DEMO CASE 01|ベルの症例検討

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BELL’S CASE CONFERENCE DEMO CASE 01

来院時

BP82/54
HR132
SpO₂96%
GCS15

初期情報

受傷機転

68歳男性。建設現場で約4mの高さから転落。コンクリート床に臀部から落下した。

既往・内服

  • 高血圧
  • 心房細動
  • アピキサバン内服中

来院時バイタル

  • GCS 15
  • HR 132 /min
  • BP 82/54 mmHg
  • RR 28 /min
  • SpO2 96%(酸素10L)
  • 体温 35.7℃

身体所見

  • 気道開通、会話可能
  • 呼吸音左右差なし
  • 腹部軽度膨満 + 軽度圧痛
  • 骨盤部に強い疼痛
  • 左大腿近位に皮下出血
  • 冷汗あり

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来院時

BP82/54
HR132
SpO₂96%
GCS15

初期データ

血液ガス

  • pH 7.28
  • Lactate 5.8 mmol/L
  • BE -8
  • Hb 9.4 g/dL
  • iCa 0.98 mmol/L

FAST

  • 心嚢液なし
  • Morrison pouch 陰性
  • 脾周囲 陰性
  • Douglas pouch 判定困難

初療室X線

  • 胸部X線:明らかな血胸・気胸なし
  • 骨盤X線:骨盤輪拡大を疑う所見

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来院時

BP82/54
HR132
SpO₂96%
GCS15

まず何を行うか

患者情報を確認する

68歳男性。4m転落・臀部着地。アピキサバン内服中。呼吸音左右差なし。腹部軽度膨満・圧痛、骨盤部に強い圧痛。FAST明らかな陽性なし・Douglas窩判定困難。骨盤X線で骨盤輪拡大を疑う。

選ぶと次の経過を表示します。別の選択も試せます。

CT室移動中

BP68/40
HR148
SpO₂90%
GCS13→3

結果

選択後の経過(シミュレーション)

CT室へ移動中に血圧が68/40まで低下。脈圧は徐々に消失し、撮像前にCPAに至った。

この分岐の解説を読む
  • 循環が破綻しかけている患者だった
  • 診断のための移動そのものが危険だった
  • CTは蘇生手段ではない
  • 胸部とFASTで大出血が目立たないなら骨盤を強く疑う
  • 不安定患者はまず止血に近づく

初期介入後

BP90/60
HR126
SpO₂98%
GCS14

結果

選択後の経過(シミュレーション)

骨盤バインダーを装着し、MTPを起動。血圧は一時的に90/60まで改善したが、なお頻脈が持続している。

この分岐の解説を読む
  • 最も疑うべき出血源は骨盤だった
  • FAST陰性でも骨盤出血は否定できない
  • バインダーと血液製剤主体の蘇生が初動として重要
  • 出血源の推定
  • 画像より前に蘇生
  • 止血につなぐ蘇生

鎮痛後

BP76/48
HR138
SpO₂95%
GCS14

結果

選択後の経過(シミュレーション)

疼痛はやや軽減したが、血圧はさらに低下。ショックは進行した。

この分岐の解説を読む
  • 痛みは問題だが、優先順位の最上位ではない
  • 根本病態は出血性ショックである
  • 症候ではなく病態をみる
  • つらそうより死にそうを優先する

転送調整中

BP74/44
HR142
SpO₂95%
GCS13

結果

選択後の経過(シミュレーション)

転送調整中にショックが増悪。搬送に耐えられる循環がまだ作れていなかった。

この分岐の解説を読む
  • 転送は治療の代わりではない
  • 転送前に蘇生と機械的安定化が必要
  • 送る判断より先に送れる状態を作る

介入後5分

BP90/60
HR126
SpO₂98%
GCS14

介入後5分

実施済み

  • 骨盤バインダー装着済み
  • RBC投与開始
  • FFP要請
  • トラネキサム酸投与
  • カルシウム補正開始

現在の状態

  • HR 126 /min
  • BP 90/60 mmHg
  • RR 26 /min
  • GCS 14

追加情報

  • IVR開始まで30〜40分
  • 緊急開腹は院内で対応可能
  • REBOA経験者は1名のみ対応可能
  • 高次外傷センターまで40分

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介入後5分

BP90/60
HR126
SpO₂98%
GCS14

次に最も適切な戦略はどれか

患者情報を確認する

68歳男性。4m転落・臀部着地。アピキサバン内服中。呼吸音左右差なし。腹部軽度膨満・圧痛、骨盤部に強い圧痛。FAST明らかな陽性なし・Douglas窩判定困難。骨盤X線で骨盤輪拡大を疑う。

