肋骨骨折の治療をアップデート:鎮痛・呼吸管理・固定術

肋骨骨折:鎮痛・呼吸管理・固定術

肋骨骨折の治療方針は、折れた本数だけでは決まらない。痛みが深呼吸・咳・離床をどこまで妨げ、鎮痛でどこまで戻るかが、入院先、区域麻酔、肋骨固定術(SSRF)を考える分かれ目になる。本稿は成人の鈍的外傷による肋骨骨折を対象に、多面的鎮痛と区域麻酔、高齢者のリスク評価、呼吸管理、SSRFの適応と主要な無作為化試験の結果を指針と原著の数値で整理し、日本で行うときの体制と保険上の扱い、国内の指針の有無を示す。

  • 肋骨骨折
  • 区域麻酔
  • 肋骨固定術(SSRF)
  • 高齢者
  • 呼吸管理

医療従事者向け:本記事は教育および一般的な医学情報の提供を目的としています。個々の患者に対する診断・治療を代替するものではありません。

目次

まず押さえる要点

  1. 本数は目安で、決め手は呼吸の機能。65歳以上と18〜64歳の肋骨骨折を比べた後ろ向き研究では、骨折本数が増えるほど死亡と肺炎が増え、1本ごとの死亡のオッズ比は1.19だった[1]。EAST/CWIS 2023は高齢者のルーチンのICU入室に賛否の推奨を出さず、インセンティブ・スパイロメトリー(IS)の成績で管理場所を判断することを推奨した[2]。
  2. 区域麻酔で示されたのは、主に短期の鎮痛とオピオイドの節減。SABRE試験では、前鋸筋面ブロック(SAPB)の追加で4時間後の鎮痛目標の達成が41%対19.6%に増えたが、肺炎・在院日数・30日死亡に群間の差は示されなかった[3]。硬膜外鎮痛はEAST 2016で「選択肢として」条件付きで推奨されたにとどまり、根拠の質は非常に低い[4]。
  3. フレイルチェストではSSRFを検討する。EAST 2017は成人のフレイルチェストにSSRFを条件付きで推奨し(根拠の質は非常に低い)[5]、WSES/CWIS 2024はすべてのフレイルチェスト患者で検討すべきとした(根拠レベルIIa、グレードB)[6]。非フレイルの試験も含むRCT 9件の統合では、肺炎と人工呼吸期間は減ったが、死亡の減少ははっきりしない(RR 0.53、95%CI 0.21〜1.38)[7]。
  4. フレイルチェストでない患者では結果が割れる。人工呼吸中でない患者のRCTでは3か月の疼痛とQOLに差が示されず[8]、臨床的フレイルチェストのない重症胸壁損傷のRCTではSSRF群の入院期間が長かった(調整RR 1.48、95%CI 1.17〜1.88)[9]。フレイルチェストも含めた多施設RCTでも主要評価項目に有意差がなく、利益は無作為化の時点で人工呼吸中だった患者に偏っていた[10]。
  5. 日本では体制と算定を先に確かめる。肋骨骨折を対象にした国内学会の独立した指針は見つからず、JATECの記載は未確認である。診療報酬には硬膜外ブロックと傍脊椎・肋間神経ブロックの区分がある一方、筋膜面ブロックと肋骨固定術を名指しした区分は確認できなかった。肋骨用のプレートには特定保険医療材料の区分がある(点数は二次資料、材料価格は告示で確認)[11][12]。

対象と扱わない範囲

対象:成人(研究により16歳以上または18歳以上)の鈍的外傷による急性の肋骨骨折。救急外来での評価から、入院中の鎮痛・呼吸管理、SSRFの適応判断、退院後の経過までを扱う。

扱わない範囲:

  • 小児の肋骨骨折(虐待の評価を含む)。本稿の研究・指針は成人が対象である。
  • 穿通性胸部外傷、心肺蘇生後の肋骨骨折、病的骨折、胸骨骨折の個別の治療。
  • 気胸・血胸のドレナージ。外傷性気胸・血胸と胸腔ドレーン:入れる判断から残存血胸までを参照。
  • SSRFの手技の詳細(進入法、固定材の選び方、手術手順)と、ブロックの穿刺手技。

1.最初の評価:肋骨以外の損傷と、骨折の形

肋骨骨折を見つけた時点で評価を終えず、気胸・血胸、肺挫傷、横隔膜や腹部臓器の損傷を確認する。ACS 2025は、鈍的外傷で胸部損傷を評価する画像としてCTを第一に挙げている[13]。低酸素血症や頻呼吸を「骨折が痛いから」で片づけず、原因を分けて考える。

用語は二つを区別する。WSES/CWIS 2024は、フレイル・セグメントを「連続する3本以上の肋骨が、それぞれ2か所以上で折れた区域」という画像所見、フレイルチェストを「そのセグメントが呼吸に伴って奇異性に動く」臨床所見と定義している[6]。研究の対象も、どちらを指すかで変わる。たとえばMeyer 2023の試験は、臨床的なフレイルチェストのない「画像上のフレイル・セグメント」の患者を含めていた[9]。

CTの骨折パターンを点数にしたのがRibScoreである。①6本以上、②両側、③フレイルチェスト、④3本以上の高度(両皮質)転位、⑤第1肋骨骨折、⑥前・側・後の3領域すべての骨折、の6項目を各1点とする。単施設の登録患者385例で、肺炎、急性呼吸不全、気管切開に対するROC曲線下面積は0.71、0.71、0.75だった[14]。点数を作ったのと同じ集団での評価であり、単独で入院先や手術を決める道具ではない。

