臨床監修前 · 文献症例の検討用
判断 1 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
活動性出血はないと判断する
選択についての振り返り(編集)
撮影時に漏出が見えないことは、その前後の出血を除外しません。循環と血液の増加を合わせて評価します。
この判断時点の患者情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
この判断時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
遅発性出血を疑い、蘇生と胸腔内の評価・対応を進める
選択についての振り返り(編集)
血圧低下と増えた血胸が重要です。原著ではドレーンから1,600 mLの新鮮血が排出され、輸血を要しました。
この判断時点の患者情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
この判断時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
最初の血胸が少ないので、主に疼痛の反応と考える
選択についての振り返り(編集)
初回の重症度で、その後の悪化を説明し切れません。新しい所見を優先して評価します。
この判断時点の患者情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
この判断時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2
受傷から約80時間後
原著の経過
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
ここまでの情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
判断に使う補足情報
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
漏出のないCTをどう扱いますか。
今の判断に近いものを選んでください。
A|活動性出血はないと判断するB|遅発性出血を疑い、蘇生と胸腔内の評価・対応を進めるC|最初の血胸が少ないので、主に疼痛の反応と考える
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
血圧が安定したので、残存血餅の評価を終える
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循環の安定と、胸腔内の問題の解決は別です。残存血餅と排液を継続して評価します。
この判断時点の患者情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
胸腔内に血餅が残り、血性排液が持続した。循環は安定している。
判断 1 時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
この判断時点の補足
輸液・赤血球4パックを投与し、ICUへ移動。胸腔ドレーン挿入直後に新鮮血1,600 mL、翌日に500 mLが排出された。翌日のバイタルは安定していた。
排液量は減少しても新鮮血が続き、多量の残存血腫が十分に排出されていない。著者らは呼吸苦・換気への影響と、転位した肋骨による出血源の確認を問題にしていた。
検討の範囲:排液量はこの患者の実測値です。これだけでVATSと開胸の適応を一律に決める問題ではありません。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
血餅があることだけで、出血源を肋間動脈と断定する
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出血源は複数あり得ます。原著でも手術時に活動性の出血点は特定されませんでした。
この判断時点の患者情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
胸腔内に血餅が残り、血性排液が持続した。循環は安定している。
判断 1 時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
この判断時点の補足
輸液・赤血球4パックを投与し、ICUへ移動。胸腔ドレーン挿入直後に新鮮血1,600 mL、翌日に500 mLが排出された。翌日のバイタルは安定していた。
排液量は減少しても新鮮血が続き、多量の残存血腫が十分に排出されていない。著者らは呼吸苦・換気への影響と、転位した肋骨による出血源の確認を問題にしていた。
検討の範囲:排液量はこの患者の実測値です。これだけでVATSと開胸の適応を一律に決める問題ではありません。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
残存血胸と骨折部を再評価し、胸腔鏡による介入を検討する
選択についての振り返り(編集)
原著では胸腔鏡で血餅を除去し、胸膜を貫いた転位肋骨を整復しました。