選ぶと次の経過を表示します。別の選択も試せます。

CT搬送時

BP70/42
HR146
SpO₂93%
GCS12

結果

選択後の経過(シミュレーション)

CT搬送時に再低下。画像で骨盤周囲血腫と造影剤漏出を認めたが、診断がついた時点でさらに状態悪化。

この分岐の解説を読む
  • 一時的反応を安定化と誤認した
  • CT情報が治療方針を大きく変えない場面だった
  • transient responder を見抜く
  • 診断完成より止血への接続を優先する

REBOA検討時

BP84/52
HR132
SpO₂96%
GCS13

結果

選択後の経過(シミュレーション)

REBOAを考慮する段階に入った。次は、どの Zone に留置するかを判断する必要がある。

この分岐の解説を読む
  • 持続性ショックであり、待機時間が危険だった
  • 骨盤出血が本命で、REBOAを bridge として考える余地がある
  • ただし Zone の選択を誤ると害になりうる
  • REBOAは目的ではなく時間を稼ぐ手段
  • 次の止血手段へ必ず接続する

出発準備中

BP72/44
HR144
SpO₂94%
GCS12

結果

選択後の経過(シミュレーション)

出発準備中に血圧が再低下。不穏が増悪し、搬送中破綻のリスクが高くなった。

この分岐の解説を読む
  • 搬送に耐える循環がまだ作れていない
  • 転送は戦略だが、蘇生不十分のままでは成立しない
  • 正しい場所に送る前に送れる状態にする

晶質液追加後

BP78/46
HR140
SpO₂95%
GCS13

結果

選択後の経過(シミュレーション)

一時的な上昇後に再低下。希釈性凝固障害と低体温の進行が懸念された。

この分岐の解説を読む
  • 晶質液だけでは酸素運搬能や凝固能を立て直せない
  • 出血性ショックの本体を解決しない
  • volumeではなく、止血と外傷蘇生の質を考える

REBOA手技直前

BP84/52
HR132
SpO₂96%
GCS13

REBOAを使う場合、どの Zone に留置するか

患者情報を確認する

68歳男性。4m転落・臀部着地。アピキサバン内服中。呼吸音左右差なし。腹部軽度膨満・圧痛、骨盤部に強い圧痛。FAST明らかな陽性なし・Douglas窩判定困難。骨盤X線で骨盤輪拡大を疑う。

選ぶと次の経過を表示します。別の選択も試せます。

Zone I選択後

BP108/68
HR120
SpO₂97%
GCS13

結果

選択後の経過(シミュレーション)

Zone I では過大な遮断となり、腹部臓器虚血や代謝悪化のリスクを不必要に高める。

この分岐の解説を読む
  • この症例では骨盤出血が本命である
  • より近位での遮断は利益より害が大きい可能性がある
  • 出血源に応じて Zone を選ぶ
  • REBOAは強い手段だからこそ精密に使う

Zone III留置後

BP104/64
HR118
SpO₂98%
GCS14

結果

選択後の経過(シミュレーション)

Zone III REBOA を選択。収縮期血圧は104 mmHgまで改善し、IVRへの橋渡しが可能になった。

この分岐の解説を読む
  • 骨盤出血が主座なら Zone III が理にかなう
  • 必要以上に近位を遮断せずに済む
  • 出血源の局在と遮断レベルを対応させる
  • bridge から definitive care へつなぐ

Zone II選択

BP86/52
HR130
SpO₂96%
GCS13

結果

選択後の経過(シミュレーション)

Zone II は原則として選択しない。解剖学的にも教育的にも誤った理解につながる。

この分岐の解説を読む
  • REBOAの Zone 選択には原則がある
  • 曖昧な知識で強い処置をしない

Zone軽視

BP84/50
HR130
SpO₂96%
GCS13

結果

選択後の経過(シミュレーション)

