臨床監修前 · 文献症例の検討用
判断 1 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
実質臓器損傷がないので、開腹を要する損傷はない
選択についての振り返り(編集)
腸管・腸間膜など別の出血源や虚血を考えます。診察所見と受傷機転を重視します。
この判断時点の患者情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
この判断時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2 · 振り返り
選択を振り返る
選んだ判断
血尿がないので、尿路は完全に評価済みとする
選択についての振り返り(編集)
血尿の欠如だけで尿路損傷を除外できません。撮影相による評価範囲も確認します。
この判断時点の患者情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
この判断時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
腸管・腸間膜損傷を考え、撮影されていない情報も意識する
選択についての振り返り(編集)
原著では開腹で虚血腸管を切除しました。CTで何が見えたかと、何を評価していないかを分けます。
この判断時点の患者情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
この判断時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2
実質臓器に損傷がない
原著の経過
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
ここまでの情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
判断に使う補足情報
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
検査結果をどう解釈しますか。
今の判断に近いものを選んでください。
A|実質臓器損傷がないので、開腹を要する損傷はないB|血尿がないので、尿路は完全に評価済みとするC|腸管・腸間膜損傷を考え、撮影されていない情報も意識する
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
尿路の閉塞・狭窄も評価し、尿の流れを確保する方法を検討する
選択についての振り返り(編集)
原著では尿管狭窄を確認し、腎瘻と尿管ステントを段階的に留置しました。血尿がなくても評価を続けます。
この判断時点の患者情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
腸管切除・吻合後、第10術後日に腹痛で再受診。骨盤内貯留があり、吻合部漏を調べた追加CTでは漏出はないが、左水腎・水尿管を認めた。
判断 1 時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
この判断時点の補足
再受診時は発熱なし、白血球13,000/μL、Cr 1.24 mg/dL。尿検査・血尿は陰性。骨盤内貯留は8×4.6 cm。
直腸造影で吻合部からの漏出はなく、同時に静注造影の遅延相として左水腎・水尿管が明らかになった。貯留内容は未採取で、尿瘤や培養陽性の膿瘍とは確定できない。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
吻合部漏がないので、腹痛の精査を終える
選択についての振り返り(編集)
陰性の一検査で、別の異常所見は説明できません。水腎・水尿管を評価します。
この判断時点の患者情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
腸管切除・吻合後、第10術後日に腹痛で再受診。骨盤内貯留があり、吻合部漏を調べた追加CTでは漏出はないが、左水腎・水尿管を認めた。
判断 1 時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
この判断時点の補足
再受診時は発熱なし、白血球13,000/μL、Cr 1.24 mg/dL。尿検査・血尿は陰性。骨盤内貯留は8×4.6 cm。
直腸造影で吻合部からの漏出はなく、同時に静注造影の遅延相として左水腎・水尿管が明らかになった。貯留内容は未採取で、尿瘤や培養陽性の膿瘍とは確定できない。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
貯留があるだけで、尿漏による尿瘤と断定する
選択についての振り返り(編集)
原著で尿路外漏出は確認されていません。貯留の性状や原因を推測で確定しません。