2.入院先を決める:高齢者、スコア、IS

高齢者の危険を示した代表的な研究がBulger 2000である。レベルI外傷センターに10年間で入院した65歳以上の肋骨骨折277例と、同じ期間から無作為に選んだ18〜64歳の187例を後ろ向きに比べた。骨折本数の平均(3.6本対4.0本)と損傷重症度は同程度だったが、高齢群で人工呼吸日数(4.3日対3.1日)、ICU日数(6.1日対4.0日)、在院日数(15.4日対10.7日)が長く、肺炎は31%対17%、死亡は22%対10%(いずれもp<0.01)だった。骨折本数が増えるほど死亡と肺炎は増え、1本ごとのオッズ比は死亡1.19、肺炎1.16と報告された[1]。同じ抄録の結論の文は、高齢者で1本ごとに死亡が19%、肺炎が27%増えるとしており、肺炎の値が結果の欄と一致しない。結果の文からは、このオッズ比が高齢群だけの値かも読み取れない。

指針EAST/CWIS 2023は高齢者の多発肋骨骨折を対象に、2020年1月15日までの検索で151研究を検討した。臨床評価以外のどの基準で決めた集団でもICU入室が優れるとは言えず、ルーチンのICU入室には賛否いずれの推奨も出していない。一方、ISの成績不良は在院日数の延長、肺合併症、予定外のICU入室と関連したため、ISを管理場所の判断に用いることを推奨した[2]。

ACS 2025は、65歳超、4本以上の骨折、重い肺の併存症、ISが予測値の50%未満、「疼痛コントロール不良」のうち2つ以上でICUに入れる施設プロトコルを紹介し、ICU入室と肺合併症が減り、死亡には影響しなかったと記載している。ほかにSCARF(IS、呼吸数、疼痛、咳)やRIGなどのスコアも挙げている[13]。

STUMBLスコアのもとになったBattle 2014のモデルは、年齢、骨折本数、慢性肺疾患、受傷前の抗凝固薬、酸素飽和度から合併症の確率を示す。英国ウェールズの外傷センターの274例で作成し、2012年の多施設前向きの237例で外部検証し、最終モデルのc統計量は0.96(95%CI 0.93〜0.98)と報告された[15]。いずれのスコアも国内の患者で検証した研究は、本稿の検索では見つからなかった。

救急外来から帰宅させる場合、ACS 2025は、痛みと呼吸機能が最初の2〜3日で悪化し得ることを患者に説明するよう求めている[13]。本稿の解釈本数が少なくても、咳で痰を出せない、歩けない、自宅での支援がない高齢者は、帰宅の可否を慎重に判断する。高齢者外傷全般は高齢者外傷の初期診療と回復支援も参照。

3.鎮痛:全身投与の薬を組み合わせ、呼吸で効果を測る

ACS 2025は、オピオイドを減らす多面的鎮痛を基本とし、効果を1日に少なくとも3回評価すること、可能なら早期に急性疼痛チームへ相談することを挙げる。アセトアミノフェン、NSAIDs、補助としてのケタミンやリドカインを組み合わせ、オピオイドは咳の抑制と呼吸抑制に注意して使うとしている[13]。記載の用量は米国の体制が前提のため転記せず、国内では添付文書で確かめる。

指針EAST 2016(1967年1月〜2015年8月の文献から28論文)は、硬膜外鎮痛と多面的鎮痛を「選択肢として」条件付きで推奨した。根拠の質は非常に低く、硬膜外鎮痛は多くの研究で短期の疼痛を下げたものの、ほかの鎮痛法と比べた利益・害の確かな根拠はなかった。推奨は患者の鎮痛への希望を重く見たものとされている[4]。高齢者を対象としたEAST/CWIS 2023では、ケタミンは疼痛スコアを有意には下げず、オピオイド使用が減る傾向にとどまり、賛否の推奨は出されていない[2]。

本稿の解釈効果の判定は安静時の数値だけで行わない。深呼吸・咳・体動のときの痛みに分け、呼吸数、ISの量、咳の強さ、傾眠やせん妄と合わせて記録する。眠れるようになったことを、呼吸が楽になったことと取り違えない。

4.区域麻酔:何が示され、何が示されていないか

硬膜外鎮痛

RCTのメタ解析(Carrier 2009、8試験・232例)では、死亡のオッズ比は1.6(95%CI 0.3〜9.3、3試験・89例)で差ははっきりしなかった。人工呼吸期間の短縮は、局所麻酔薬を用いる胸部硬膜外に限った2試験・73例でのみ示され(加重平均差−4.2、95%CI −5.5〜−2.9)、胸部硬膜外では低血圧が多かった(オッズ比13.76、95%CI 2.89〜65.51、3試験・99例)。著者らは、標準治療とする前にさらなる研究が必要と結論した[16]。

高齢者では、Bulger 2000で入院2日超の高齢者の死亡が硬膜外鎮痛あり10%、なし16%(p=0.28)だったが、無作為化されていない比較である[1]。EAST/CWIS 2023の統合では、硬膜外鎮痛とその他の区域鎮痛で、肺炎、人工呼吸期間、在院日数、死亡への効果は示されなかった(原文 did not affect)[2]。

前鋸筋面ブロック・脊柱起立筋面ブロック

研究結果SABRE試験は、オーストラリアの8救急部門で行われた非盲検のプラグマティックRCTである。臨床的に疑われる、または画像で確かめた肋骨骨折のある16歳以上を対象とし、挿管中、緊急手術のため転院、胸部以外の大きな合併損傷のある患者を除外した。210例(年齢中央値71歳)を、通常の肋骨骨折の管理にSAPBを加える群と通常管理のみの群に105例ずつ割り付けた。主要評価項目は登録4時間後の複合疼痛指標(疼痛スコアが2点以上下がり、かつ10点中4点未満)で、完全例の解析でSAPB群92例中38例(41%)、対照群92例中18例(19.6%)が達成した(抄録の相対リスク0.73、95%CI 0.60〜0.89。本稿の計算では、目標に達しなかった割合の比と一致する)。24時間の総オピオイド量の中央値は45(IQR 19〜118)対91(34〜155)mgモルヒネ換算だった。肺炎は6例(10%)対7例(11%)、在院日数の中央値は4.2日対5日、30日死亡は1例(1%)対3例(4%)で、群間の差は示されなかった[3]。