この判断時点の患者情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
胸腔内に血餅が残り、血性排液が持続した。循環は安定している。
判断 1 時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
この判断時点の補足
輸液・赤血球4パックを投与し、ICUへ移動。胸腔ドレーン挿入直後に新鮮血1,600 mL、翌日に500 mLが排出された。翌日のバイタルは安定していた。
排液量は減少しても新鮮血が続き、多量の残存血腫が十分に排出されていない。著者らは呼吸苦・換気への影響と、転位した肋骨による出血源の確認を問題にしていた。
検討の範囲:排液量はこの患者の実測値です。これだけでVATSと開胸の適応を一律に決める問題ではありません。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2
循環が落ち着いたあと
原著の経過
胸腔内に血餅が残り、血性排液が持続した。循環は安定している。
ここまでの情報を確認する
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
胸痛と冷汗が出現し、血圧86/60 mmHg。血胸が増え、Hbも低下したが、CTでは明らかな造影剤漏出を認めなかった。
判断 1 時点の補足
症状出現前は収縮期血圧100〜120 mmHg、脈拍40〜60/分、SpO₂ 100%。急変時は血圧86/60 mmHg、脈拍88/分、SpO₂ 97%、意識清明。
Hbは前日13.1 → 発症時11.5 → 2時間後9.4 g/dL。CTでは大量の右血胸を認めたが、明らかな造影剤漏出はなかった。
判断に使う補足情報
輸液・赤血球4パックを投与し、ICUへ移動。胸腔ドレーン挿入直後に新鮮血1,600 mL、翌日に500 mLが排出された。翌日のバイタルは安定していた。
排液量は減少しても新鮮血が続き、多量の残存血腫が十分に排出されていない。著者らは呼吸苦・換気への影響と、転位した肋骨による出血源の確認を問題にしていた。
検討の範囲:排液量はこの患者の実測値です。これだけでVATSと開胸の適応を一律に決める問題ではありません。
この段階で検討することは何ですか。
今の判断に近いものを選んでください。
A|血圧が安定したので、残存血餅の評価を終えるB|血餅があることだけで、出血源を肋間動脈と断定するC|残存血胸と骨折部を再評価し、胸腔鏡による介入を検討する
2つの判断を振り返る
診断・実際の経過
胸腔鏡で残存血餅を除去し、転位した第10肋骨を整復。活動性出血点は確認されず、術後16日で退院した。
持ち帰るポイント
- 造影剤漏出がないだけでは出血を否定しない。
- 循環の改善後にも、残る胸腔内の問題を評価する。
原著の治療・転帰と、編集した判断の解説を区別しています。別の選択でどのような転帰になったかは、この症例からは分かりません。
詳しい症例解説・出典を開く
BELL’S CASE CONFERENCE / CASE 07
Delayed massive hemothorax after blunt thoracic trauma requiring thoracotomy by VATS: a case report
Park CH, Kim KE, Chae MC, Lee JW. Journal of Surgical Case Reports. 2022;2022(1):rjab537.
症例部分は、原著のCase presentationをほぼ全体にわたり日本語で紹介し、時系列に沿って見出しを加えています。Discussion・Conclusionは要点を整理し、関連する根拠を添えました。
Case presentation|症例紹介
椅子から転落して受傷
59歳男性。農場で椅子の上に立って作業中、椅子が倒れて転落し、椅子の角で側腹部を打った。右側腹部には安静時にも続く痛みと強い圧痛があったが、外傷痕や皮下出血は見られなかった。
胸腹部CTで右第7〜11肋骨骨折、ごく少量の気胸、少量の血胸、直径2 cmの肝挫傷を認めた。疼痛管理と慎重な観察を目的に一般病棟へ入院し、保存的治療を開始した。毎日の胸部X線でも有意な変化は見られなかった。
受傷80時間後に胸背部痛と冷汗が出現
受傷80時間後、右胸部・背部痛の増悪、冷汗、倦怠感を突然訴えた。意識は清明だった。それまで収縮期血圧100〜120 mmHg、心拍数40〜60/分、SpO₂ 100%だったが、症状出現時には血圧86/60 mmHg、心拍数88/分、SpO₂ 97%となった。
胸部X線では以前より透過性が低下し、気管支周囲・肺実質の陰影が増えて血胸が疑われた。活動性出血の有無を調べるためdynamic造影CTを行い、右多発肋骨骨折と大量の右血胸を確認した。しかし明らかな造影剤の血管外漏出はなかった。
Hbは前日の13.1 g/dLから症状出現時11.5 g/dLへ低下し、その2時間後には9.4 g/dLとなった。赤血球製剤4パックと輸液を投与し、厳重な観察のためICUへ移動した。