この判断時点の患者情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
腸管切除・吻合後、第10術後日に腹痛で再受診。骨盤内貯留があり、吻合部漏を調べた追加CTでは漏出はないが、左水腎・水尿管を認めた。
判断 1 時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
この判断時点の補足
再受診時は発熱なし、白血球13,000/μL、Cr 1.24 mg/dL。尿検査・血尿は陰性。骨盤内貯留は8×4.6 cm。
直腸造影で吻合部からの漏出はなく、同時に静注造影の遅延相として左水腎・水尿管が明らかになった。貯留内容は未採取で、尿瘤や培養陽性の膿瘍とは確定できない。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2
退院後に腹痛で戻る
原著の経過
腸管切除・吻合後、第10術後日に腹痛で再受診。骨盤内貯留があり、吻合部漏を調べた追加CTでは漏出はないが、左水腎・水尿管を認めた。
ここまでの情報を確認する
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
CTで血腹はあるが実質臓器損傷はなかった。尿路を目的とした排泄遅延相は撮影されていなかった。
判断 1 時点の補足
来院時GCS 15、気道・呼吸に問題なく循環安定。肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、Crも正常だった。
このCTは排泄遅延相がなく、尿管を十分に評価した検査ではない。血尿陰性という情報と、尿路評価が済んだことは区別する。
判断に使う補足情報
再受診時は発熱なし、白血球13,000/μL、Cr 1.24 mg/dL。尿検査・血尿は陰性。骨盤内貯留は8×4.6 cm。
直腸造影で吻合部からの漏出はなく、同時に静注造影の遅延相として左水腎・水尿管が明らかになった。貯留内容は未採取で、尿瘤や培養陽性の膿瘍とは確定できない。
次の評価をどこへ広げますか。
今の判断に近いものを選んでください。
A|尿路の閉塞・狭窄も評価し、尿の流れを確保する方法を検討するB|吻合部漏がないので、腹痛の精査を終えるC|貯留があるだけで、尿漏による尿瘤と断定する
2つの判断を振り返る
診断・実際の経過
腎瘻・尿管ステントで改善し、画像確認後に段階的に抜去した。原因は外傷性挫傷が疑われたが、手術や貯留の影響も除外されていない。
持ち帰るポイント
- 陰性所見と、評価されていない領域を区別する。
- 術後腹痛を吻合部漏だけに固定せず、新しい画像所見を追う。
原著の治療・転帰と、編集した判断の解説を区別しています。別の選択でどのような転帰になったかは、この症例からは分かりません。
詳しい症例解説・出典を開く
BELL’S CASE CONFERENCE / CASE 45
Delayed Diagnosis of Blunt Ureteral Injury following Motor Vehicle Collision
Canales A, Desai H. Case Reports in Surgery. 2023:8869634. doi:10.1155/2023/8869634.
症例部分は、原著のCase presentationをほぼ全体にわたり日本語で紹介し、時系列に沿って見出しを加えています。Discussion・Conclusionは要点を整理し、関連する根拠を添えました。
Case presentation|症例紹介
正面衝突後、実質臓器損傷のない血腹を認めた
19歳男性。自動車の正面衝突事故後、自力で車外へ脱出した。左腹部痛と左膝痛を訴え、GCS 15、気道・呼吸に問題はなく、循環も安定していた。腹部にはシートベルト痕と強い圧痛があり、左膝には3 cmの裂創があった。
頭部・脊椎、頸部CTA、胸腹骨盤CTを含む画像検査で、実質臓器損傷を伴わない腹腔内出血を認めた。尿路損傷を疑った撮影依頼ではなく、排泄遅延相は撮影されていなかったため、尿管は描出されていなかった。このほか右第1中手骨骨折があった。
回腸とS状結腸を切除し、一次吻合した
シートベルト痕、腹痛、血腹を踏まえて開腹した。約10 cmの回腸が血流を失い、S状結腸にも虚血があり、両者を切除した。S状結腸切除前、左尿管を左総腸骨動脈の近位側で同定した。尿管周囲組織を剥離して裸にする操作は行わなかった。
若年で循環動態が安定していたため、小腸は側々吻合による機能的端々吻合、結腸は順蠕動性の側々吻合で再建し、閉腹した。術後は一般病棟で経過し、第4術後日に退院した。来院時にも術後にも肉眼的・顕微鏡的血尿はなく、クレアチニンも正常であった。
第10術後日に腹痛で再受診した
第10術後日、腹痛のため再受診した。発熱はなく、白血球13,000/µL、クレアチニン1.24 mg/dL。尿検査は陰性で、血尿もなかった。静注・経口造影CTでは、直腸膀胱窩に8×4.6 cmの貯留を認め、原著では膿瘍と記載されている。