単施設の前向き観察研究(Sadauskas 2024、38例)でも、救急医のSAPBを受けた15例は受けなかった23例より3時間後の疼痛の低下が大きく(−3.7対−0.9、p=0.003)、予測値に対するISの割合が増えた(+11%対−3%、p=0.008)が、SAPBの有無は訓練を受けた救急医がいるかで決まっていた[17]。

RCT 3件・310例のメタ解析(Alharran 2026)では、SAPBで2〜24時間の疼痛と24時間のオピオイド量が減った(標準化平均差−0.45、95%CI −0.69〜−0.21)が、追加鎮痛の必要性に有意差はなかった(RR 1.06、95%CI 0.97〜1.16)。著者らは、試験数が少なく、SAPBを標準治療より優先する第一選択として推奨するには不十分と結論している[18]。

ブロック同士の比較として、片側3本以上の肋骨骨折158例(脊柱起立筋面ブロック〔ESPB〕73例、SAPB 85例)の単施設二重盲検RCT(Tang 2026)では、24時間の安静時疼痛の曲線下面積がESPB群で小さく(平均差−17.78、95%CI −21.00〜−14.56)、オピオイド量も少なかった(9.13対12.33 mgモルヒネ換算、p=0.002)が、呼吸機能の群間差は示されなかった[19]。単施設の結果であり、硬膜外や傍脊椎ブロックとの直接比較ではない。

選び方と抗血栓薬

ACS 2025は、硬膜外鎮痛を凝固障害では慎重に、脊椎骨折では相対的禁忌を考えて選ぶとし、傍脊椎ブロックは硬膜外カテーテルより出血の危険が低いとしている。前鋸筋面ブロックは前側方の骨折でとくに有効で、傍脊椎・硬膜外と比べて鎮痛や吸気量に有意差がなかったとする報告を紹介し、肋間神経ブロックは作用時間が短く効果が劣るとしている[13]。

抗血栓薬とブロック:ACS 2025は、低分子ヘパリンと硬膜外カテーテルの挿入・抜去の間隔について米国区域麻酔学会の推奨を示す一方、前鋸筋面ブロックでは挿入・抜去のために薬物による深部静脈血栓症予防を止める必要はないとしている[13]。これは米国の指針の、予防投与についての記載である。ブロックの名称だけで、抗凝固薬の内服中でも一律に安全とは判断できない(本稿の解釈)。国内では日本ペインクリニック学会・日本麻酔科学会・日本区域麻酔学会の「抗血栓療法中の区域麻酔・神経ブロックガイドライン」が2026年7月に改訂第2版となっており[20]、施行前に施設の麻酔科と照合する。

麻酔科との連携や周術期の考え方は外傷麻酔の実践:出血性ショックの導入から止血までをエビデンスで考える、抗凝固薬による血栓予防の再開は外傷後VTE予防:出血を恐れて待つ間に、何を再評価するかも参照。

5.呼吸管理:IS、非侵襲的陽圧換気、挿管の判断

指針EAST/CWIS 2023の統合では、非侵襲的陽圧換気(NIPPV)は肺炎のオッズの85%低下(p<0.0001)、死亡のオッズの81%低下(p=0.03)と関連した。指針は、気道を失う危険のない患者へのNIPPVを条件付きで推奨している[2]。

本稿の解釈この推奨は、意識障害、分泌物の処理困難、循環不安定、呼吸の疲弊がある患者で挿管を遅らせる根拠にはならない。NIPPVは、悪化したらすぐ気道を確保できる場所で、反応を短い間隔で確かめて行う。ISは経過を追う指標だが、器具を渡すだけで肺炎を防げるわけではない。

挿管後は、呼吸不全の主因が胸壁の不安定性か、肺挫傷や頭部外傷など他の損傷かを分けて考える。SSRFは胸壁を安定させる手術で、肺挫傷そのものを治すものではない。WSES/CWIS 2024は、肺挫傷をSSRFの禁忌とはせず、個別に評価するとしている(根拠レベルIIIb、グレードB)[6]。

6.肋骨固定術(SSRF):指針は誰に勧めているか

指針EAST 2017は22研究(フレイルチェスト986例、うちSSRF 334例。RCTは3件のみ)を統合し、SSRFで死亡、人工呼吸期間、在院日数、ICU日数が少なく、肺炎と気管切開も少なかったとして、成人のフレイルチェストにSSRFを条件付きで推奨した。根拠の質は非常に低く、フレイルチェストの疼痛と、フレイルチェストでない患者のすべての転帰については、データ不足で推奨を出せなかった[5]。

WSES/CWIS 2024の位置づけの声明(position paper)は、2024年1月2日までの文献検索にもとづく39の声明からなる[6]。適応に関する主な声明は次のとおりで、括弧内は原文の根拠レベルとグレードである。

  • フレイルチェスト:すべての患者でSSRFを検討すべき(IIa、B)。
  • フレイルチェストでない患者:同側3本以上の高度に転位した(原文 severely displaced)骨折(IIb、B)。第3〜10肋骨の同側3本以上の転位骨折に、人工呼吸下の呼吸不全・離脱失敗、または区域麻酔と多面的鎮痛を行っても人工呼吸をしていない患者で2つ以上の肺の異常(呼吸数20回/分超、ISが予測値の50%未満、疼痛スコア5/10超、咳が弱い)を伴うもの(IIb、B)。肺機能に大きく影響する、または触診で機械的に不安定な胸壁変形(IIb、B)。とくに前側方で転位のあるフレイル・セグメント(IIIa、B)。ほかの治療に反応しない強い痛み(IV、C)。
  • 施設:多職種チームのある専門の施設で行うのが最適(V、D)。
  • 時期:受傷から48〜72時間以内に行うべき(Ib、A)。早期手術を妨げる状態があれば、できるだけ早く、受傷3〜7日以内に(IIb、B)。
  • 行わない・個別に判断する状態:循環が不安定な患者には行わない(V、D)。頭部外傷と高齢は絶対的禁忌ではなく、肺挫傷は禁忌としない。いずれも個別に評価する(いずれもIIIb、B)。不安定な脊椎骨折はSSRFより先に対処する(IV、C)。重い心肺の併存症、抗凝固薬の使用や是正されていない凝固障害、活動性の悪性腫瘍などは個別に慎重に評価する(IV、C)。
  • 固定する肋骨:第2〜10肋骨の骨折で検討する。第1・11・12肋骨の修復は胸壁の安定と疼痛の面で追加の利益がなく、著しい転位、臓器の損傷や脱出、高度の胸壁変形などごく限られた状況でのみ考慮する(V、D)。胸腔内臓器の損傷が疑われるときは同時に胸腔鏡(VATS)を考慮する(IIIb、B)。