Zone 選択は重要であり、どこでも同じではない。出血源と虚血リスクのバランスが変わる。

この分岐の解説を読む
  • REBOAは詳細な判断を要する処置である
  • 手技の有無だけでなく、中身を問う

15分後

BP102/64
HR118
SpO₂98%
GCS14

15分後

現在の状態

  • Zone III REBOAで一時安定
  • BP 102/64
  • HR 118
  • Lactate高値継続
  • IVR開始まであと20分
  • 高次施設までは40分

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15分後

BP102/64
HR118
SpO₂98%
GCS14

次の方針として最も妥当なのはどれか

患者情報を確認する

68歳男性。4m転落・臀部着地。アピキサバン内服中。呼吸音左右差なし。腹部軽度膨満・圧痛、骨盤部に強い圧痛。FAST明らかな陽性なし・Douglas窩判定困難。骨盤X線で骨盤輪拡大を疑う。

選ぶと次の経過を表示します。別の選択も試せます。

搬送中

BP66/38
HR150
SpO₂92%
GCS10

結果

選択後の経過(シミュレーション)

搬送中に再不安定化。REBOA管理下の長時間搬送は高リスクだった。

この分岐の解説を読む
  • REBOAで安定したからといって長距離搬送向きとは限らない
  • 近い側の definitive care に急ぐ

IVR後

BP112/70
HR104
SpO₂99%
GCS15

結果

選択後の経過(シミュレーション)

IVRで内腸骨系の塞栓術を実施。循環動態は徐々に改善し、集中治療管理へ移行した。数日後に人工呼吸器を離脱し、歩行再獲得へ向かった。

この分岐の解説を読む
  • REBOAは時間稼ぎ
  • 最短距離で definitive hemostasis に到達した
  • より高度な施設より、より早い止血が勝つことがある
  • 可能な最短距離で definitive hemorrhage control へ到達する

REBOA解除後

BP72/40
HR144
SpO₂94%
GCS11

結果

選択後の経過(シミュレーション)

REBOA解除後に数分で血圧が再低下。出血源が残っている以上、解除は危険だった。

この分岐の解説を読む
  • 根本止血前に橋渡し手段を外してはいけない
  • bridge手段は橋の先に到達する前に外さない

経過観察中

BP70/42
HR146
SpO₂94%
GCS11

結果

選択後の経過(シミュレーション)

循環破綻リスクが持続し、再悪化した。止血前に観察する余地はなかった。

この分岐の解説を読む
  • 出血性ショックは観察でよくならない
  • 止血前に様子を見る余地はほぼない

ICU移行後

BP118/74
HR98
SpO₂99%
GCS15

救命できた

この分岐の終了

  • 骨盤バインダー
  • MTP
  • Zone III REBOA
  • IVRで definitive hemostasis
  • ICU管理
  • 退院時歩行再獲得

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不良転帰

BP0/0
HR0
SpO₂0%
GCS3

救命に至らなかった

この分岐の終了

    振り返りへ →

    振り返り

    BP82/54
    HR132
    SpO₂96%
    GCS15

    この症例のキーメッセージ

    ここから診断名と学習ポイントを表示します。旧シナリオの想定を振り返るもので、唯一の正解や一般的な治療推奨を示すものではありません。

    この症例のテーマ

    骨盤外傷・出血性ショックと止血への接続

    • FAST陰性でもショックの出血源は骨盤でありうる
    • 改善 ≠ 安定(transient responder)
    • CTは循環が壊れかけた患者を救わない
    • REBOAは definitive care への橋渡し
    • 骨盤出血が本命なら Zone III を考える
    • 転送前に転送可能な状態を作る
    • 認知バイアスの自覚が重要である
    • ショック患者でCTより先にやるべきことを判断する
    • FAST陰性でも骨盤出血を疑う
    • transient responder を見抜く
    • REBOAを橋渡し手段として理解する
    • 骨盤出血では Zone III を選択する
    • 転送前に転送可能な状態を作る

    あなたはどの情報で判断を変えましたか。施設で使える手段や所要時間が違えば、どう考えますか。

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    旧アプリの分岐を使った操作デモです。文献症例CASE 01とは別の教材で、経過・数値はシナリオ上の設定です。臨床内容は監修前です。

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