胸腔ドレナージからVATSへ
胸腔ドレーンを挿入すると、新鮮血1,600 mLが排出された。翌日には500 mLの血液がドレナージされたが、バイタルサインは安定していた。排液量は減少したものの新鮮血が続き、残存血腫が十分に排出されず、呼吸苦や換気の妨げにつながると考えた。
呼吸器外科と相談し、転位した肋骨による出血源の確認と大量の血腫除去を目的にVATSによる胸腔内探索を行った。胸腔内、右下葉・横隔膜周囲、葉間に多量の血腫があったが、活動性出血点は見つからなかった。
骨折した右第10肋骨が胸膜を突き破って胸腔側へ転位しており、容易に整復できた。横隔膜周囲に損傷はなかった。肺・胸壁の挫傷は強かったが、肺実質の裂創は認めなかった。
術後の経過
術後の胸腔排液は漿液性となり、再出血はなかった。術後16日に、出血やその他の合併症なく退院した。術後1か月の外来CTでも出血や異常所見はなく、患者から症状の訴えもなかった。
Figures|原著の図版
図ごとの説明を以下に掲載しています。「原図を開く」から実際の画像を別タブで表示できます。
Park et al., 2022, Figure 1. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Park et al., 2022, Figure 2. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Park et al., 2022, Figure 3. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Park et al., 2022, Figure 4. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Park et al., 2022, Figure 5. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Park et al., 2022, Figure 6. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Discussion|論文の解説と根拠
CTの漏出陰性と、出血がないことは同義ではない:急変時CTで漏出は描出されなかったが、Hbは短時間で低下し、ドレーンから1,600 mLの新鮮血が出た。画像の一所見だけでなく、症状、循環、Hb、排液を合わせて評価した経過である。[1]
手術の目的を分けて考える:VATSの目的には出血源の探索と止血だけでなく、大量の残存血腫を除去して換気を改善することも含まれた。2025年WSES–AAST胸部外傷ガイドラインは、循環不安定・活動性出血では手術を検討し、安定例の残存血胸や持続出血に対するVATSなどを選択肢とする。排液量だけでは判断を誤ることがあるとして臨床経過の監視を重視している。[1,2]
この症例の待機時間を一律に再現しない:本例はドレナージ後に循環が安定していたが、1,600 mLの新鮮血排出は重大な所見である。現在のガイドラインも大量排液や持続出血を手術検討の所見に挙げる。来院時の小さな血胸、正常に近いSpO₂、CTでの漏出陰性を根拠に、悪化した患者の介入を遅らせる教訓ではない。[1,2]
Conclusion|この症例から持ち帰ること
保存的に経過観察していた肋骨骨折でも、数日後に大量血胸が顕在化し得る。新しい胸背部痛、冷汗、倦怠感を再評価のきっかけにし、排液・Hb・循環・残存血腫を追って治療を更新した症例として読む。
References|出典・利用条件
- Park CH, et al. 原著症例報告. J Surg Case Rep. 2022;2022(1):rjab537.
- Coccolini F, et al. Thoracic trauma WSES-AAST guidelines. World J Emerg Surg. 2025;20:78.
原著はCreative Commons Attribution 4.0(CC BY 4.0)。上記著者・論文を出典として、日本語訳、見出しの追加、構成の変更、Discussion・Conclusionの要約と補足を行いました。図の内容は改変していません。原著者が本ページを監修・推奨していることを意味しません。
症例で実際に行われた治療と、一般的な診療上の推奨を区別して紹介しています。一症例の転帰は、治療法の優劣を証明するものではありません。
編集:外傷外科医ベル / 公開・資料確認:2026年10月11日
文献症例 · 2つの判断点 · 入力不要
その時点の情報で、考える。
59歳男性。椅子から転落し、右の多発肋骨骨折と少量の血気胸を認めた。
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原著タイトルと結末は、最後に確認できます。
選択に応じた解説を表示します。患者の経過は原著どおりに進みます。自動採点・回答の保存はありません。