フレイルチェストでない患者への適応の声明は根拠レベルIIb〜IVで、後述するRCTの結果が割れている領域でもある。ACS 2025のSSRFの適応・相対的適応・時期の節は、本稿では内容を確認できておらず未確認である[13]。WTA 2017の管理アルゴリズムは、主に観察研究と専門家意見に基づくと明記し、施設のプロトコルづくりの土台とするよう勧めている[21]。

本稿の解釈NONFLAILは受傷72時間以内のSSRFを比べ、Dehghan 2022は受傷72時間を過ぎてからの割り付けを除外していた[22][10]。「72時間」は様子を見る期間ではなく、鎮痛と呼吸管理への反応を早くから見て、適応がありそうなら早く外科に相談するための目安と読む。

7.フレイルチェストのRCT

  • Tanaka 2002(杏林大学):人工呼吸を要する重症フレイルチェスト37例を、受傷5日目にJudet strutによる固定(18例)と、人工呼吸で胸壁を内側から支える管理(internal pneumatic stabilization、19例)に割り付けた。全例に硬膜外麻酔、気管支鏡による吸引などの同じ呼吸管理を行った。固定群で人工呼吸期間(10.8±3.4日対18.3±7.4日)とICU滞在(16.5±7.4日対26.8±13.2日)が短く、肺炎は24%対77%(いずれもp<0.05)、6か月でのフルタイムの復職は18例中11例対19例中1例だった[23]。
  • Granetzny 2005:パッキング、ストラッピング、人工呼吸による保存的治療と外科的固定を比べた前向き無作為化研究。胸壁の安定は固定群85%、保存群50%で得られ、人工呼吸を要した患者は固定群45%(平均2日)、保存群35%(平均12日)だった。胸壁変形は保存群9例、固定群1例で、2か月後の肺機能は固定群で拘束性の障害が少なかった(例数は抄録に記載なし)[24]。
  • Marasco 2013:フレイルチェストの固定と、その時点の最善の人工呼吸管理を比べたRCT。無作為化後のICU滞在は285時間(範囲191〜319)対359時間(270〜581)、p=0.03、抜管後のNIPPVは3時間対50時間、p=0.01で固定群が少なかったが、3か月の肺機能と6か月のQOLに差は示されなかった[25]。
  • Cochraneレビュー(Cataneo 2015):2014年5月12日までの検索で3試験・123例。死亡はRR 0.56(95%CI 0.13〜2.42)で差ははっきりせず、肺炎はRR 0.36(0.15〜0.85、3試験・123例)、胸壁変形はRR 0.13(0.03〜0.67、2試験・86例)で少なく、気管切開はRR 0.38(0.14〜1.02、2試験・83例)だった[26]。

本稿の解釈いずれも小規模で、人工呼吸を要するフレイルチェストが中心であり、固定具も保存的治療も現在とは異なる。「人工呼吸中のフレイルチェストでは、固定で人工呼吸とICUの期間が短くなりうる」という読み方が、これらの試験に最も近い。

8.フレイルチェストでない患者・混合集団の試験

  • NONFLAIL(Pieracci 2020):12施設の前向き比較試験で、フレイルチェストのない同側3本以上の高度転位骨折を対象に、受傷72時間以内のSSRFと内科的管理を比べた。無作為化の群と観察の群を患者が選び、110例(無作為化23例、観察87例)のうち51例がSSRFを受けた。主要評価項目の2週後の疼痛スコアは2.9対4.5(p<0.01)、呼吸障害に関するQOLの障害スコアは21対25(p=0.03)、胸膜腔の合併症は0%対10.2%(p=0.02)で手術群が良好だった[22]。大半が患者の選択による観察の群で、無作為化試験の結果としては読めない。
  • Marasco 2022:4施設、2017〜2020年。人工呼吸をしていない連続3本以上の肋骨骨折で、転位または持続する痛みのある124例を固定61例と非手術63例に割り付けた。主要評価項目の3か月の疼痛評価指数(McGill)と、3・6か月のQOLに差は示されなかった。復職は3〜6か月の間に手術群で改善した。外科医が固定を必要と判断した患者や、軽症と判断した患者は登録されていない[8]。
  • Dehghan 2022:カナダと米国の15施設(2011〜2019年)。16〜85歳で、フレイルチェスト、または高度の胸壁変形を伴う非フレイルの転位肋骨骨折を対象とし、長期の人工呼吸を要する他の損傷、手術に耐えられない患者、受傷72時間後の割り付けを除外した。207例(手術108例、非手術99例)で、主要評価項目の受傷後28日の人工呼吸なし日数は22.7日対20.6日(平均差2.1日、95%CI −0.3〜4.5日、P=0.09)。副次評価項目の死亡は非手術群6例(6%)、手術群0例(P=0.01)で、合併症と在院日数に差は示されなかった。無作為化時に人工呼吸中だった患者のサブグループでは平均差2.8日(95%CI 0.1〜5.5)で、人工呼吸をしていない患者では手術の利益は見られなかった[10]。
  • Meyer 2023:臨床的なフレイルチェストのない重症胸壁損傷(画像上のフレイル・セグメント、連続5本以上の骨折、両皮質の転位がある骨折のいずれか)の84例(通常治療42例、SSRF 42例)。主要評価項目の入院期間はSSRF群で長く(層別因子で調整したRR 1.48、95%CI 1.17〜1.88)、ICU日数(1.65、95%CI 0.94〜2.92)と人工呼吸日数(1.49、95%CI 0.61〜3.69)は有意差がなかった。入院期間が長くなった一方で、6か月までQOLの利益は見られなかった[9]。

