す姿勢が必要になる。

さらに、検証を丁寧にして問題を拾えるようになった結果、見かけのPTD率が高くなる可能性もある。PTD率の低さだけを目標にすると、判定を甘くする誘因が生じる。死亡数、対象症例、判定不能の割合、改善策が実行されたかを併せて確認したい。

9.よくある疑問と、まだ残る課題

PTDゼロは、全ての外傷死亡をゼロにするという意味か

全ての損傷が、現在利用できる医療で救命可能ということではない。PTDをゼロに近づけるという目標は、救命の機会が診療や体制の隙間で失われることを減らす方向を示している。米国National Academiesの2016年報告も、防ぎ得る死亡のゼロと外傷関連の障害の最小化を、外傷システムの目標として掲げた。[21]

PTD ZEROも、その問いを教育へつなげる名前として用いている。本サイトを読むことによる救命率の改善を実証した、という意味ではない。知識を更新し、根拠と限界を確かめ、現場の判断と体制を見直すための材料を提供することが、本記事の役割である。

JATECを受ければ、PTDはなくせるか

受講の有無だけで、チームの実行力や地域の対応能力まで保証されるわけではない。初期診療の共通理解を、日常の診療、訓練、専門治療への連携、症例検証につなげていく必要がある。教育を受けたことと、夜間や複数傷病者への対応でも必要な治療が滞りなく行えることは、別々に確認したい。

PTD率が下がれば、それだけで十分か

救命は重要な目標だが、生存後の障害や生活も重要である。また、死亡例中のPTDの割合だけでは、重症外傷の発生そのものが減ったのか、病院到着前の救命が変わったのか、治療後の回復がどうだったかは分からない。外傷予防、急性期診療、リハビリテーションまで、段階に応じた指標を持つ必要がある。

今後読みたい研究は、定義と観察範囲を保った継続調査、死亡症例検証とレジストリーの接続、具体的な改善策の実施前後を追った評価である。新しい数字が出たときには、「何%だったか」に加えて、「誰をどう調べ、前回とどこが同じだったか」を確かめたい。

臨床へ持ち帰ること

PTDという言葉が投げかけるのは、「この死には、別の経過があり得たのか」という問いである。その答えは、スコア一つにも、死因名一つにも収まらない。

歴史をたどると、死亡症例の検証、初期診療の標準化、適切な施設への搬送、根本的治療を実行する体制、データによる評価が積み重なってきた。日本でも、JATECはその中の重要な役割を担ってきたが、改善の対象は初療室の入口で終わらない。

必要な治療を見抜くこと、その治療へ患者をつなぐこと、経過から学び直すこと。PTDを学ぶ意味は、この一連の過程をより良くするための問いを持つことにある。

参考文献と確認範囲

検索・照合日:2026年10月1日。PubMed、J-STAGE、公的研究報告、学会・教育機関の公式資料を中心に確認した。文献の公表年と、実際の患者を観察した年を区別した。以下の「確認範囲」は、今回の編集で実際に読めた範囲を示す。原著全文を取得していない資料について、抄録にない詳細は補わない。