吻合部漏を調べるため直腸から造影剤を投与して再度CTを撮影したが、漏出は認めなかった。この追加撮影は前回の静注造影に対する遅延相にもなり、左の軽度水腎症と水尿管症が明らかになった。抗菌薬を開始し、放射線科と泌尿器科へ相談した。
貯留のドレナージは困難で、まず腎瘻を造設した
当初は、貯留による外部圧迫が逆行性の尿管ステント留置を妨げる可能性を考え、先に経皮的ドレナージを行い、その後に逆行性腎盂造影とステント留置を行う計画であった。しかし、複数の経路を検討しても貯留まで安全に到達できず、ドレナージは実施されなかった。
放射線科による左の順行性腎盂造影では、中部尿管に約8 cmの狭窄を認めた。造影剤の尿路外漏出はなかった。腎瘻を造設し、数日後に尿管ステントを追加した。第17術後日に退院した。
段階的に腎瘻とステントを抜去した
腎瘻・ステント留置後の約3週の超音波で水腎症が消失していた。約4週の順行性腎盂造影でも改善を確認し、腎瘻を抜去した。約6週には逆行性腎盂造影で狭窄と水腎症の完全な消失を確認し、ステントも抜去した。原著には、この最終追跡時の画像そのものは提示されていない。
Figures|原著の図版
日本語の図説明を掲載しています。「原図を開く」を押すと実際の画像が表示されます。
Canales A, Desai H. (2023), Figure 1. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Canales A, Desai H. (2023), Figure 2. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Canales A, Desai H. (2023), Figure 3. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Discussion|論文の解説と根拠
血尿陰性だけで尿管損傷を除外しない。WSES-AAST指針では、尿管損傷が疑われる場合に造影CTの遅延相を用いる。尿管周囲の異常、水腎症、尿管の描出途絶などを確認する必要がある。本例では、当初の造影CTと手術時の同定だけでは、その後に生じる尿管の問題を除外できなかった。[1,2]
腹部手術後の痛みを、吻合部漏だけで説明しない。漏出を認めない再検査に水腎・水尿管が加わったことが、尿路評価へ進む手がかりだった。ただし、長い狭窄の原因は著者の推論であり、外傷・手術・外部圧迫の関与をこの一例だけで分離できない。[1]
この症例の保存的な尿路管理は、断裂尿管の一般的な扱いとは異なる。腎瘻とステントで尿の流出を確保し、画像で狭窄解除を確認して段階的に抜去できた。WSES-AAST指針でも治療は損傷の程度、部位、診断時期に応じる。本例の改善を、完全断裂や血流のない尿管も手術不要とする根拠にはできない。[1,2]
Conclusion|この症例から持ち帰ること
高エネルギー外傷後の腹痛や術後再入院では、血尿の有無だけに頼らず尿路も再評価する。遅延相・腎盂造影で病変を確認し、尿流確保のあとも狭窄が解除されたかまで追跡する。
References|出典・利用条件
- Canales A, Desai H. (2023). Delayed Diagnosis of Blunt Ureteral Injury following Motor Vehicle Collision. Canales A, Desai H. Case Reports in Surgery. 2023:8869634. doi:10.1155/2023/8869634.
- Coccolini F, et al. Kidney and uro-trauma: WSES-AAST guidelines. World J Emerg Surg. 2019;14:54.
原著の利用条件:CC BY 4.0。原著を出典として症例部分の日本語化、見出し追加、構成変更、Discussion・Conclusionの要約と補足を行いました。転載可能な原図の内容は改変していません。個別に転載許諾が必要な第三者の図は原著へのリンクのみです。原著者が本ページを監修・推奨していることを意味しません。
症例で実際に行われた治療と、一般的な診療上の推奨を区別して紹介しています。一症例の転帰は、治療法の優劣を証明するものではありません。
編集:外傷外科医ベル / 公開・資料確認:2026年10月11日
文献症例 · 2つの判断点 · 入力不要
その時点の情報で、考える。
19歳男性。自動車の正面衝突後、シートベルト痕と強い腹部圧痛、血腹を認めた。循環は安定していた。
選ぶ → 判断を振り返る → 次の情報へ。
原著タイトルと結末は、最後に確認できます。
選択に応じた解説を表示します。患者の経過は原著どおりに進みます。自動採点・回答の保存はありません。