研究結果国内の研究者によるメタ解析(Hisamune 2024)は、2023年9月の検索で得たRCT 9件・862例(手術423例、対照439例)を統合した。死亡はRR 0.53(95%CI 0.21〜1.38)で有意差がなく、人工呼吸期間(平均差−4.62、95%CI −7.64〜−1.60、I²=94%)とICU滞在(平均差−3.05、95%CI −5.87〜−0.22、I²=96%)は短く、肺炎は少なかった(RR 0.57、95%CI 0.35〜0.92)。試験間の異質性は大きい。根拠の確実性は非常に低い〜低く、逐次解析では、死亡について結論を出すには症例数が足りないとされた[7]。

本稿の解釈試験の結果が割れるのは、対象(臨床的フレイルチェストか、画像上のセグメントだけか)、割り付け時の人工呼吸の有無、比較した保存的治療、主要評価項目と時点が違うためである。人工呼吸中のフレイルチェストでは利益の方向がそろい、人工呼吸をしていない非フレイル患者では利益が示されていない。本数だけの手術基準は、これらの試験からは導けない。

9.退院後の痛みと機能

Meyer 2023では、臨床的フレイルチェストがなくても、受傷1か月で大半の患者が中等度〜極度の痛みと身体活動の障害を訴えていた[9]。ACS 2025は、受傷1年でも約40%に何らかの肋骨の痛みがあり、29%が受傷前の仕事に戻れていなかったという報告を紹介している[13]。退院時には鎮痛薬の減らし方、呼吸と離床、悪化したときの連絡先を伝え、再診では痛みの数値だけでなく、睡眠、咳、歩行、仕事への復帰を確かめる。

SSRF後も、痛み、固定材による違和感、感染などが起こり得る。国内では、肋骨固定用プレートに伴う肋間神経痛に対してプレートを抜去し症状が和らいだ症例報告がある[27]。

根拠の比較表

表はスマートフォンでは横にスクロールして読む。

出典(年)デザイン対象介入・比較主な結果限界と診療への意味
EAST/Galvagno(2016)[4]指針(GRADE)鈍的胸部外傷(28論文)硬膜外、傍脊椎、多面的鎮痛など硬膜外鎮痛と多面的鎮痛を選択肢として条件付き推奨根拠の質は非常に低い。強い推奨は出せないと明記
EAST/Kasotakis(2017)[5]指針(GRADE、メタ解析)22研究。フレイルチェスト986例(SSRF 334例)SSRF対非手術フレイルチェストにSSRFを条件付き推奨RCTは3件のみで根拠の質は非常に低い。非フレイルは推奨なし
EAST/CWIS/Mukherjee(2023)[2]指針(GRADE、メタ解析)高齢者の多発肋骨骨折(151研究)ICU入室、IS、NIPPV、ケタミン、区域鎮痛ICU入室は賛否なし。ISの使用を推奨。NIPPVを条件付き推奨(肺炎のオッズ85%低下)。区域鎮痛は賛否なし抄録のエビデンスレベルはIV。NIPPVは気道を失う危険のない患者に限る
WSES/CWIS/Sermonesi(2024)[6]位置づけの声明(39声明)SSRFの適応・禁忌・時期・手技—フレイルチェストで検討(IIa、B)。48〜72時間以内(Ib、A)非フレイルの適応はIIb〜IVが中心
Carrier(2009)[16]RCTのメタ解析8試験・232例硬膜外対その他の鎮痛死亡OR 1.6(95%CI 0.3〜9.3)。胸部硬膜外で低血圧OR 13.76小規模試験の統合。人工呼吸期間の短縮は2試験に限る
SABRE/Partyka(2024)[3]8施設・非盲検RCT救急外来の16歳以上(中央値71歳)、210例SAPB+通常管理対通常管理4時間後の鎮痛目標41%対19.6%。24時間オピオイド中央値45対91 mg肺炎・在院日数・30日死亡に差は示されず。挿管例・重い多発外傷は除外
Alharran(2026)[18]RCTのメタ解析3試験・310例SAPB対標準治療24時間オピオイドSMD −0.45(95%CI −0.69〜−0.21)。追加鎮痛RR 1.06試験数が少なく、第一選択とする根拠は不十分と著者が結論
Tang(2026)[19]単施設・二重盲検RCT片側3本以上、158例ESPB対SAPB24時間疼痛AUCの平均差−17.78(95%CI −21.00〜−14.56)でESPBが良好単施設。呼吸機能の群間差は示されず。硬膜外との比較ではない
Tanaka(2002)[23]RCT(国内)人工呼吸中の重症フレイルチェスト37例Judet strut固定対人工呼吸による内的固定人工呼吸10.8日対18.3日、肺炎24%対77%旧式の固定具。受傷5日目の割り付け
Marasco(2013)[25]RCT人工呼吸中のフレイルチェスト固定対最善の人工呼吸管理ICU 285時間対359時間(p=0.03)3か月の肺機能、6か月のQOLに差は示されず
Cochrane/Cataneo(2015)[26]RCTのメタ解析3試験・123例手術対非手術(フレイルチェスト)肺炎RR 0.36(95%CI 0.15〜0.85)。死亡RR 0.56(0.13〜2.42)検索は2014年まで。試験は小規模
NONFLAIL/Pieracci(2020)[22]12施設・前向き比較試験非フレイルの高度転位3本以上、110例72時間以内のSSRF対内科的管理2週後の疼痛2.9対4.5(p<0.01)無作為化は23例のみ。患者の選択による群が大半
Marasco(2022)[8]4施設RCT人工呼吸なしの連続3本以上、124例固定対非手術3か月の疼痛、3・6か月のQOLに差は示されず外科医が均衡と判断した患者のみ登録
Dehghan(2022)[10]15施設RCT16〜85歳の不安定胸壁損傷、207例プレート固定対非手術人工呼吸なし日数22.7日対20.6日(差2.1日、95%CI −0.3〜4.5)主要評価は有意差なし。利益は人工呼吸中のサブグループ
Meyer(2023)[9]RCT臨床的フレイルなしの重症胸壁損傷、84例SSRF対通常治療入院期間RR 1.48(95%CI 1.17〜1.88)でSSRF群が長い6か月までQOLの利益なし
Hisamune(2024)[7]RCTのメタ解析(国内の研究者)9試験・862例手術対保存的治療死亡RR 0.53(95%CI 0.21〜1.38)。肺炎RR 0.57(0.35〜0.92)確実性は非常に低い〜低い。死亡は症例数不足
Bulger(2000)[1]単施設後ろ向きコホート65歳以上277例と18〜64歳187例年齢群の比較死亡22%対10%、肺炎31%対17%。1本ごとの死亡OR 1.192000年以前の診療。抄録内で肺炎の増加率が不一致