  1. Drake SA, et al. Methodology to reliably measure preventable trauma death rate. Trauma Surg Acute Care Open. 2017;2:e000106. DOI: 10.1136/tsaco-2017-000106. PubMed。
    確認範囲:抄録。定義・判定手法の不統一と地域全体での評価の必要性に使用。全文の評価票は未確認。
  2. Sakamoto T, Takayanagi K, Aruga T. A New Scale Based on CT Classification and the Glasgow Coma Scale to Extract Non-preventable Trauma Death in TRISS Methodology. Showa Univ J Med Sci. 2000;12(4):331–341. DOI: 10.15369/sujms1989.12.331。
    確認範囲:公開PDFの抄録・序論・方法の該当箇所。1995年の導入記載、対象期間、症例数、予測外死亡とPTDの区別を照合。
  3. National Academy of Sciences and National Research Council. Accidental Death and Disability: The Neglected Disease of Modern Society. 1966. DOI: 10.17226/9978。発行機関の公式ページ。
    確認範囲:公式書誌・公開概要。救急医療体制改善の歴史的背景に使用。「PTD」という語の初出を示す資料としては使用していない。
  4. West JG, Trunkey DD, Lim RC. Systems of trauma care: a study of two counties. Arch Surg. 1979;114(4):455–460. DOI: 10.1001/archsurg.1979.01370280109016. PMID: 435058. 著者所属機関の論文情報。
    確認範囲:所属機関掲載の抄録。地域、症例数、損傷群別の結果を確認。全文の詳細な患者背景は未確認。
  5. West JG, Cales RH, Gazzaniga AB. Impact of regionalization. The Orange County experience. Arch Surg. 1983;118(6):740–744. DOI: 10.1001/archsurg.1983.01390060058013. PubMed。
    確認範囲:抄録。地域システム導入時期と減少の報告を確認。詳細な前後比較率は本文に採用していない。
  6. American College of Surgeons. About Advanced Trauma Life Support。
    確認範囲:公式ページ。1976年の事故、1978年の初回コース、1980年1月のACSによる導入、教育の基本的な考え方。
  7. 島崎修次(研究代表者).救命救急センターにおける重症外傷患者への対応の充実に向けた研究.平成13年度厚生労働科学研究.厚生労働科学研究成果データベース。
    確認範囲:公開研究概要。2000年の診療、死亡数、予測外死亡48.6%、修正予測外死亡36.2%、概要記載の除外条件。全報告書の全表は未照合。
  8. 島崎修次(研究代表者).救命救急センターにおける重傷外傷患者対応の充実のための診療実態調査(トラウマレジストリ)の研究.平成14年度厚生労働科学研究.研究概要/報告書PDF。
    確認範囲:公開概要とPDFの方法・結果の該当ページ(1~2ページ)。解析死亡1,432例、546例・38.1%、比較値38.6%、個別peer reviewを行っていないこと、除外条件を画像で照合。
  9. 日本外傷診療研究機構.JATECの18年間。
    確認範囲:公式の沿革・開催記録。2002年初版、2003年本格コース、2020年3月末までの544コース・17,266人。現在の累計としては扱っていない。
  10. JPTEC協議会.協議会設立20周年に関する公式案内。
    確認範囲:公式ページ。2003年6月26日の協議会設立と、病院前救護を担う位置付け。
  11. 日本外傷学会トラウマレジストリー検討委員会.Japan Trauma Data Bankについて。
    確認範囲:公式ページ。2003年10月の設立と事業目的。ページ内の施設数・登録数を2026年の最新値として転用していない。
  12. 吉村有矢,今明秀,野田頭達也.地方病院における防ぎ得た外傷死(Preventable Trauma Death)の検討.日本外傷学会雑誌.2016;30(3):304–311. DOI: 10.11382/jjast.30.304。
    確認範囲:J-STAGE抄録。死亡147例、予測外死亡17例、PTD 5例。抽出・検証の限界は抄録の範囲で使用。
  13. 本村友一,ほか.千葉県の交通事故死亡事例における防ぎ得た外傷死(Preventable Trauma Death)の11年間(2009–2019年)の変化と救命救急センター間格差.日本外傷学会雑誌.2023;37(3):279–288. DOI: 10.11382/jjast.37.3_11。
    確認範囲:公開本文PDF、方法・結果・限界、Figure 3~6の目視確認。対象785例、PTD・p-PTD計151例、判定不能4例、時期別割合、問題別件数を照合。問題別割合は本稿算出。19.3%の分母と効果量表記の不一致は本文で明示。
  14. Motomura T, et al. Preventable Trauma Deaths after Traffic Accidents in Chiba Prefecture, Japan, 2011: Problems and Solutions. J Nippon Med Sch. 2014;81(5):320–327. DOI: 10.1272/jnms.81.320。
    確認範囲:公開本文PDFの方法・結果。対象69例、PTD/可能性あり20例、問題の複数計上。文献13と対象期間が重なることを明記。
  15. Nagata I, Abe T, Uchida M, Saitoh D, Tamiya N. Ten-year inhospital mortality trends for patients with trauma in Japan: a multicentre observational study. BMJ Open. 2018;8:e018635. DOI: 10.1136/bmjopen-2017-018635。公開本文。
    確認範囲:公開本文、対象条件、死亡率と限界。2004年から2013年3月の登録解析であり、症例ごとのPTD判定研究ではない。症例総数は抄録・Table 3に合わせた。
  16. Drake SA, et al. Establishing a Regional Trauma Preventable/Potentially Preventable Death Rate. Ann Surg. 2020;271(2):375–382. DOI: 10.1097/SLA.0000000000002999。PubMed。
    確認範囲:抄録。2014年の地域死亡、病院前と初回入院後の集団の違い、死因の数値。全文の詳細な個別判定は未確認。
  17. 日本外傷学会.JETEC。
    確認範囲:公式の趣旨・沿革。JATECの初期診療から専門的な治療戦略への接続、2012年の検討開始、2014年初版。現行テキスト全文の確認ではない。
  18. Hondo K, et al. In-hospital trauma mortality has decreased in Japan possibly due to trauma education. J Am Coll Surg. 2013;217(5):850–857. PMID: 23993144。著者の学位論文内容の要旨。
    確認範囲:書誌・抄録と、大学公開の著者による学位論文要旨。47,095例、期間分類、調整OR 0.68と信頼区間を要旨で確認。雑誌版全文・補足は未取得。
  19. World Health Organization. Guidelines for Trauma Quality Improvement Programmes. 2009. ISBN: 9789241597746. WHO公式ページ。
    確認範囲:公式概要。資料の発行は2009年、ウェブ掲載日は2012年。問題の検出・是正・評価の枠組みに使用。指針PDF本文は今回未取得。
  20. 西村健,青木誠,柴橋慶多,岡田遥平,阪本雄一郎.日本外傷データバンクデータを活用した外傷診療の質改善プロジェクト始動.日本外傷学会雑誌.2025;39(4):335–338. DOI: 10.11382/jjast.39.4_09。
    確認範囲:抄録・書誌・訂正情報。施設へのフィードバック体制構築の取り組みに使用。2025年10月28日のFigure 1の用語訂正を確認し、当該図の数値は引用していない。
  21. National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine. A National Trauma Care System: Integrating Military and Civilian Trauma Systems to Achieve Zero Preventable Deaths After Injury. 2016. DOI: 10.17226/23511。発行機関の公式概要。
    確認範囲:公式概要・書誌。防ぎ得る死亡と障害を減らす目標に使用。報告書全章の照合ではない。

更新履歴

更新履歴を開く(2026年10月1日)
  • 2026年10月1日:初版。PTDの定義、海外と日本の歴史、全国調査と地域検証の分母、PTD率と死亡率の違い、JATECとの関係、主な診療過程の問題を整理。著者による医学的内容の確認を完了。
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この記事を書いた人

外科医・救急科専門医。外傷外科、Acute Care Surgery、救急・集中治療領域の診療と研究に従事しています。外傷性凝固障害、出血性ショック、止血蘇生、大量輸血、腹部外傷を中心に、臨床で使えるエビデンスを解説します。

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