臨床監修前 · 文献症例の検討用
判断 1 / 2 · 振り返り
選択を振り返る
選んだ判断
全ての損傷をCTで確定してから止血する
選択についての振り返り(編集)
持続する循環障害では、検査が止血を遅らせないかを考えます。検査を待てる状態かが重要です。
この判断時点の患者情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
この判断時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2 · 振り返り
選択を振り返る
選んだ判断
銃創の入口だけから損傷血管を決める
選択についての振り返り(編集)
入口だけでは弾道や到達構造を確定できません。手術での評価と止血が必要になる状況です。
この判断時点の患者情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
この判断時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2 · 振り返り
選択を振り返る
選んだ判断
蘇生と並行し、遅滞なく外科的止血につなぐ
選択についての振り返り(編集)
原著では早期に開腹し、下大静脈分枝と上腸間膜静脈の損傷を修復しました。
この判断時点の患者情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
この判断時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 1 / 2
初期の止血判断
原著の経過
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
ここまでの情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
判断に使う補足情報
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
次に何を重視しますか。
今の判断に近いものを選んでください。
A|全ての損傷をCTで確定してから止血するB|銃創の入口だけから損傷血管を決めるC|蘇生と並行し、遅滞なく外科的止血につなぐ
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
止血に加え、静脈還流と腸管の生存性を確認する
選択についての振り返り(編集)
血管が開いていても、腸管の状態を直接評価する意味があります。原著では48時間後に再評価して閉腹しました。
この判断時点の患者情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
SMVなどの静脈損傷を修復し、一時閉腹した。術後CTAでは開存し、造影剤漏出を認めなかった。
判断 1 時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
この判断時点の補足
初回手術では膵下方の上腸間膜静脈(SMV)と、腎静脈より頭側の下大静脈分枝からの出血を制御し、SMVを縫合修復。一時閉腹とした。
術後CT・CTAで血管の開存と造影剤漏出がないことを確認した。初回手術から48時間以内のsecond lookに進む段階である。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
CTAで開存していれば腸管の再評価は不要とする
選択についての振り返り(編集)
画像上の開存だけでは、腸管の全ての問題を除外できません。経過と術中所見を合わせます。
この判断時点の患者情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
SMVなどの静脈損傷を修復し、一時閉腹した。術後CTAでは開存し、造影剤漏出を認めなかった。
判断 1 時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
この判断時点の補足
初回手術では膵下方の上腸間膜静脈(SMV)と、腎静脈より頭側の下大静脈分枝からの出血を制御し、SMVを縫合修復。一時閉腹とした。
術後CT・CTAで血管の開存と造影剤漏出がないことを確認した。初回手術から48時間以内のsecond lookに進む段階である。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2 · 振り返り
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選んだ判断
修復済みなので、再出血の可能性を除外する
選択についての振り返り(編集)
修復の効果と持続性を確認します。手技が済んだことを評価の終点にしません。
この判断時点の患者情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
SMVなどの静脈損傷を修復し、一時閉腹した。術後CTAでは開存し、造影剤漏出を認めなかった。
判断 1 時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
この判断時点の補足
初回手術では膵下方の上腸間膜静脈(SMV)と、腎静脈より頭側の下大静脈分枝からの出血を制御し、SMVを縫合修復。一時閉腹とした。
術後CT・CTAで血管の開存と造影剤漏出がないことを確認した。初回手術から48時間以内のsecond lookに進む段階である。
ここから先は、選択による仮想の変化ではなく、原著に記載された経過を表示します。
判断 2 / 2
静脈修復のあと
原著の経過
SMVなどの静脈損傷を修復し、一時閉腹した。術後CTAでは開存し、造影剤漏出を認めなかった。
ここまでの情報を確認する
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
循環障害を伴う腹部穿通傷で、腹腔内の液体を認める。
判断 1 時点の補足
銃創から30分後に来院。GCS 14、酸素マスク下SpO₂ 98%。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口なし。FASTはMorrison窩・脾腎境界・恥骨上部で陽性。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、TXA投与と挿管・静脈路確保を行った。来院時の血圧90/65 mmHg・脈拍121/分と合わせて検討する。
判断に使う補足情報
初回手術では膵下方の上腸間膜静脈(SMV)と、腎静脈より頭側の下大静脈分枝からの出血を制御し、SMVを縫合修復。一時閉腹とした。
術後CT・CTAで血管の開存と造影剤漏出がないことを確認した。初回手術から48時間以内のsecond lookに進む段階である。
再手術で何を確認しますか。
今の判断に近いものを選んでください。
A|止血に加え、静脈還流と腸管の生存性を確認するB|CTAで開存していれば腸管の再評価は不要とするC|修復済みなので、再出血の可能性を除外する
2つの判断を振り返る
診断・実際の経過
静脈損傷を一次修復し、一時的閉腹後に再手術を実施。腸管の生存性と止血を確認して閉腹した。
持ち帰るポイント
- ショック下の検査が止血を遅らせないかを考える。
- 静脈修復後は、血流と腸管の状態を合わせて追う。
原著の治療・転帰と、編集した判断の解説を区別しています。別の選択でどのような転帰になったかは、この症例からは分かりません。
詳しい症例解説・出典を開く
BELL’S CASE CONFERENCE / CASE 22
Superior mesenteric vein injury in penetrating abdominal trauma: A case report
Alhassan NF, Alsaawy SM, Albabtain IT. International journal of surgery case reports. 2018;52:40-44.