評価時点について:主要評価項目の時点は試験ごとに違う(SABREは登録4時間後、NONFLAILは2週後、Marasco 2022は3か月、Dehghan 2022は受傷後28日、Meyer 2023は入院期間)。メタ解析の統合値は、時点をそろえた結果ではない。

日本で実施するとき

国内の指針と分類

  • 国内の指針:肋骨骨折の鎮痛やSSRFを対象とした国内学会の独立した診療指針は、今回の検索では見つからなかった。
  • JATEC:外傷初期診療ガイドライン改訂第6版が肋骨骨折・フレイルチェストをどう扱っているかは、本文を取得できず未確認である。日本外傷診療研究機構の改訂概要には、肋骨、フレイルチェスト、鎮痛、神経ブロックに関する記載は見当たらなかった[28]。
  • 日本外傷学会臓器損傷分類2008(胸郭損傷分類):Ⅰ型は軟部組織損傷、Ⅱ型は骨性胸郭損傷で、Ⅱa(単純骨折型)は2本以下の肋骨骨折、Ⅱb(複雑または開放骨折型)は3本以上の肋骨骨折などを指す。Ⅲ型は軟部組織と骨性胸郭の複合損傷(flail chest または stove-in chest)で、Ⅲaが片側、Ⅲbが両側である。左右をr・l、肋骨を(R)と記載する(例:Ⅲa(rR)HPt)[29]。この分類の「3本以上」は分類上の区切りで、手術適応の基準ではない。

区域麻酔の体制と保険上の扱い

  • 抗血栓薬との関係:「抗血栓療法中の区域麻酔・神経ブロックガイドライン 改訂第2版」(日本ペインクリニック学会・日本麻酔科学会・日本区域麻酔学会、令和8年〔2026年〕7月)は、目次に硬膜外麻酔、傍脊椎ブロック、肋間神経ブロックなどの項目を設けている。本稿が確認した目次の範囲では、脊柱起立筋面ブロックと前鋸筋面ブロックの名称は見当たらなかった[20]。個々の薬剤の休薬期間は本文で確かめる。
  • 診療報酬(令和8年度、二次資料):L100 神経ブロック(局所麻酔剤使用)では、頸・胸部硬膜外ブロックが1,500点、頸・胸・腰傍脊椎神経ブロックと肋間神経ブロックが90点である。L100の列挙に脊柱起立筋面ブロックと前鋸筋面ブロックの名称はなく、L100の注は、列挙以外の神経ブロックをL102 神経幹内注射(25点)で算定するとしている。カテーテルからの持続注入はL105(1日につき80点、チューブ挿入当日を除く。精密持続注入加算80点)である[11]。筋膜面ブロックの扱いの疑義解釈、手術の麻酔として行う場合の算定は確認していない。
  • 誰が行うか:SABREとSadauskas 2024では救急医がSAPBを行った[3][17]。国内で救急外来の医師がどの程度ブロックを行っているかの全国的なデータは、本稿の検索では見つからなかった。国内では、持続前鋸筋膜面ブロックで外傷後の多発肋骨骨折の痛みを管理した症例報告がある[30]。

SSRFの保険上の扱いと固定材

  • 手術の区分:肋骨骨折の観血的手術を名指しした区分は、本稿が確認した点数表の二次資料では見つからなかった。K046 骨折観血的手術には「その他」の区分(11,370点)があるが、SSRFをこれで算定するのかを含め、告示・通知・疑義解釈は未確認である[12]。施設の医事部門で確かめたい。
  • 固定材の区分:特定保険医療材料「061 固定用内副子(プレート)」には、その他のプレートの標準型に「肋骨再建用」(62,300円。定義は肋骨の再建に使用されるプレート)があり、特殊型の「スクリュー非使用型」(176,000円)は、スクリューを使わずプレート自体の把持構造や縫合糸などで骨を固定するプレートと定義されている(令和8年度。価格は材料価格基準の告示で確認、定義は二次資料)[12]。個々の製品がどの区分に当たるかは、製品の添付文書と材料の告示で確かめる。
  • 国内で使える固定材:自験81例(87胸郭)を報告した国内の論文は、日本ではスクリュー固定プレート、把持式プレート、髄内スプリントが使用可能で、骨折の部位と形態で使い分けているとし、肋骨骨折の手術治療は本邦では普及していないと述べている[31]。別の国内の13例の報告では、下顎骨固定用プレートで術後に折損を経験し、肋骨専用プレートの使用を始めたとしている[32]。

国内のデータ

  • フレイルチェストのSSRFの初期のRCTの一つは国内(杏林大学)の研究である[23]。RCT 9件のメタ解析も国内の研究者によるもの[7]。
  • 単施設の後ろ向き研究(2017〜2024年、611例)では、85歳超が71例(12%)、外科治療例60例のうち10例(17%)で、いずれも経年的に増えていた(p<0.01)。85歳超とそれ以外を比べた群間比較(抄録の記載)では、術後合併症率(40%対58%、p=0.72)に有意差はなく、両群とも在院死亡はなかった。85歳超で入院期間が長く(45日対22日、p=0.09)、自宅退院が少なかった(20%対42%、p=0.29)が、統計学的な差は検出されなかった[33]。症例数が少なく、手術を選ばれた患者での結果である。
  • 単施設の後ろ向き研究(2016〜2018年、2本以上の肋骨骨折41例、人工呼吸例と従命不能の認知症を除外)は、理学療法評価時のIS値を疼痛の客観的な指標として鎮痛プロトコールに用い、ADLの改善がみられたと報告している[34]。
  • 日本外傷データバンク(JTDB)などの全国データで、肋骨骨折の鎮痛法やSSRFと転帰の関係を調べた研究は、今回の検索では見つからず未確認である。

施設体制

本稿の解釈以下は、上記の根拠を国内の施設で使うための本稿の提案である。

  • ISや呼吸数、咳の強さで入院先を決めるなら、測る職種・時刻と、相談する値を手順にする。
  • 区域麻酔を夜間・休日も含めて誰が行えるかと、抗血栓薬を使う患者の判断手順を国内の指針に沿って決める。
  • SSRFを行う診療科、使える固定材、受傷72時間以内に手術できる枠を把握し、できない場合の転院基準を決める。
  • 手術をするかしないかにかかわらず、退院後の痛み、呼吸、復職を追う外来の予定を決める。

まだ分からないこと

  • 区域麻酔は肺炎や死亡を減らすか。短期の鎮痛とオピオイドの節減は示されているが、SABREも肺炎・死亡を検証する規模ではなく[3]、硬膜外鎮痛のメタ解析でも死亡の差ははっきりしない[16]。ESPB、SAPB、傍脊椎ブロック、硬膜外を同じ条件で比べた大規模試験は本稿の確認範囲にない。
  • 人工呼吸をしていない非フレイル患者、高齢者にSSRFは役立つか。RCTの結果は割れており[8][9][10]、高齢者に限った無作為化試験は本稿の確認範囲にない。
  • SSRFは死亡を減らすか。RCTの統合でも症例数が足りないとされた[7]。
  • 指針の更新。2026年9月24日に閲覧したEASTの作成中の指針一覧に、肋骨骨折やSSRFを題名に含むものはなかった[35]。
  • 国内の実態と算定。全国データによる転帰、区域麻酔の実施状況、SSRFの算定区分は確認できなかった。

文献

  1. Bulger EM, Arneson MA, Mock CN, et al. Rib fractures in the elderly. J Trauma. 2000;48(6):1040-1047. doi:10.1097/00005373-200006000-00007. PMID: 10866248.
  2. Mukherjee K, Schubl SD, Tominaga GT, et al. Non-surgical management and analgesia strategies for older adults with multiple rib fractures: A systematic review, meta-analysis, and joint practice management guideline from the Eastern Association for the Surgery of Trauma and the Chest Wall Injury Society. J Trauma Acute Care Surg. 2023;94(3):398-407(オンライン公開2022年). doi:10.1097/TA.0000000000003830. PMID: 36730672. 正誤表:J Trauma Acute Care Surg. 2023;95(3):e23. doi:10.1097/TA.0000000000004101(題名をChest Wall Injury Societyとの合同指針に改める訂正).
  3. Partyka C, Asha S, Berry M, et al. Serratus Anterior Plane Blocks for Early Rib Fracture Pain Management: The SABRE Randomized Clinical Trial. JAMA Surg. 2024;159(7):810. doi:10.1001/jamasurg.2024.0969. PMID: 38691350.
  4. Galvagno SM Jr, Smith CE, Varon AJ, et al. Pain management for blunt thoracic trauma: A joint practice management guideline from the Eastern Association for the Surgery of Trauma and Trauma Anesthesiology Society. J Trauma Acute Care Surg. 2016;81(5):936-951. doi:10.1097/TA.0000000000001209. PMID: 27533913.
  5. Kasotakis G, et al. Operative fixation of rib fractures after blunt trauma: A practice management guideline from the Eastern Association for the Surgery of Trauma. J Trauma Acute Care Surg. 2017;82(3):618-626. doi:10.1097/TA.0000000000001350. PMID: 28030502.
  6. Sermonesi G, Bertelli R, Pieracci FM, et al. Surgical stabilization of rib fractures (SSRF): the WSES and CWIS position paper. World J Emerg Surg. 2024;19:33. doi:10.1186/s13017-024-00559-2. PMID: 39425134.
  7. Hisamune R, Kobayashi M, Nakasato K, et al. A meta-analysis and trial sequential analysis of randomised controlled trials comparing nonoperative and operative management of chest trauma with multiple rib fractures. World J Emerg Surg. 2024;19:11. doi:10.1186/s13017-024-00540-z. PMID: 38504282.
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  11. 令和8年度 医科診療報酬点数表「L100 神経ブロック(局所麻酔剤又はボツリヌス毒素使用)」「L102 神経幹内注射」「L105 神経ブロックにおける麻酔剤の持続的注入」. 二次資料:ナレティ(L100、L102、L105)(2026年9月24日閲覧。告示・通知の原文とは照合していない).
  12. 令和8年度 医科診療報酬点数表「K046 骨折観血的手術」、特定保険医療材料「061 固定用内副子(プレート)」. 二次資料:ナレティ(K046、061)(2026年9月24日閲覧。K046と材料の定義は告示・通知の原文とは照合していない). 材料価格:特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第73号、令和8年3月5日). 厚生労働省の告示PDF(2026年9月24日閲覧).
  13. American College of Surgeons (ACS) Trauma Programs. Best Practices Guidelines: Management of Chest Wall Injuries. 2025年11月(Chest Wall Injury Society、Orthopaedic Trauma Association 承認). ACS公式PDF(2026年9月24日閲覧).
  14. Chapman BC, Herbert B, Rodil M, et al. RibScore: A novel radiographic score based on fracture pattern that predicts pneumonia, respiratory failure, and tracheostomy. J Trauma Acute Care Surg. 2016;80(1):95-101(オンライン公開2015年). doi:10.1097/TA.0000000000000867. PMID: 26683395.
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  32. 茅田洋之, 竹原洋士, 天野浩司, 池田直樹, 臼井章浩, 森田正則. 外傷性多発肋骨骨折に対する胸腔鏡併用プレート固定術. 日本呼吸器外科学会雑誌. 2023;37(2):76-84. doi:10.2995/jacsurg.37.76.
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医学的内容の最終確認日・確認範囲