原著の症例経過を日本語で詳しく紹介しています。Discussion・Conclusionは要点を整理し、症例で行われた治療と一般的な推奨を区別して解説します。
Case presentation|症例紹介
来院から緊急開腹
26歳男性。腹部銃創から30分後に搬入され、双極性障害の既往があった。血圧90/65 mmHg、心拍121/分、酸素マスク下SpO₂ 98%、GCS 14、瞳孔は両側3 mmで反応があった。臍の約10 cm頭側の正中に入口があり、背部に出口はなかった。FASTでMorrison窩、脾腎境界、恥骨上部に液体貯留を認めた。
生理食塩液2 L、赤血球2単位、トラネキサム酸1 gを投与し、挿管と太い静脈路の確保後、15分以内に最優先の緊急手術へ進んだ。
血管損傷の露出と修復
正中開腹で大量の腹腔内血液と活動性出血があり、4領域をパッキングした。胃小彎側の出血は右胃静脈由来と考えられ、PDS糸の8字縫合で止血した。小網嚢を開くと後方に増大する血腫があり、Kocher授動で後腹膜へ到達した。
下大静脈の腎静脈より頭側の分枝と、膵の下方の上腸間膜静脈(SMV)から出血を認めた。SMVの創は1 cm未満で出血流量が少なく、損傷の上下を明らかにして近位・遠位を圧迫し、PDS糸の8字縫合を数針かけた。圧迫を解除すると止血を確認できた。
約75個の散弾を除去し、Mattox・Kocher授動で大血管を調べた。大動脈近傍にも散弾があったが、追加損傷は認めなかった。洗浄後、Bogota bagで一時閉鎖した。術中に赤血球8単位、FFP 3単位を投与した。
血流と腸管生存性の確認
SICU入室後のCT・CTAで血管開存を確認し、造影剤漏出はなかった。下大静脈修復部にごく軽い不整があった。48時間以内にsecond-look開腹を行い、活動性出血や見落とした損傷はなかった。腸管生存性が懸念されたが、虚血や暗紫色の腸管はなく、パックを除去して洗浄・閉腹した。
2日後に抜管して経口摂取を開始した。精神科と連携してオランザピン・バルプロ酸を開始し、個別の見守りを行った。翌日一般病棟へ移り、外科と精神科が毎日評価した。2週間後に精神科専門病院へ転院し、受傷1か月後の外科外来では良好な健康状態だった。
Figures|原著の図版
日本語の図説明を掲載しています。「原図を開く」を押すと実際の画像が表示されます。
第三者の図版につき、画像を転載せず原著へリンクしています。
Alhassan NF, Alsaawy SM, Albabtain IT., Figure 2. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Alhassan NF, Alsaawy SM, Albabtain IT., Figure 3. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Alhassan NF, Alsaawy SM, Albabtain IT., Figure 4. CC BY 4.0。図は原著のまま。説明文を日本語化。
Discussion|論文の解説と根拠
原著が示すのは、限局した静脈損傷を修復できた経験です。修復か結紮かは、損傷範囲、出血、患者の生理学的余裕、術者が確実に行える方法で変わります。原著に引用された結紮群と修復群の死亡率の差を、そのまま手技の優劣とは解釈できません。[1]
止血後の腸管血流確認が重要です。一時閉腹とsecond lookにより、見落とし・再出血・腸管虚血を再評価しました。腸管治療の方針には血流と全身状態が関わり、初回手術での見た目だけで経過を完結させないという点が教材になります。[1,2]
Conclusion|この症例から持ち帰ること
SMVの止血方法だけでなく、修復後の血管開存と腸管生存性まで確認する。
References|出典・利用条件
- Superior mesenteric vein injury in penetrating abdominal trauma: A case report — 原著
- Smyth L, et al. WSES guidelines on blunt and penetrating bowel injury. 2022.
原著の利用条件:CC BY 4.0。原著を出典として症例部分の日本語化、見出し追加、構成変更、Discussion・Conclusionの要約と補足を行いました。転載可能な原図の内容は改変していません。個別に転載許諾が必要な第三者の図は原著へのリンクのみです。原著者が本ページを監修・推奨していることを意味しません。
症例で実際に行われた治療と、一般的な診療上の推奨を区別して紹介しています。一症例の転帰は、治療法の優劣を証明するものではありません。
編集:外傷外科医ベル / 公開・資料確認:2026年10月11日
文献症例 · 2つの判断点 · 入力不要
その時点の情報で、考える。
26歳男性。腹部銃創で搬送され、血圧90/65 mmHg、心拍121/分。FASTは陽性だった。
選ぶ → 判断を振り返る → 次の情報へ。
原著タイトルと結末は、最後に確認できます。
選択に応じた解説を表示します。患者の経過は原著どおりに進みます。自動採点・回答の保存はありません。