文献ごとの確認範囲を開く(最終確認日:2026年9月25日)

医学的内容の最終確認日:2026年9月25日(著者確認)。文献照合日:2026年9月24日(文献検索も同日)。この日は一般の検索エンジンが使えなかったため、書誌と抄録は、NCBIのBioC(PubMedの抄録)、OpenAlex、Crossref、Semantic Scholar、J-STAGEの検索API、出版社・学会・公的機関の公開資料で確認した。いずれも要約を経由する取得方法のため、数値は抄録の該当部分を繰り返し取り出して照合し、語順や群の向きが確かめられない値は本文に入れていない。OpenAlexで確認した主要文献に撤回の登録はなかった。訂正の有無はCrossrefで一部しか確認できていない。検索記録は編集部で保管している。数値・用量・適用条件を含む医学的内容は、2026年9月25日に著者(医師)が確認した。

  • 全文(公開PDF・公開ページ)を確認:[6] [20] [28] [29]。[6]は出版社の公開全文から声明を確認した。[20]は題名・作成団体・版と目次、[28]は改訂概要の全体を確認した。
  • 全文を開いたが一部のみ確認:[13](公式PDF。取得できた本文の抽出にSSRFの適応・相対的適応・時期の節が含まれず、その内容は未確認)。
  • 抄録のみ確認:[1] [2] [3] [4] [5] [7] [8] [9] [10] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [31] [32] [33] [34]。本文中の数値は抄録にある範囲に限った。[9]と[22]はPubMedの抄録とOpenAlex(文献データベース)が公開する抄録の単語データの両方で確かめた。
  • 書誌のみ確認:[27] [30](J-STAGEの書誌。症例の内容は題名の範囲でのみ記載)、[2]の正誤表(訂正の内容はOpenAlexの記録で確認)。
  • 公式情報・二次資料を確認:[11] [12] [35](神経ブロックとK046の点数、材料の定義は二次資料で、告示・通知の原文とは照合していない。肋骨再建用とスクリュー非使用型の材料価格は、厚生労働省の告示PDFで一致を確認した)。
  • 未取得:JATEC改訂第6版の本文、ACS 2025のSSRFの節、各RCTの本文・補足資料、CWISの2017年の合意声明、英国NICEの肋骨固定の手技指針(閲覧を拒否された)、WTA 2017の本文、診療報酬の告示・通知・疑義解釈の原文、国内で使われる肋骨固定材の添付文書。

更新履歴

更新履歴を開く(全5件・最新:2026年9月26日)
  • 2026年9月26日(表記):確認範囲の記載を読者向けの表現に改め、関連記事と分野の一覧へのリンクを加えた(医学的内容は変えていない)。
  • 2026年9月25日(著者確認):著者(医師)が数値・用量・適用条件を含む医学的内容を確認した。確認日の表記を更新した。
  • 2026年9月24日(改訂):原著照合にもとづき全面改訂。冒頭の要点、対象と扱わない範囲、高齢者のリスク(Bulger 2000)とスコア(RibScore、Battle 2014、ACS 2025の紹介するSCARF・RIG)、鎮痛と区域麻酔の指針(EAST 2016、EAST/CWIS 2023)とメタ解析(Carrier 2009、Alharran 2026)、SABREの対象・除外・群別の値、ESPBとSAPBのRCT(Tang 2026)、SSRFの指針(EAST 2017、WSES/CWIS 2024の声明と根拠レベル)、フレイルチェストのRCT(Tanaka 2002、Granetzny 2005、Marasco 2013、Cochrane 2015)、非フレイル・混合集団のRCT(Marasco 2022を追加)とメタ解析(Hisamune 2024)、根拠の比較表、「日本で実施するとき」(国内指針の有無、JATEC、臓器損傷分類2008、抗血栓療法中の区域麻酔の国内指針、神経ブロックの診療報酬、固定材の材料区分、国内研究)、文献ごとの確認範囲を追加した。確認できなかった「ACS 2025は72時間以内を理想とする」と、肋間神経の凍結治療の記述を削除した。理由:国内での適用、文献のDOI/PMID、確認範囲と更新履歴の記載が不足していたため。
  • 2026年9月20日(更新):サイト上の更新日。変更内容の記録は残っていない。
  • 2026年9月15日(初回公開):ACS 2025、WSES/CWIS 2024、EAST/CWIS 2023と主要比較試験(文献8件、文献確認日2026年9月14日)にもとづく版として公開。

本記事は医療従事者への教育および一般的な医学情報の提供を目的としており、個々の患者に対する診断・治療を代替するものではありません。実際の診療では、各施設のプロトコルおよび最新の診療ガイドラインをご確認ください。
利益相反:本記事に関連して開示すべき利益相反はありません。

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外科医・救急科専門医。外傷外科、Acute Care Surgery、救急・集中治療領域の診療と研究に従事しています。外傷性凝固障害、出血性ショック、止血蘇生、大量輸血、腹部外傷を中心に、臨床で使えるエビデンスを解説します。

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